第88回関東大学サッカーリーグ
第21節 2014/11/8(土)13:50KO@江戸川区陸上競技場
慶應義塾大学1-2駒澤大学
【得点者(アシスト者)】
慶大:35分 宮地 元貴 (端山 豪)
駒大:45分 中村 駿 (板倉 直紀)、 85分 菊池 翔太 (板倉 直紀)
◆慶大出場選手
GK |
峯達也(政4・桐光学園高) |
DF |
溝渕雄志(環2・流通経済大学付属柏高) |
DF |
並木凌介(総4・國學院久我山高)→28分宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース) |
DF |
久保飛翔(環3・済美高) |
DF |
増田湧介(環4・清水東高) |
MF |
望月大知(環2・静岡学園高) |
MF |
浅間翔大(理4・暁星高) |
MF |
端山豪(総3・東京ヴェルディユース) |
MF |
川田悠介(環4・桐蔭学園高) |
MF |
長尾賢太郎(総4・神戸U-18) →86分平戸奨眞(法4・暁星高校) |
FW |
山本哲平(政2・國學院久我山高) |
今節は山浦新(総4・東京ヴェルディユース)が惜しくも累積により出場停止。サイドでの好プレーが認められた長尾賢太郎(総4・神戸U-18)が前節に引き続き出場した。アンカーに望月大知(環2・静岡学園高)をすえ中盤を固めながら、復帰した端山豪(総3・東京ヴェルディユース)を中心に攻撃のチャンスを作っていく。
インカレ出場をかけ、独特な緊張感の中キックオフ。攻守が入れ違い、両者ともチャンスを狙うが隙も見せない。前半8分、左サイドでボールを受けた増田湧介(環4・清水東高)がカットインしシュートを放つがゴール脇にそれる。得点には結びつかなかったが、主将のシュートが慶大の攻撃陣を鼓舞する。12分、端山を中心としたパス回しで相手ゴールエリア付近まで持ちこみ、FKを獲得。これはキーパーに阻まれるが、確実にチャンスを作っていく。16、18分には続けてCKを得るが、駒大もゴールに隙を見せない。その直後、カウンターを狙われてゴール前まで持ち込まれ危機を迎えるが、守護神・峯達也(政4・桐光学園高)がしっかり押さえた。26分、並木凌介(総4・国学院久我山高)が負傷し、一人少ない状況に。数的不利の中自陣でボールを奪われ、またも危機が訪れる。しかし、望月がバックに下がり、キーパーが出たところを溝渕雄志(環2・流通経済大学附属柏高)が補い、とバック全員で懸命にゴールを守った。そして28分、並木に代わって宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース)が投入される。35分、川田のスルーパスに山本哲平(政2・国学院久我山高)が合わせてシュートを放つがキーパーに阻まれる。そこで獲得したCKに、宮地がヘッドで合わせ見事先制。欲しかったセットプレーからの得点で、勢いを得たかに見えた慶大だったが、前半終了間際に同点に追いつかれる。久保飛翔(環3・済美高)が懸命に相手のシュートを防ぐがクリアしきれず失点。前半は1-1で終了した。
後半も互いにチャンスを多く作っていく展開に。63分、浅間翔太(理4・暁星高)が中盤からロングシュートを放つが、枠をとらえることができない。70分には、マークが追い付かずフリーにした相手にゴールを狙われるが、峯がスーパーセーブ。攻守が入れ替わる中、慶大はなかなかゴールをこじあけることができない。78分、CKを望月が頭であわせるもゴール枠外。83分には端山のロングパスがサイドを駆け上がる長尾にわたるも、ゴールまで届かない。その2分後、ついに駒大がチャンスをものにする。CKを駒大菊池が峯の後ろ側、ゴールの空いたスペースに押し込み、逆転。もはや慶大が同点に追いつく時間も残されていなかった。86分、長尾に代えて平戸奨眞(法4・暁星高)を投入。しかし、時間もない中でボールを落ち着かせることができない。ワントップで奔走した山本が最後まで果敢にゴールを目指すが、無念にも試合終了。笛が鳴ると同時に多くの選手がうなだれた。
最終節を残して、慶大の順位は現在7位。なんとしてもインカレ出場を果たすため、次節の勝利に期待がかかる。迎える最終節の相手は宿敵早大。「最後超満員の西が丘で早稲田とできる」(須田監督)ことは、良いも悪いもあったリーグ戦を締めくくる最高の舞台になるはずだ。チャレンジャーとして謙虚に戦っていくことを貫いてきた慶大イレブン。残すは早大に全力で勝ちに行くだけである。
(記事 須佐奈月)
◆試合後コメント
須田芳正監督
(今日の試合を振り返って)
力負けだったかなという感じです。
(チャンスは作り出せていたが)
トータルで見ると僕が見た感じ相手の方が勢いがあった、90分間相手のゲームだったかなと。2対1で負けて惜しいという感じのゲームではなかったですね。何回かチャンスは作れていたんだけれども入るところまでは(いかなかった)ね。
(同点に追いつく時間があまり残されていませんでしたが)
あの時間帯がよくなかったし、今年は後期に入ってセットプレーの失点も多いし、ああいった80分以すぎの失点も(今季を)象徴しているのかなと。セットプレーになるまでの流れもやっぱり、必死になってやっと攻撃を止めてセットプレーにしてそのままの勢いでいかれちゃう。まあうちらの今の戦い方で、実力の中ではよくやったんじゃないかなと思います。
(宮地選手の先制について)
