【バレーボール】強豪相手に寄せ付けない戦いで2年連続の単独優勝! 早慶明定期戦

歓喜に沸く選手たち

歓喜に沸く選手たち

今年で66回目を迎えた全早慶明バレーボール定期戦。この伝統の大会は秋リーグ戦優勝の早大、2位の明大、4位の慶大というとてもレベルの高い試合となった。その中で慶大は早大、明大にそれぞれストレートで勝利し2年連続の単独優勝を飾った。

 

11月17日(日)第66回全早慶明バレーボール定期戦@早稲田大学上井草体育館

 

 

初戦の相手は全早大戦。秋リーグでは第1セットを先取した後第2、3セットを取られたものの、なんとかフルセットまでもちこみ勝利をつかんだことは記憶に近い。

 

強力なスパイクを放つ柳田

強力なスパイクを放つ柳田

第1セット序盤、稲田(環3)・柳田(環3)のブロックが連続で決まり、連続得点を奪うものの早大を引き離すことができず、両者一歩も譲る気配はなく接戦が続いた。だが、試合が終盤に近づき柳田の強力なスパイクが要所で決まると、それをきっかけに慶大は流れをつかみ25-21でこのセットを取った。

第2セットも第1セットと同じくなかなか点差がつかず、一進一退の攻防が続いた。そこで、中盤ピンチサーバーとして林(経3)を起用。「緊張して、余裕はなかったですね」(林)という林であったがしっかりと自分の役割を果たした。終盤でもその勢いを止めることなく25-20でこのセットをものにし、早大相手にストレートで勝利を収めた。

 

 

続く2試合目は秋季リーグでストレート負けを喫した全明大戦。この試合で慶大はセッターの野口(環3)に代わって池田(環1)を起用した。第1セット序盤、相手のミスに乗じて得点を積み重ね、たまらず明大ベンチは2つのタイムアウトを使いきるほどの猛攻を見せる。この試合でも安定したレセプションから池田が積極的にコンビを使って相手ブロックに的を絞らせず、終始試合の主導権を握る。終盤にはワンポイントブロッカーとしてOBの小川(H22年卒)も出場。明大相手に一度のリードも許さぬまま25-17でこのセットを取った。

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絶好調の岡田

 

第2セットでは明大の攻撃がかみ合い始め、一進一退の展開になる。慶大も柳田のパイプや岡田の時間差攻撃で対抗するも、10-11の場面で柳田が相手セッター・新の1枚ブロックにかかり相手を勢いづかせてしまう。中盤リードされた場面でセッターを池田から野口に交代。この苦しいチームの雰囲気を一変させたのがこの日絶好調の主将・岡田であった。16-19から岡田の強烈なジャンプサーブで相手を崩し、柳田のスパイクや相手のミスもあり連続得点を重ね逆転する。最後はサービスエースで試合を締め、25-19で試合終了。3点ビハインドから8連続得点という劇的な幕切れとなった。

 

 

 

この結果昨年に引き続き慶大は単独優勝を果たし連覇を達成した。2試合を通じての勝因として「クイックとパイプを多く使っていこう」「自分のベストなサーブをしっかり打っていこう」(岡田)といった試合に臨むうえでチームの明確な目的をあらかじめ定め、それを試合で実行できたからであった。秋リーグ戦の課題としっかり向き合い、その練習の成果を試す絶好の機会となったこの2試合で「取り組んでいることの成果はある程度出た」(稲田)と語るように、今回の勝利はチームとしていい手応えをつかんだはずだ。だが「全日本インカレまでの通り道に過ぎない」(岡田)のように目標は本大会で慶應のバレーを展開して日本一になることである。昨年あと一勝と迫りながら準優勝に終わった結果、以上のものを今年の慶大バレー部がもたらしてくれることに期待したい。

(文・北原亜里紗、岩井邦夫)

