【競走】関東インカレに向けての第一歩――ルーキーたちの躍動

 

 

今年も春の六大学対校戦が開催され、競走部の新たなシーズンが幕を開けた。今回注目すべきは何といっても昨年のインターハイの100mで怪物高校生桐生祥秀(東洋大)と熱戦を繰り広げ、見事2位に輝いた期待のルーキー小池祐貴(1)だ。その小池は他を凌ぐ圧巻の走りを見せつけ見事優勝を掴み取った。また昨年の東京国体に110mHの福岡県代表として出場した上野佑太(環1)も4位入賞。フィールド部門の走高跳では刈田真人(総3)が優勝を手にした。

 

 

  2014年4月5日(土)    六大学対校陸上競技大会@上柚木陸上競技場

 

 

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一年生ながら見事に優勝を果たした小池(総1)

 

 

慶大に新たな風を吹かせる存在が現れた。 100m予選2組目に登場した小池(総1)は追い風1.9mという条件下で10“36で決勝進出を果たした。そして迎えた決勝。日本学生対抗選手権で10”19の自己ベストを残している九鬼巧(早大)も小池と同じスタートラインに立った。小池は力強いスタートを切り、徐々に加速。とても一年生とは思えない走りを見せつけ、無風の条件下で予選のタイムとほぼ変わらず10“37で見事優勝を果たした。「終始狙い通りの走りができた」と小池は自分のレースを振り返った。 桐生祥秀の話題で持ち切りであった昨年の高校陸上界。そんな中、小池は眠れる獅子の如く、着々と実力を身につけていたことが安易に想像できるような走りであった。

 

 

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自己ベストに近い記録で4位に入った上野(環1)

 

 

また110mHでは上野(環1)が躍動する。決勝では追い風参考ながらも14“35という自己ベストに近い記録を叩きだし、4位入賞を果たした。彼も昨年福岡県代表として東京国体などに出場した猛者である。試合後、「大学初の公式戦だったので緊張した」と語っていたが、緊張などまるで感じさせない力強い走りを見せつけてくれた。

 

 

 

 

 

 

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塾記録には惜しくも届かなかったものの優勝を果たした苅田(総3)

 

 

  そしてフィールド部門でもっとも輝きを放ったのは走高跳に出場した刈田(総3)であった。203cmを二回目でクリアした刈田は206cmに挑戦。二回失敗をしてしまい、いよいよ三回目。刈田はしっかりとした助走から真上に大きなジャンプ、そして美しい反りで見事バーを飛び越えた。この時点で刈田は優勝を決めた。その後、塾内新記録となる211cmに挑戦したが惜しくも失敗。しかし刈田は次につながる手ごたえを感じていた。

 

 

 

 

 

今回の大会には慶應のエースである山縣亮太(総4)は出場していなかったものの、慶應は4×100mリレーでも3位、総合成績においても116点を獲得し3位となった。 今年は関カレ一部昇格が慶應競走部最大の目標である。昨年の悔しさをバネに練習に取り組んできた上級生と新たな風を吹かせる新入生が力を集結させれば、必ず一部昇格を果たすことができるのではないか。そういった期待を抱かせてくれる大会であった。

 

 

選手コメント

 

小池祐貴(総1)

(今日のレースを振り返って)終始狙い通りのレースができたんで、気持ちよく走れました。(今年度初の公式戦だったがどのような気持ちで臨んだか?)一番最初からレベルの高い日本選手権決勝に残るような方々と走れるので、すごいわくわくした気持ちで臨んでました。(高校時代と比べて練習の仕方は変わったか?)慶應はとても自由なので、自分をしっかり律していかないといけないなと思うところもあるんですが、逆にそれぞれ自由な動きしていて、変わった動きしている人を見るのも面白いですし、ちょっと自分肩に力入りすぎかなというものもたまに気づかせてもらえるので、すごい楽しくやらせてもらっています。(そもそも慶大を選んだ理由は?)陸上的に言えば、やっぱり慶應の練習を見に来てとても楽しそうだったので、どうせだったら楽しく好きなことをやっていきたいと思った、というのがあります。(オーストラリアやテキサスでの練習はどうだったか?)両方ともほとんどフリーなので、ケガしない程度にスピードを上げたり、なかなか感覚練習できることが冬はないので、そういう機会にして、あとは土江先生のほうから少しだけ技術指導をいただいたり、あとは高校生は一回か二回だけ走り込みをしただけでフリーな練習でした。(今後に向けての課題は?)力感が客観的に見て抜けなくて、自分は抜いてるつもりなのにというのが多いので、周りから見てるのと自分が思ってるのと動きが違うことが多々あるので、そういうところをマネージャーさんにお願いしてビデオを撮ってもらって、しっかり合わせていきたいなと思います。(山縣選手(総4)の存在をどう感じているか?)目標の人なんですがそれ以上にすごくいい人なので、積極的に遊びとかそういう意味でなくお話しして、どんな世界観ある人なのかなとか、すごい人だからというのではなく、個人的に変わった考えを持った人に興味がある感じですね。(それは1人の先輩として捉えているということか?)そうですね。あんまり強い人だからという意味でついていくという感じではありませんね。(次の関東インカレに向けての意気込み)今二部なので、山縣さんと二人でしっかり点数を100m、200m、4×100リレーでとって、一部昇格して大学に貢献したいと思います。

 

上野佑太(環1)

(今日の試合を振り返って)ガイダンスなどで直前に練習を積めなかったが、追い風参考記録ながらも自己ベストに近い記録で走れたので良かった。(六大学対抗に対する意気込みはどうだったか)大学初の公式戦だったので緊張したが、チームのために点数をなんとかして取ろうと思って臨んだ。(大学と高校の違いは)先輩方の意識が非常に高く、サポート側の方々も熱心にサポートしてくれるので、有意義に練習ができている。(一年目である今季の目標は)まずは関東インカレでチームにしっかり貢献できるようにすることと、自分をより高められるように、他の種目である100mなどでも走力を上げてハードルにつなげたい。(関東インカレに向けて)今日負けてしまった立教や明治大学の方々に負けないように、一ヶ月間練習を積んでリベンジしたい。

 

刈田真人(総3)

(今日の自身のプレーを振り返って)記録的にはベストタイなので、いい仕上がりができたかな,と思います。(今年初の公式戦ですが)今日の公式戦を大事だと思っていて、自己ベストを出すくらいの思いで調整してやってきました。(冬の間、どういったことに取り組んできましたか)高跳びは冬の間は跳ばない選手が多いのですが、僕は跳躍もして、自分の技術がどのようなものか逐一把握しながら、自分のなかで技術を一段階上げる意識改革をして、冬の間過ごしてきました。割と良かったかな、と思います。(今回自己タイ記録を出して優勝したことは自信につながったのでは)そうですね。ベストタイを出したこと、それと、次に跳んだ高さ、2m11㎝という高さだったんですけど、その高さでも割とおしい跳躍ができたこと、それが次につながるな、と思いました。(次の関カレに向けて)次の関カレも、僕は一位になりたいです。一位になって部に貢献したいので、一位をとれるように頑張っていこうと思います。(今年一年の目標は)塾記録が2m11という記録なんですけど、最低でもそれは出さないといけないなと。それが目標です。

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