慶應スポーツ新聞会

【バレーボール】ライバル下し決勝へ!日本一まであと一勝 早大戦

喜びを爆発させた選手たち

大学日本一を決める決勝戦への切符を争う戦いは、運命の早慶戦となった。秋のリーグ戦では早大の前にフルセットで敗れ、結果的に優勝を逃すこととなった慶大。4年生にとっては最後にして最高の場面で借りを返すチャンスが巡ってきた。

12月8日(土)第65回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会 

準決勝 慶大×早大 @とどろきアリーナ

 

思い切りの良い強烈なサーブで相手に攻撃の形をつくらせない早大のバレースタイル。このスタイルで準々決勝では優勝候補筆頭の中大を撃破して準決勝に駒を進めてきた。エース七里を中心とする早大のサーブに対し、慶大がどのように応じるのかがこの試合の鍵となる。

チームを引っ張る、主将・間宮

第1セット。やはりセンターコートの雰囲気は特別。各選手が「緊張した」と口を揃えるように、立ち上がりは慶大らしいプレーがなかなかできない。柳田(環2)や岡田(商3)のスパイクがアウトになったり、ブロックに引っかかったりするなど、序盤は慶大の硬さが目立ち、じわじわと点差を広げられていってしまう。なかなか追いつくことができないままセットポイントを握られ、そこからセッター野口(環2)のスパイクで追いすがるものの、結局第1セットは23-25で落としてしまう。

今大会初めてセットを落とし、このままずるずるといってしまってもおかしくない展開。だが、「選手たちが全然気持ちを切らさなかった」(宗雲監督)というように、逆に慶大は第2セット、早大を上回る集中力でスタートダッシュを見せる。柳田のサービスエースや星谷(理3)のブロックで早大の出鼻をくじくと、中盤には山本(環4)・星谷が相手ブロッカーの意表をつくクイックを見せ、バランスよく得点を重ねていく。終盤にはピンチサーバーとして入った吉田(環1)がサーブにディグにと大活躍。3連続得点でこのセットを決定づけ、25-20でセットカウントを1-1とする。

プレーとガッツでチームに貢献する野瀬

第3セットも慶大が先行。「ミスのないように」プレーすることを心がけたという主将・間宮(政4)の移動攻撃などで着実に得点を奪う。そしてこの試合を通じてキレ味鋭いスパイクを見せていたのは、エース岡田だ。ライトアタック、バックアタックと大活躍で常に得点源となり続けた。岡田・柳田といった大エースの2人がいることによって、早大にとってはこれまでの試合の中でも特に脅威であっただろう。また、リベロ野瀬(環1)の気迫あふれるプレーも随所で飛び出す。まだ1年生とは思えないような活躍ぶりでチームを鼓舞し、このセットを25-21で奪い、決勝進出へと王手をかける。

 

第4セットは早大も意地を見せる。セッター梅澤とエース七里を中心に反撃を仕掛ける。だが、早大はこの試合、サーブミスがあまりにも多かった。このセットも要所でサーブミスを犯し、武器としている「強烈なサーブ」は、影をひそめた。対照的であったのは慶大。目の覚めるようなサービスエースを見せた柳田など、「思いっ切り攻めて行こう」(野口)というように皆のサーブが相手を上回った。そしてマッチポイントを握り、迎えた勝利の瞬間。コート、ベンチ、応援団の全員が喜びを爆発させた。

勝利の瞬間

 

決勝はエース出耒田を擁する強豪・筑波大との対戦。今季まだ勝てていない相手であるだけに、まさに決勝戦に相応しい相手である。栄光はもう目前まで迫っている。48年ぶりの日本一まであと一つ。そして4年生の有終の美を飾るためにも「間宮さんを胴上げして終わりたい」(岡田)。

(文・古尾谷拓真、写真・並松康弘)



