【ソッカー男子】第3節 王者相手に大敗で開幕3連敗を喫する 専大戦

 中大・早大に2 連敗を喫してしまった慶大。序盤から波に乗ることの出来ない慶大の今節の相手は、攻撃陣に多数のタレントを擁する専大だ。大学サッカーの王者・専大との1戦は前半こそ武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)のゴールや粘りのディフェンスもあり1-2で折り返すが、後半は完全に専大ペース。長澤・仲川の両エースをフリーにさせてしまう場面が目立ち結果は1-6の大敗を喫してしまった。「不甲斐ない」(岩田修平・総4・名古屋グランパスU-18)試合をして開幕3連敗となってしまった。

第87回関東大学サッカーリーグ戦 第3

2013/4/20(土)13:50KO@江戸川区陸上競技場

慶應義塾大学1-6専修大学

【得点者(アシスト者)】

専大 14分、73分 仲川輝人 43分 星野有亮 62分 長澤知輝(下田北斗) 76分 前澤甲気 90分 伊藤遼

慶大 41分 武藤嘉紀(松下純土) 

慶大スターティングメンバー 

GK 峯達也(政3・桐光学園高)
DF 長尾賢太郎(総3・ヴィッセル神戸U-18)→68分 井上大(総1・國學院久我山高)
DF 宮地元貴(総1・東京ヴェルディユース)
DF 保田隆介(法3・横浜F・マリノスユース)
DF 岩田修平(総4・名古屋グランパスU-18)
MF 増田湧介(環3・清水東高)
MF 松下純土(総4・國學院久我山高)
MF 武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)
MF 近藤貫太(総2・愛媛FCユース)
MF 山浦新(総3・東京ヴェルディユース)→62分 磨見朋樹(文3・横浜FCユース)
FW 平戸奨眞(法3・暁星高)

慶大イレブン

リーグ戦も3試合を経過したばかり。ここからの巻き返しに期待だ

初めにチャンスを作ったのは慶大。前半5分、武藤と近藤貫太(総2・愛媛FCユース)のワンツーからコーナーキックのチャンスを得る。続く6分には岩田のクロスに増田湧介(環3・清水東高)が反応するもこれはゴールには至らない。13分には平戸奨眞(法3・暁星高)からパスを受けた武藤が左サイドを突破するなど慶大ペースで試合が進むかと思われたが、前半14分、相手のスルーパスに反応しようとした峯達也(政3・桐光学園高)が相手選手をPA内で倒してしまいPKを献上。これをきっちり決められ慶大は先制を許す。なんとかして追いつきたい慶大は16分に近藤が、20分に武藤が積極的にシュートを放つ。さらに、22分には武藤が自陣でボールを奪うと平戸、山浦新(総3・東京ヴェルディユース)へと繋ぎカウンターを仕掛ける。その後は専大自慢の攻撃陣に攻め込まれる場面も見られたが、峯のナイスセーブもあり追加点を許さない。すると35分には長尾賢太郎(総3・ヴィッセル神戸U-18)のクロスに松下純土(総4・國學院久我山高)が合わせる。しかし、ゴールには至らない。さらに37分には山浦のクロスから増田、平戸が立て続けにシュートを放つも相手のディフェンスに阻まれてしまう。慶大にとってもどかしい展開が続いたが、この状況を切り開いたのはやはりエース・武藤だった。松下からのパスを受けた武藤は、PA外から相手にマークされながらシュートを放つとボールはそのままゴールネットを揺らした。エースのスーパーゴールで追いついた慶大であったが、43分星野にミドルシュートを決められ、1-2の1点ビハインドで前半を終えた。

