インカレベスト4を目標に掲げた慶大ソッカー部女子。しかし、前期6試合で勝ち点1と厳しいスタートに。1か月の中断期間を経て、インカレ出場の枠を争うライバル相手に勝ち点3を是が非でも奪いたいところだったが、国士大戦に敗れインカレ出場が絶望的になってしまう。さらに続く筑波大戦でも1点及ばず敗戦、2部降格が決定してしまった。3日(土・祝)の最終節・武蔵丘短期大戦では1部リーグ戦での創部史上初勝利を目指す。
10月21日(日)11:00k.o@慶大下田グラウンド
慶大 | 国士大 | |
0 | 前半 | 1 |
0 | 後半 | 0 |
0 | 合計 | 0 |
♦慶大出場選手(学部学年・前所属) | |
GK | #1 佐々木 優(商2・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18) |
DF | #19 遠藤 未来(環1・村田女子高) |
→73分 #17 渡邊 紗絵(環2・大和シルフィード) | |
DF | #2 原 志帆(環2・文京学院大女子高) |
DF | #5 川崎 栞(政4・慶應湘南藤沢高) |
DF | #7 梅原 那奈(環1・常葉学園橘高) |
MF | #8 山本 瑶子(政4・慶應湘南藤沢高) |
→89分 #21 平田 諒子(文1・福岡女学院高) | |
MF | #10 石原 愛海(環3・JFAアカデミー福島) |
MF | #20 二宮 早紀(環1・常盤木学園高) |
MF | #18 赤羽 紗里(総1・スフィーダ世田谷) |
FW | #11 中山 茜(環4・横須賀シーガルズ) |
FW | #14 山下 千尋(経4・慶應湘南藤沢高) |
→51分 #4 須藤 なぎさ(商3・柏陽高) |
これまで第3節以降CBでの出場が続いた中山主将(環4)をFWで起用し、得点を奪いにいく。それが功を奏し、慶大がボールを支配し攻め込む立ち上がりとなる。攻撃の起点となったのはやはりその中山。まずは13分、遠藤(環1)からの縦パスを受けるとそのまま左サイドをドリブルで突破する。相手DFに止められるが、得点を予感させる。さらにその直後にはCB原(環2)のロングフィードを受けた二宮(環1)が抜群の個人技でサイドを駆け上がると、そのまま一人で持ちこみシュート。これは相手GKに阻まれ、得点には惜しくも至らなかった。
慶大ペースだったが、一瞬のすきをつかれ先制点を許してしまう。24分、ロングボールへの対処でのミスで相手にルーズボールを拾われたところからまさかの失点。その後はチャンスを思うように作ることができず、1点ビハインドのまま前半を折り返した。
後半は中盤での攻防が続く。連動した守備から良い形で、前線でボールを奪うとボールは二宮へ。バイタルエリアから放ったミドルシュートは惜しくも枠を捉えることができなかった。その後も中山、二宮に加えて、左SBから果敢な攻撃参加を見せる原(環2)、右サイドでドリブルを仕掛ける赤羽(総1)らチャンスを作るが、ゴール前で堅く粘り強い守備を見せる国士大ディフェンス陣から得点を奪えず。川崎(政4)、梅原(環1)らの献身的な守備など奮闘むなしく、そのまま0-1で敗れてしまった。
10月27日(日)15:00k.o@慶大下田グラウンド
慶大 | 筑波大 | |
0 | 前半 | 1 |
1 | 後半 | 1 |
1 | 合計 | 2 |
♦慶大出場選手(学部学年・前所属) | |
GK | #1 佐々木 優(商2・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18) |
DF | #2 原 志帆(環2・文京学院大女子高) |
DF | #21 平田 諒子(文1・福岡女学院高) |
→75分 #3 松本 朋子(総1・十文字高) | |
DF | #5 川崎 栞(政4・慶應湘南藤沢高) |
DF | #19 遠藤 未来(環1・村田女子高) |
MF | #7 梅原 那奈(環1・常葉学園橘高) |
MF | #10 石原 愛海(環3・JFAアカデミー福島) |
→H.T #18 赤羽 紗里(総1・スフィーダ世田谷) | |
MF | #20 二宮 早紀(環1・常盤木学園高) |
MF | #4 須藤 なぎさ(商3・柏陽高) |
FW | #11 中山 茜(環4・横須賀シーガルズ) |
FW | #14 山下 千尋(経4・慶應湘南藤沢高) |
前節の敗戦でインカレ出場が絶望的になってしまった慶大。リーグ戦での創部史上初勝利と1部残留を目指して戦うことになった。
前節同様、最終ラインから前線へとつなぐ攻撃の形でチャンスをうかがう。原(環2)、平田(文1)、川崎(政4)、遠藤(環1)とキックの精度の高さが持ち味の選手をディフェンスラインに並べて、後ろから攻撃を組み立てる。すると、19分に中山(環4)が相手最終ラインの裏に抜け出しシュート。相手GK正面で、待望の先制点とはならなかったが、互角以上の戦いを見せる。しかし、33分に中盤に空いたスペースをうまく使われピンチを招くと、相手シュートを一度は佐々木(商2)の好セーブもあり防ぐが、そのこぼれ球を詰められ失点。またもいいペースで試合を進めていながら先制点を許す厳しい展開となってしまう。
逆転を狙う慶大だったが、石原(環3)が前半のプレー中に負傷し後半開始時より交代を余儀なくされる。途中出場した赤羽(総1)、1年生ながらここまで全試合フル出場を続ける梅原(環1)が中盤でボールを奪い、守備から攻撃への素早い切り替えを見せる。そして、この試合の最大の武器は二宮(環1)と原(環2)が連動して生み出される、厚みのある左サイドからの攻撃。それに中央で山下(経4)、須藤(商3)が絡むが、決定機には至らない。すると、筑波大はカウンターからサイド攻撃を仕掛け、そのセンタリングを一発で合わせて、慶大は追加点を奪われてしまう。決定率差が浮き彫りとなった瞬間だった。
反撃を狙う慶大はCBにリーグ戦初出場となる1年・松本(総1)を起用。これが攻撃にリズムをもたらす。落ち着いたプレーで中盤のパス回しに効果的に参加にするだけではなく、正確なフィードで前線にいる選手にパスを供給。すると、85分には原のシュートが相手GKの手をはじくと、ゴール目前に転がったこぼれ球を二宮が押し込み1点差に。二宮の今季3得点目で同点への期待が膨らんだが、時すでに遅し。1-2で敗れ、最終節を残して最下位、2部への自動降格が決定となってしまった。
3日の最終節・武蔵丘短期大戦では、自分たちのサッカーを悔いなく貫いて欲しい。その先には創部史上初の1部リーグ戦勝利と最高の笑顔が待っているに違いない。 (並松 康弘)
コメント