得点
慶大 セット 早大
25 17
25 20
 
得点
慶大 セット 明大
25 17
25 19
 

選手コメント

岡田拓巳 主将

(今日の2試合を振り返って)ある意味では全日本インカレの前哨戦となっているので今年も秋リーグでは明治にはあっさり負けてしまいましたし、そういう意味で絶対に落とせない試合でしたので、負けないという気持ちが入っていていいプレーができたなと思います。(リーグ最終戦からチームとして何か取り組んだことは)今日も顕著に出ましたけど真ん中の攻撃ですね。クイックとパイプというのを多く使っていこうというのをセッターの野口と裕哉(池田)には伝えていて、練習でももちろんバックアタックとクイックを中心にやってきたので、今日それでうまく決まっている場面があったのですごくいい形で出たなと思います。(今日の試合ではチーム全体的にサーブが良かったが)秋リーグの課題として個人のものではあるんですけど、サーブが弱いなと言う話があって、今日はある意味負けても何が起こるとかではないので、自分たちの打てるサーブ自分のベストなサーブをしっかり打っていこうとコート内でも言っていたので、そういう意味で今日はメリハリのついたサーブの意識で、あれだけいい結果を残せたのかなと思います。(全日本インカレに向けて)ある意味では全日本インカレまでの通り道に過ぎないので今日の一勝・二勝を大事にして全日本インカレでも今日のようないいバレーができたらいいなと思っています。

 

稲田聡典

(今日の試合を振り返って)試合の前に、結果ももちろんですが、内容も重視しようと話していたのですが、取り組んでいることの成果はある程度出たんじゃないかなと感じます。(早大、明大を抑えての優勝となりましたが)早稲田も明治も、あまり本調子という感じではなかったです。特に早稲田は全日本インカレを勝ち上がっていけば当たる可能性の高い相手なので、また今後もレベルアップしていきたいと思います。(全日本インカレに向けての抱負は)もちろん目指すところは優勝ですが、チーム全員で僕たちの一番いいバレーをできるようにがんばりたいと思います。

 

野口剛志郎

(今日の試合を振り返って)今日の慶應のバレーというのが、すごくきれいなバレーだったというか、しっかりみんなが仕事をちゃんとやった結果かなと思います。(見事な連勝だったが、チームとして手応えは)秋リーグで負け、その点の反省や課題が見つかったので、そこをまだリーグ戦が終わって2週間くらいしか経ってないのですが、徹底的に練習をやって、インカレが2週間後に控えているんですけど、それに向けていい手応えがつかめたと思います。(明大戦で見せたスーパープレーについて)第2セットでは明治が勢いに乗っていたので、僕が池田と代わってちょっとでもチームの悪い雰囲気を断てればなと思っていました。たまたまだとは思うんですけど、結果的にああいうプレーが出てチームを勢いづけられたのは、チームにとって良かったと思います。(早大・明大の印象)正直な感想としては、インカレでも当たる可能性が結構あるチームなので、様子をうかがうような感じでやってきたかなという風には思っていて。僕たちはすごく勝つ気持ちでいたんですけれど、そこまでぐいぐい来なかったというか、そういう印象は少しありました。(今後の抱負)今日みたいに、個人個人がやることをしっかりやれば絶対結果はついてくると思うので、そういうバレーを展開して、日本一を取りたいと思います。

林謙次

(今日の試合を振り返って)なんとか結果は残せたのかなとは思います。(交代する前監督には何か言われたか)特にないです。(どのようなイメージでサーブに臨んだか)練習通りのことをやればいいかなとは思っていましたけど、緊張して、余裕はなかったですね。(昨年に引き続き優勝したが)それは嬉しいですけど、僕はほんのちょっとしかチームの役に立っていないので、これから全カレでもしチャンスがあれば結果を出せたらいいと思います。

 

サイド 柳田将洋(環3・東洋高)
セッター 野口剛志郎(環3・東福岡高)
センター 星谷健太朗(理4・渋谷幕張高)
サイド 岡田拓巳(商4・熊谷高)
サイド 丸谷将大(環3・東筑高)
センター 稲田聡典(環3・日向学院高)
リベロ 野瀬将平(環2・東福岡高)
途中出場 林謙次 (経3・岡山白陵高)
上田悠貴(総2・生野高)
吉田純(環2・東亜学園高)
池田裕哉(環1・北嵯峨高)
上野素希(文1・甲陽学院高)
小川健一郎(H22卒)

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