【端艇】第91回全日本選手権大会 3日目

男子エイトの決勝進出は叶わなかった

男子エイトの決勝進出は叶わなかった

10月10~13日にかけて戸田ボートコースにて第91回全日本選手権大会が開催されている。今大会をもって4年生部員は引退となるため、まさに「集大成」とも呼べる大きな大会だ。昨日の結果を受け慶大からは、男子舵手なしペア、男子舵手付きペア、男子舵手なしクォドルプル、男子舵手付きフォア、男子エイト、女子舵手なしペア、女子エイトが各1艇ずつ出漕した。

朝一番の敗者復活戦レースに出漕したのは女子舵手なしペアだったが、こちらは3位という不本意な結果に終わり、決勝進出を果たすことはできなかったが、翌日の順位決定戦に回ることとなった。

続いて出漕した男子舵手なしペア準決勝は、なかなか力を発揮しきれないレース展開。最後まで勝ちきることができず、7分10秒51というタイムでフィニッシュ。順位決定戦へと進んだ。続いて出漕の男子舵手付きペア敗者復活戦は広げられた差を最後まで縮められず4着に終わった。タイムは7分58秒13。ここで敗退が決まった。

敗退したものの、「最後に一番良いレースができた」(根本主将)という男子舵手付きフォア

敗退したものの、「最後に一番良いレースができた」(根本主将)という男子舵手付きフォア

続いて午後に出漕した男子舵手なしクォドルプル準決勝も、序盤から伸び悩んだ。強豪相手にスタミナが切れ、4着でフィニッシュ。タイムは6分41秒89だった。順位決定戦にまわったものの、悔いの残る結果となってしまった。続いて出漕した男子舵手付きフォア準決勝もまた、本来の実力を出し切れず、最下位となる4着に終わった。タイムは7分3秒10だった。

ボートの中でも目玉であるエイトは、女子エイトが男子より先に敗者復活戦に出漕。強豪校に押され、6クルー中4着、7分38秒35でフィニッシュ。順位決定戦へと進むことになった。この日の最終レースに出漕した男子エイトは、序盤につけられた差を取り戻すことができずに5着でフィニッシュ。翌日のレースに進むことはできず、ここで敗退が決まった。タイムは6分26秒93だった。

 

4年生最後の大会ではあったが、慶大は決勝進出を果たすことができなかった。レースには多くの課題が残る。今月末には始まる新人戦、そして来季から始まる新たな戦いを前に、下級生たちは4年生から何を学んでいくか。慶大が「水の王者」の称号を手にする戦いは、既に始まっているといっても過言ではない。

(記事:河合美紀)

 

【レース後コメント】

根本星詩主将(商4)

(今日のレースを振り返って)

敗者復活の結果から、第3Qまでは(他のチームと)タイム的に競っていたので、1000mまでに試合を決めてしまおうと昨日の夜に皆で話していて、そのために500mで絶対出よう、予選で速かった関電よりも出ようと話していたのですけど、思ったよりも(関電が)速くて。結局、見せ場が作れずに終わってしまったのですけど、4人でまとまってここまで練習してこれて、最後一番良いレースができたのかなという所はあります。

(4年生として、今大会にかけた思いは)

僕は高校からボートをやっているので、これまでの7年間を全てぶつけて結果を残してやろうという意気込みでやっていました。これはたまたまなのですけれど、クルーの4人のうち僕と同じ慶應志木高出身の人間が3人いて、あと一人は慶應義塾高出身と、一番思いを込めやすい形でレースに臨めたというのは良かったと思います。

(では、4人の息はピッタリですね)

そうですね、7年目の付き合いなので。逆に言い争いとかもありましたけど、最後に一緒に乗っていた2年生の尾留川にいろんなものを残せたかなと思いますね。

(主将として、今大会の慶大はいかがですか)

夏に勝ちきれないな、ということは毎年思っていて。早慶戦は今年で2連覇していて勝ち方は知っているので、それをどう引き出すかということを夏に必死にやっていたのですけど、早慶戦と同じようなメンタルに皆を導くことができなかったので、そこは責任を感じています。

(この4年間で後輩に残せたものは)

各クルーに4年生は基本的に乗っているので、言葉では伝わらないかもしれないですけど、一緒に練習して感じ取ってくれたことがあると思うので、その中から良いと思ったものは使ってもらって、悪いと思ったものは変えてやってもらえればと思います。

(最後に、この4年間を振り返っていかがでしたか)

僕の場合は、最初の2年間は使えない漕手で、2年目の冬から少しずつ自分の生きる道を探し始めて、その道に突き進んできたので、この4年間に悔いはないですし、最後に4年生の意地は後輩に伝えられたはずなので、そこは良かったと思います。

 

吉田誇雄副将(総4)

(今日1日のレースを振り返って)

ストロークと4番でスタートで出遅れてしまって、かなりバタバタした状態になってしまい、1000mまでは元気な状態ではあったんですが、第3Qではごまかしがきかなかったというか、どこにも追いつけずゴールを迎えてしまったという感じです。

(明日で4年生は引退だが)

まずはここまでやらせてくれた親やOB,監督、コーチ、ついてきてくれた後輩たちに感謝したいと思います。何より同期のおかげなので、最後に感謝したいです。後輩たちをサポートしていく側として頑張っていきたいと思います。

(副将としてチームをまとめて)

課題としては、選手としてチームとしての芯の強さや幹の太さだと思います。選手としての質の高さを試されていることに耐えて、新人戦やその先の早慶戦勝利に結びつくことを期待しています。今年の代は良かった部分もあれば悪かった部分もあるので、そういうところを見本にしてやっていってくれればと思います。

(慶應というチームの長所)

ひとつ言えることはここまでの練習量です。セレクションがない中でここまで強くなれたのは、やはりある程度練習量がしっかり確保できたからだと思うので、結果にもしっかり結びついた部分があったと考えています。逆に練習量の多さがマンネリ化してしまったというか、堕落を生んでしまったという部分もあります。

(まだ明日が残っているが)

残ったクルーが4年生にもいるので全力で応援しますし、やはりもう1度決勝の舞台に立つトップクルーの選手たちを見て、自分たちとどう違ったのかということを僕も後輩たちも感じて、さらに僕が感じたことを後輩たちにアウトプットしていくことが仕事だと思っています。試合をよく見て、選手も応援して、という感じですね。

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