スーパーゴールを決めた武藤

スーパーゴールを決めた武藤

逆転を目指して後半に臨んだ慶大。しかし、後半は王者の実力をまざまざと見せ付けられる。後半5分、右サイドを崩されたのを皮切りに専大の怒涛の攻撃が幕を開ける。10分にも決定的なチャンスを作られると、14分、専大のエース・長澤にゴールを奪われると、昨季の課題であった「1点取られると立て続けに失点をしてしまう悪い癖」(須田監督)が露見してしまう。28分には保田隆介(法3・横浜F・マリノスユース)のパスミスから仲川にゴールを奪われると、31分にはクロスのこぼれ球に詰めた前澤に詰められる。ここで慶大は「集中が切れてしまった」と前を向くことが出来ない。また、雨が降ってきてから技術面での差も顕著となる。点差をつけても攻撃の手を緩めない専大に対し、慶大はなすすべもなく44分、長澤にダメ押しゴールを決められる。なんとか反撃に転じたい慶大は近藤を中心にシュートを積極的に放つもゴールには至らず。1-6で大敗を喫してしまった。

松下主将がチームの立て直しを図る

松下主将がチームの立て直しを図る

相手は仲川・長澤など大学でもトップクラスのストライカーがそろう。当然慶大としても十分に警戒していたはずだが、「あまりにもフリーにさせすぎた」(松下)。「責任感の差が出てしまった」(増田)と、技術以前のところで勝負が出来ていなかった面は否めない。中大・早大・専大と強豪との戦いが続いたとはいえ開幕3連敗は慶大にとってショックは大きい。しかし、「試合は待ってくれない」(松下)。1週間という短い期間ではあるが、きっちりと今節の反省を生かして次につなげて欲しい。(記事・住田 孝介)

以下試合後の試合コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)仲川選手や長澤選手にフリーでやらせすぎました。よく6点で収まったなという感想です。途中で気持ちが切れましたね。(昨年のように立て続けに失点を重ねてしまったが)昨年の反省で、今年は点を取られても下を向かないということがありました。しかし、今日に限っては出来ていなかったです。慶大はどんな状況でも諦めてなかったから1部にいるのにそれがない。ベースの部分をしっかりとしていかないと1部では中々戦っていけないですね。結局やるのは選手ですから、責任感を持って90分間どんな状況でも戦い続けることが大切です。(仲川選手・長澤選手のマークについて)前半はよくマークが出来ていましたが、後半あまりにもフリーでやらせすぎました。ディフェンスは責任感が大切な仕事です。

MF 松下純土主将(総4・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)仕事をしてくれる部員・応援してくれている部員の期待を裏切るプレーをしてしまいました。(専修大について)長澤選手をフリーにさせないようにしましたが、自由に使われてしまいました。あまりにもフリーにさせすぎました。(自身のプレーについて)最悪でした。(チームに足りないもの)1、2試合目はある程度自分たちのサッカーが出来ていましたが、今日みたいな試合をしてしまうと、前を向くことができません。しかし、試合は待ってくれないので原因の究明と部員のメンタルに気を遣っていきたいです。(立て続けに失点を許したことについて)前半1-2で折り返して、逆転しようとしたところで点を奪われてしまい、集中が切れてしまいました。(次節に向けて)試合は待ってくれないので、上手く切り替えて行きたいです。

DF 岩田修平副将(総4・名古屋グランパスU-18

(今日の試合を振り返って)不甲斐ない。それにつきます。(専大チームは)個々の能力が高かったのですけど1週間対策してきましたし、それなのに6点取られてしまったというのは自分たちに問題があったと思うので、そこはまた次の1週間で改善していかないといけないと思います。(前半を1-2で終えて後半へ向かいましたね)前半は、攻撃については平戸を狙ってロングパスを使いながらという作戦でした。なかなか相手も前からプレスをかけてこなかったので、もう少しボールを伝えていこうという話をしました。守備に関してはミドルシュートで来られていることもあって、ゴール前もう少しファーストディフェンダーがしっかり出て相手のボールに対してしっかりディフェンスを出そうという話をして、そういうことを意識しました。(今後に向けて)3連敗という形になって、でもまた来週試合があるので、1週間で3試合分の反省をしっかり話すなりミーティングするなりして改善していかないとないとこのままズルズル行ってしまうと思うので、しっかり気持ちだけは切変えて、ただやることはしっかりやって、次絶対勝てるようにやっていきたいと思います。

MF 増田湧介副将(環3・清水東高)