得点
慶大
セット
早大
23

25
25

20
25

21
25

22

宗雲監督

(決勝進出を決めた今のお気持ちは)ホッとしていますね。ここで勝つのと負けるのでは明日へのモチベーションも違うので、とにかく選手が本当に頑張ってくれたので、敬意を表したいですね。(特にどの部分で頑張っていたと感じるか)1セット目は相手に少し押されていたんですよね。でも選手たちが全然気持ちを切らしませんでした。間宮主将もこの大会大振りしていたのを止めて、ミスを少なく、少なくしようとプレーしていたので、他の選手たちが「主将が大振りしないでミスなくコンパクトにプレーしている」と感じたと思います。最後の最後に捕まってしまいましたけど、それまでずっと我慢してサーブレシーブも今日は野瀬が本当に良かったですね。追いかける展開でも気持ちを切らさないようにプレーしていたので、本当にみんながゲームに集中していましたね。(今年何度も激戦を繰り広げてきた早大との一戦だったが)もちろん意識しますし、秋のリーグ戦で早稲田に勝っていれば優勝という試合を逃してしまったので、その借りを返したいと思っていたんですね。それができたことが本当に嬉しいです。(序盤は相手攻撃に押される展開だったが)そうですね。でも、だんだん向こうのローテーションごとの攻撃パターンが分かってきたので、選手もブロックが流れなくなったんですよね。それがすごく良かったですね。アナリストがずいぶん横ですごくたくさんヒントをくれて、それが効果的でした。(攻撃ではサーブがよく決まっていた)1セット目少し守りに入って、リベロの本間君ばかり狙っていたんです。「それではダメだろ」という話になって「攻めよう」となりました。それ以降のセットですべて良かったですよね。(ピンチサーバー・吉田選手の起用も効果的だったが)いいですね。本当にいいですね。得点率が7、8割だと思うんですけど、本当に計算できる良い選手ですね。(試合中の選手の表情が非常にいいという印象を受けるが)そうですね。岡田の表情が全く違うと思いますね。生き生きしていますね。野口にはセーブしながら8割ぐらいのモチベーションで、という話をしていて、彼が冷静に上げている時はすごくトスが安定していますね。それは本人も分かっていると思うので、生き生きしていて良いですね。あとは間宮主将が熱くなり過ぎないように、それだけですね。(決勝に向けて選手たちにかけた言葉は)明日は笑顔で思いっきりやるだけだと。せっかくタイトル取ると狙って練習してきて、やっとその土俵に上がれるのでここで委縮すると勿体ないです。本当に伸び伸びやって欲しいです。(相手は今年勝てていない筑波大。意気込みは)本当にその借りを返したいですね。絶好の相手ですね。頑張ります。

 

間宮秀太 主将

(今のお気持ちは)日本一が目標だったので、今はとても嬉しいです。(今日の試合を振り返って)最初硬くて、調子が上がらなかったのですが、次第に緊張も解けて、慶應らしいバレーが出来たと思います。(個人のプレーを振り返って)自分は結構昨日まで割とふがいないプレーばかりやっていたので、今日は自分のやることを考えて、サーブレシーブとスパイクでなるべくミスのないようにと思っていて、よくできたのではないかと思っています。(試合中笑顔が見られる場面もあったが)僕たちは楽しく試合をしたい気持ちが強いので、どんなにムードが悪くなっても楽しくやっていこうという話をしています。(試合前のお気持ちは)緊張しましたが、とにかくやるだけだと。早稲田だからどうこうとか、どこの大学だからどうとかではなく、自分たちのバレーをしようという気持ちでいました。(決勝の相手である筑波大の印象は)正直ブロックが良くて、強いので五分五分くらいだと思うのですが、決勝なので、気持ちでどっちが強いか決まると思うので、気持ちで勝ちたいです。(決勝に向けての意気込み)日本一のために、決勝で勝って優勝したいです。

 

山本悠登

(今のお気持ちを)本当に嬉しいです。もし今日負けて、早稲田が優勝したら悔しかったと思うので、とにかく嬉しいです。(4年間で最後の早慶戦はいかがでしたか)慶應も早稲田もすごい気持ちが入っていて、向こうも引退がかかっていたので気迫をすごい感じました。(センターコートの雰囲気は)緊張とかもあったのですけど、けっこうワクワクした好奇心みたいのもあって、すごい良い場面でやらせてもらっているんだなあと思いながらプレーできたと思います。(中学校・高校と日本一になり、大学日本一までもあと少しです)そうですね、もう本当に日本一をつかめるチャンスは目と鼻の先にあると思うので、絶対にここは(日本一を)獲りにいきたいですね。(今日は応援指導部も来て、特に山本さんには一段の声援が送られていました)それは本当にありがたいですね。今まで、自分もけっこう他部の色々な試合に応援に行ったりして、良い関係を築けたからこそ、ああやっていろんな人たちが来てくれたと思うし、必死になって応援してくれたことはすごく嬉しくて、本当に力になりました。(今日はセンターとしてどのようなことを心がけましたか)自分個人としては、相手は七里とかエースが強いので、それに対してどうついていくのかということと、相手セッターがトス回しが上手いのでそういうことも考えながらついていこうと考えていました。(筑波大の印象は)筑波はいろいろな大学の中でも特に高さのあるチームで、そういったところでは今までも苦戦してきたということもあるので、イメージ的にはどちらかというとやりにくいと思うんですよ。でも頑張って勝ちにいきたいと思います。(有終の美にむけて)泣いても笑ってもあと一試合なので、全力で自分の持っている力を全部出しきって、優勝を目指して頑張りたいです。

 

岡田拓巳 *MIP賞獲得!

