【競走】伝統の一戦、宿敵早大に3点差で惜敗 早慶戦

4×200mRに出場した山縣

4×200mRに出場した山縣

 9月22日(日)、まだ暑さの残る中、早稲田大学所沢キャンパス陸上競技場にて第89回早慶対抗陸上競技大会(早慶戦)が行われた。惜しくも3点差で敗北する悔しい結果となったが、走高跳では仲村(経3)が大幅な自己新記録で優勝するなど、フィールドで早大を圧倒。全日本インカレでも活躍を見せたエース山縣(総3)は大会新記録となる10”31で優勝した。

 

 

9月22日(日)

第89回早慶対抗陸上競技大会@織田幹雄記念陸上競技場(早稲田大学所沢キャンパス)

 

見事3位に輝いた全カレ4×100mRのメンバーである谷口主将(経4)、山縣、頼(経2)が出場した100mは、同100mで5位に入った早大の竹下も出場し高速レースとなったが、山縣が落ち着いた走りを見せ、10”31の大会新記録で優勝した。400mでは1位から3位が0.02秒差となる大混戦の中、惜しくも優勝には手が届かなかったものの茅田(理3)が47”01の好記録で3位に入った。1500mには笹村副将(政4)、坂庭(総4)、横田(総4)が出場。3選手とも慶大としては最後のレースとなった。専門は800mだが「慶応のユニフォームを着て出る最後の試合だったので、一生懸命できるだけ多く点を取ろうと思って」走ったという笹村は、中盤早大勢に離されそうになりかけたものの、終盤に一人をかわし4’01”63で2位に入った。横田は4’02”78で5位、坂庭は4’10”33で6位に終わったが、最後まで粘りを見せた。110mHに出場した加藤(商1)は自己新記録となる15”47をマークした。

 

走高跳で会場を沸かせた仲村

走高跳で会場を沸かせた仲村

早大を大きく引き離す活躍を見せたフィールドパート。走高跳に出場した仲村は9cmと大幅に自己ベストを更新し、2m05で優勝した。2m11の塾新記録にも挑戦したが、惜しくも及ばなかった。棒高跳に出場した川島(環3)は長引くけがのため久々の試合であったが、4m60で初優勝し復活をアピールした。1年の頃から活躍しチームに貢献してきた川島。ラストイヤーとなる来年に向け、完全復活が期待される。また、ここでは杉本(文4)が自己新記録となる4m00の跳躍を見せた。円盤投げに出場した堀内隆(環4)は47m45で優勝。やり投げでは全カレ覇者のディーン元気に及ばず2位となったが、「この日のために頑張ってきた」投躑ブロック長が最後の早慶戦でチームに大きく貢献した。そして、円盤投げではキアラシダナ(環3)が38m56、やり投げでは楠木(法2)が53m79で、自己新記録を出した。

 

最後の種目である4×200mRまでの総合得点は慶大・早大いずれも27点で同点であり、勝敗は4×200mRの結果により決まることとなった。4×200mRには岩見(理3)、山縣、谷口、八木(総3)が出場。日本新記録誕生の可能性も十分にあり期待が高まった。1走・岩見が良いスタートを切り、2走のエース山縣で一気にリードを奪う。しかし3走の谷口で少し後れをとると、続く4走・八木もけがの影響からかスピードに乗りきれず、早大をとらえることはできなかった。したがってここで早大が3点を獲得し、総合得点27-30で昨年に続き早大に敗れる結果となった。

 

試合後、リラックスした表情の選手たち。旗手は堀内隆太

試合後、リラックスした表情の選手たち。旗手は堀内隆太

フィールドでは早大を圧倒したものの、総合得点では惜しくも及ばない結果となった今回の早慶戦。来年は90回の節目の大会であり、さらに会場は日吉陸上競技場だ。母校の誇りを胸に更なる飛躍を目指し、来年こそは早大に勝利してほしい。

 

(記事・杉本 理沙)

 

 

選手コメント

 

堀内 隆太

(試合を振り返って)やり投げはできるだけ少ない試技数で2位を決めて円盤に備えようと思っていたので、そういう意味では思い通りの試合ができました。円盤については、宿敵・ディーンということで気合も入れて、この日のために頑張ってきたと言っても過言ではないんですけど、調整もうまくいっていて、やり投げも思い通りにいって疲労も少ないなかで円盤に入れました。特別なことは何もしてないですが、いつも通りの投げができました。その結果自己ベストタイという結果になりました。(競走部での4年間は)入学当初の記録は40mで塾記録は48mだったので、毎年2mずつ伸ばして4年間で塾新記録を達成することを最大の目標にやってきました。それをずっとぶらさずに、毎年2mずつ伸ばして最後の年までくることができました。定期的に強くなることが自分のモチベーションになったと思います。(フィールド種目では慶大が早大を圧倒したが)跳躍はあまり見てる余裕がありませんでしたが、投擲だけでいうと慶應と早稲田は同点でした。最悪でも同点と試合前に考えていたので、最低目標は達成できたと思います。欲を言えばやり投げで誰かもう一人3位に入っていたら勝ち越すことができたので、少し悔しいなという感じです。(後輩に期待したいことは)自分で言うのも変ですが、自分が抜けて戦力が少なくなってしまうので。早稲田もディーンがいなくなるので正直予想はできないですね。そんななかでも頑張って点をとってほしいと思います。

 

笹村 直也

(今日の試合を振り返って)専門外の種目だったんですけど、慶応のユニフォームを着て出る最後の試合だったので、一生懸命できるだけ多く点を取ろうと思って走りました。(最後の試合ということで特別な思いがあるか)試合はまだあるんですけど、慶応としての試合は最後だったので、4年間の思うところを、最後にぶつけたいと思って走りました。(スタート前はどのようなことを考えていたか)最初に慶応のユニフォームを着た時のこと、このユニフォームを着て良かったこととか、悪かった試合もあったので、そういうことをいろいろ頭の中に入れてました。(4年間の思い出)、最初の方なんですけど、入ってすぐ1年生の時に日本ジュニアという試合で、全国大会優勝ができたことが自分の中では一番印象に残っています。(後輩に向けて)4年間はすごく思っていたより短いので、一つ一つの試合を大切に、自分の可能性にできる限りチャレンジしてほしいなと思います。

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