(今日の試合を振り返って)慶應の部員が担当制で朝早くから準備してくれていたり、専修は傘を差しながら応援してくれているのに対して慶應は傘も差さずに応援してくれて、そんな中ですごい不甲斐ない試合をしてしまったので、本当に申し訳ないです。(相手が王者専修ということで試合前はどんなことを意識したか)去年、一昨年のチャンピオンでありましたけど僕らはチャレンジャーだったので恐れることもないですし、自信を持って戦おうとチームでやっていました。(昨季の試合では専修の長澤選手のマンマークをしていたが今日はどのような指示があったか)ボランチの星野選手や下田選手を潰しつつ、長澤選手を見ながらうまくやろうと思ったんですけど、僕らが相手のボランチに行く分、長澤選手をフリーにしてしまったので、そこは課題ですね。(現時点での専修と慶応の差は何だと思いますか)責任感ですかね。向こうの仲川選手であたり攻撃の面に目が行きがちですけど、あのような選手でもしっかりペナルティーエリアまで戻って守備をしています。それに対して僕らはどうだったかというとやはり見てしまったり、スプリント出来ていない部分があったので。やっぱりサッカーというものは1人では出来ないものですし、チームとして戦っていかければしっかりとした結果は出ないので、一人一人が責任感を持って、守備だったらしっかり守備をやる、攻撃だったら全員で攻撃するという意識がないと絶対に勝てないと思います。そこの責任感というところが専修と慶應の差だと思います。(次節への意気込みは)開幕3連敗という形になってしまいました。こういう結果が続くと戦ってないんじゃないか、もっとやれるのではないかというサッカー選手としてのベースを問われるのはもちろんです。今はそこの部分だけに目が行きがちなので何もうまくいかないんですけど、そういうときに冷静になって、もう一度一つ一つポジショニングだったり何がだめなのかということをチームとして洗い出さないと、戦ってないとか簡単に言葉で片付けられる問題ではないので。また1週間何が課題で何が足りなくて何がだめなのかということをチームとして全員が意思統一できるようにしっかりやっていきたいと思います。

MF 武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)

(今日の試合を振り返って)最初に流れの悪い中でもったいない失点をしてしまって、よく追いついたっていう部分もあるんですけど、そこから立て続けに失点してしまって。ああやって点を取って良い雰囲気の中ですぐに失点してしまうというのは、大事な試合では勝敗を左右するのだと思いました。(王者専大の印象は)選抜とかで顔見知りの選手が多いんですけど、やはり負けたくはなかったですし、しっかり決めるべきところを決めていればこっちに分があった可能性もあったので、最後は大量失点で負けてしまってとても悔しいです。(ゴールシーンを振り返って)パスが来た時に自分にマークが2,3人引きつれていたので、横にかわしてシュートを打てば入るかなって思ったんですけど、良い形で得点出来てよかったです。(連敗を止めるために必要なことは)やはりゲームの中で全員がアグレッシブにプレーしなくてはいけないっていうのと、個人のことを考えてプレーするよりまずはチームのために戦うということが大事だと思います。そうすれば結果も自ずとついてくると思っています。(次節にむけての意気込み)ここまで3連敗していて、4連敗は止めなくてはいけないので、なんとかチームのために勝利に貢献したいと思います。

DF 宮地元貴(総1・東京ヴェルディユース)

(今日の試合を振り返っていかがですか)非常に残念です。(どういった所が劣っていたと思いますか)気持ちの面で全てですね。チーム全員で戦わなければいけないところを、それが出来ていなかったのが敗因だと思いますね。(前半の内容はいかがですか)失点はしてしまいましたが、手ごたえはあって後半につなげられると思っていました。後半に入り、一気に崩されてしまいましたね。(出場停止明け2試合目のリーグ戦出場でした。どういったところを意識して試合に臨みましたか)まずは、チームの勝利というところですね。そして、自分の持ち味である相手選手を潰すところをやろうと思いました。(守備陣の1年生が多くベンチ入りしてますね)お互いせ切磋琢磨できていますし、1年生からメンバーに入れるのは幸せなことだと思うので、感謝の気持ちを忘れずにやっていきたいです。(次節に向けて)来週に試合は迫ってきているので、練習でも、練習以外のところでも盛り上げてやっていきたいです。

 

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