(今のお気持ちを)もともと目標は優勝だと言っていたので、あの場で早稲田に勝てたということは嬉しいのですけど、まだまだこれで終わりではないので。勝ってうれしい反面、明日もまた気を引き締めていこうという感じです。(緊張はありましたか)僕はああいうセンターコートでプレーするということがほとんどなかったので、最初は緊張したのですけど、応援の方もたくさん来てくださって、声もすごい聞こえてきたので、途中からは全然緊張せずに楽しくできました。(今日の大活躍の要因は)このトーナメントがはじまった序盤に調子が悪くて、そこで逆に吹っ切れたというか、自分から出せるミスは全て出したなと思って、思い切りよくやろうとしたのが、上手くはまってくれたのだと思います。MIP賞に選ばれましたね)自分がそういうのに選ばれるとは思ってなかったのですけど、そういう風にみなさんから見ていただけたんだなと思ったので、また明日も今日と同じように、それこそ明日もMIP賞を取るぐらい頑張りたいです。(決勝の相手である筑波大には今季まだ勝っていません)そうですね、筑波に勝っていないということもありますし、僕が個人的に仲の良い出耒田とはお互いに負けたくないという気持ちがあるので、もちろん筑波にも、出耒田にも勝って優勝して、この代で間宮さんを胴上げして終わりたいと思います。

 

星谷健太朗

(今日の試合を振り返って)勝てたことが良かったです。(早慶戦になったが)早慶戦ということは意識せずに、戦略とかは練りやすかったです。(自身のプレーについて)今日は良いところがあまりなく、反省しています。明日は頑張ります。(ブロックについて)たまたま止まったので良かったです。(決勝に向けて)勝つだけです。

 

柳田将洋

(決勝進出おめでとうございます。今の気持ちは)最初緊張していたんで、思った実力が出せなくて、ちょっと周りの仲間に迷惑をかけてしまったんで、明日はしっかり、思いっきりできるようにしたいと思います。(早慶戦になったが、意識はしたか)そうですね。やっぱり、秋のリーグで優勝かかったときに、早稲田に負けてるっていうのもあって、絶対に勝つって気持ちで戦いました。(今日の試合の手応えは)体が硬くなっちゃって、思ったようなプレーができなかったんで、正直ちょっと悔しい部分が大きくて、なので明日その部分をぶつけたいと思います。(決勝への課題)課題とかいうよりも、最後の試合なんで、僕たちのできるバレーをしっかりやって、優勝したいと思います。(決勝への抱負)自分たちらしいバレーで、優勝を勝ち取りたいです。

 

野口剛志郎

(今のお気持ちを)初めての準決勝みたいな感じでセンターコートだったんで、フワフワした感じはあったんですけど、最終的に勝てたっていうことが一番大きいので。自分達の自信にも繋がったし、勝てて良かったです。(サーブで差が出た試合だったが)早大のジャンプサーブが強いことは知ってたんですけど、今回の全カレの予選からサーブは皆走ってたんで。間宮さんと言葉通り「思いっ切り攻めて行こう」という気持ちで、全員が自信を持って攻められました。全体の試合を通してなんですけど、今日だけに限らず、サーブで勝てているっていうのはあると思います。(スパイカーが相手ブロッカーに捕まっていたが)2人の大エースがいたんで、3枚来ても頼るしかないというか。その思いで上げていました。(要所でのクイックなどの工夫も見られたが)早大とは何回もやったんで、自分達のブロックの付き方とかマークのしどころだったりは十分知られていたんで。あんまり悩みとかは無かったですけど、使えるモノを自信を持って使って行きました。(第2セットからリズムに乗れた要因は)サーブで流れを作れてこっちの切り返しポイントが多くなったんで、自分達のリズムに持って行けたんじゃないかと思います。(明日に向けて)リベンジというか。今まで全然勝てなかった相手ですし、もう最後なんで、思い切って自分達のバレーをやるだけだと思います。

 

野瀬将平

(早大の警戒していたところは)今まで5回戦ったんですけど、ジャンプサーブが関東で一番強いチームだと自分は思っていたので、ジャンプサーブだけはAキャッチは出来ないにしても、サービスエースだけは無くそうと思ってました。(相手のサーブは拾えていたが)昨日の試合の疲労があったのかは分からないですけど、予想していたよりはサーブが強くなかったです。(第2セットからリズムに乗れた要因は)間宮さんが仰られた「やられるにしろやられないにしろ、楽しんでいこう」という言葉が、チームにとって大きかったのかなと思います。(後半からスパイクが徐々に決まり始めたが)秋口から、相手ブロッカーを揺さぶれる早い攻撃に取り組んで来たんで、その結果が出たのかなと思います。(明日に向けて)4年生も色々声を掛けてくれたり、やりやすい雰囲気を出してくれているんで、恩返しの為にも、勝って終わりたいです。

 

MIP賞を獲得した岡田

 

駆け付けた応援団

サイド
柳田将洋(環2・東洋高)
セッター
野口剛志郎(環2・東福岡高)
センター
星谷健太朗(理3・渋谷幕張高)
サイド
岡田拓巳(商3・熊谷高)
サイド
間宮秀太(政4・慶應高)
センター
山本悠登(環4・東亜学園高)
リベロ
野瀬将平(環1・東福岡高)
途中出場

 

前田優介(環4・日向学院高)
稲田聡典(環2・日向学院高)
吉田純(環1・東亜学園高)

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