肌寒い季節を迎え、フィギュアスケートの競技会が日本や世界のあちらこちらで盛り上がりを見せてきた。東伏見もその一つ。ダイドードリンコアイスアリーナにて、10月4日から東京フィギュアスケート選手権大会が行われている。シニア男子の部にエントリーした近藤琢哉(商4)と小曽根孝浩(環1)は5日、ショートプログラムに臨んだ。
シニアクラス男子 ショートプログラム
・近藤琢哉(商4) 57.80点 2位
・小曽根孝浩(環1) 44.72点 12位
近藤は1番滑走。ルパン三世にふんした衣装が、一際リンクで存在感を放つ。冒頭の3回転ルッツ‐3回転トーループを華麗に成功させると、大きな歓声が響いた。次の3回転ループは転倒。だがそれからは、コミカルな動作を織り交ぜながら、その失敗を忘れさせるようないきいきとした滑りを見せた。結果、4回転ジャンプを決めた村上大介(陽進堂)に次ぐ2位という好スタート。翌日のフリースケーティングでは難技のトリプルアクセルに挑戦する予定で、こちらでも実の詰まった見応えある演技を披露してくれるに違いない。
「自分風にできたら」と選曲した『Rise』。曲がかかった瞬間、小曽根はスイッチを切り替えたように真剣な表情を見せた。3回転サルコウの乱れやダブルアクセルの転倒というジャンプの失敗が得点に響くことになってしまう。しかし、回転の速いシットスピン、渾身のストレートラインステップなど、その他の部分で会場から拍手を誘い、観客の心をしっかりととらえた。「ジャンプのミスが大きく出てしまった」と反省点を述べた慶大きってのパフォーマーは、フリースケーティングで追い上げをはかれるか―。
(文:窪山裕美子、写真:脇田直樹)
近藤琢哉(商4)
(今日の演技を振り返って)最初のジャンプは自分の中でかなりいいジャンプが跳べたのでそこは良かったんですけど、2発目が、いつもあまりミスしないところだったので、もったいなかったなと思います。全体としては落ち着いて進めることができたので、良かったです。(冒頭のコンビネーションジャンプについて)練習の中でも、そこの確率を上げるというのをポイントにしてやってきたので、練習が形になったというのが良かったと思います。(1番滑走だったが)そんなに気にはしてなかったです。逆にグループの最後だったりすると氷から上がって時間があいて感覚が薄れてしまうので、そういう意味では練習してすぐ本番だったので良かったかもしれないです。(現在2位といい順位だが)東日本に行くのに足切りがないので、明日も結構チャレンジしようと思っているので特に順位は、と言っても気にしつつ、ベストを尽くすという感じです。(明日のフリースケーティングに向けて)明日はトリプルアクセルも入れるので、そういったところで攻めたスケーティングをしていきたいなと思います。
小曽根孝浩(環1)
(今日の演技を振り返って)最初のジャンプにミスが出てしまって、それを引きずってしまった感じなので、あまり良くなかったです。(6分間練習のとき、ダブルアクセルの入りを何度も確認されていたが)アクセルを公式練習のときに跳べていなかったのでやろうと思ったんですけど、全部抜けてしまって。本番は初めてあんな変なミスをしてしまいました。明日の反省材料にしたいと思います。(ジャンプ以外の感触は)ステップはレベル2で、加点をもらえました。結構楽しく滑れたんですけど、ジャンプのミスが大きく出てしまったかなと思います。(『Rise』を選曲された理由は)今まではあまり人が使ってこなかった曲を使ってきたんですけど、今回はジュベールの十八番のショートを自分風にできたらいいなと思ったので、挑戦してみました。(明日のフリースケーティングに向けて)追い上げられるように頑張ります。
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