トレーニングしていたので、セットプレーから逆に取ろうということで、その成果は出たんですけど、いかんせん守備のところが重すぎて。セットプレーからの失点が多すぎるので、うちらは数少ないチャンスをものにして勝っていくということで、特にセットプレーのところもポイントにしていたので、そこで失点が多いと勝ちきれないなと。今のうちらのチームを象徴している試合だったかなと思います。
(望月選手の配置について)
中盤を密にしてこぼれをひろいたいので。守備の面でもセンターバックと彼が中を固めて、端山あたりが自由に攻撃できるようにという考えだったのですが、今日は豪(端山)も軽いプレーが多かったかなと思います。
(インカレに向けて痛い敗戦となりました)
まだ一試合あるし、リーグ戦終わって何位だったかということ。今日負けて残念だけれども、結果はしょうがないから、今はインカレっていうよりも最終節に全力を出す、そのために準備をすると、今年はそれで良いんじゃないかな。一戦一戦謙虚に戦っていこうとやってきているわけで、最後超満員の西が丘で早稲田とできるわけだから、去年みたいに下(降格)もないし、ある意味幸せだよね。リーグ戦はトータルで見るしかないんだよね、良い時もあれば悪い時もあるし、思い切ってやればよいと思う。今年は堅守速攻でカウンターサッカーで、ってやってきたけれども、上位を目指すのであれば判断力がないと。今の5位6位7位という順番は順当であって、最後やってみないと結果は分からないから、次の早稲田戦に向けて準備をするだけです。ここ二年は早稲田に勝ってないけど、今回は何もプレッシャーがないからね。
増田湧介主将 (環4・清水東高)
(今日の試合振り返って)
勝ちに行った試合だったので、結果として非常に残念です。
(前半には先制しましたが、攻撃面については)
それ以外にも、チームとしてはチャンスを作り出せていたのですが、シュートの部分で決められるかどうかの質が低かったので、チームとしてそこは悔いが残ります。
(その後逆転を許してしまいましたが、守備面については)
相手がそこを狙っていることは分かっていたので、それに対して準備もしていましたし、その上でやられてしまったので残念ではありましたけど、切り替えるしかないですね。
(個人として今日のプレーは)
ディフェンスでやらしてもらったんですけど、自分がもっと前にいけば相手も怖がりますし、ディフェンスの選手であろうと、やっぱり点を狙っていかないとだめですし、決定的なチャンスも作り出さないといけないと思うので、チャンスを演出するだったり、シュートを打つだったり、というところはこだわってやっていかなければと思います。
(次節の早慶戦について)
シーズン最初からチームとしてこれまでやってきたことをいかに出せるかだけだと思うので、これまでの一週間と変わらずに、最後だからといって特に特別なことをすることなく、今まで通り良い準備をするだけだと思うので、早稲田に勝つことだけに集中して一週間やっていきたいと思います。
(主将として次節が最後になるかも分からないですが、意気込みを) まだまだインカレに行けると信じてこの一週間過ごしますし、最後だからといって特別なことすることなく今まで通りまずは自分自身しっかり準備して、またチームのみんなにも働きかけて、早稲田に勝つことだけに集中したいと思います。 峯達也(政4・桐光学園高)
(今日の試合を振り返って)
お互いチャンスが多い試合の中で、どっちが決め切れるかという試合になって、うちが決めきれずに、逆に相手に決められてしまったという試合だったかなと思います。
(前半はゴール前で相手の攻撃を何度も防いでいましたが、前半の守備に関しては)
しっかりゴール前で、僕も含めて、ディフェンスの選手、中盤の選手含めて、体張ることが出来て良かったと思います。
(勝敗を分けたポイントとは)
やはりチャンスが多い展開の中でどっちが決め切れるかという決定力の部分でしたり、ゴール前の集中力という部分では相手の方が上回っていたかなと思います。
(次節は最終節となりますが)
もちろんインカレ出場も掛かっているんですけど、それ以前にずっと早稲田に勝っていないですし、最後4年生として、リーグ戦ですけど早慶戦に勝って終わりたいと思います。
川田悠介 (環4・桐蔭学園高)
(今日の試合を振り返って)
インカレが懸かった試合で、プレーの面でも気持ちの面でもチーム全体で相手に負けていたと思いました。
(前節から攻撃的なサッカーにシフトした中で、自分に求められている役割や意識していることは)
自分に求められていることは点に絡む動きだと思うんですけど、その攻撃で要となって牽引出来るプレーをしたいんですけど、なかなかそれが出来なくて攻撃が単調で行き当たりばったりになっているので、そこをもう少し工夫してやらないとゴールに繋がらないなと感じています。
(駒大との差という話があったが、具体的には)
運動量だったり気持ちだったりそういう精神的な部分が大きいと思うんですけど、相手の方が気迫とかで勝っていたと思います。
(これで9試合勝ちなしとなったが、どのように切り替えていくか)
特に何も変えることはないですけど、最終戦で引退が懸かった試合かインカレが懸かった試合かわからない中でも、出来るだけの準備をしてどっちの試合になっても最後勝ちをとれるように準備していきたいと思っています。
(最終戦は宿敵・早大との一戦だが)
何度か試合をして自分自身納得のいくプレーが出来たことがなくて、勝ちがここ最近なくて非常に悔しい思いをしているので、最後は早稲田に勝ってしっかりと締めくくれればと思います。
浅間翔大(理4・暁星高)
(今日の試合を振り返って)
負けたことが悔しいです。
(相手の印象は)
試合前から相手は蹴ってくるということはわかっていたんですけど、その後のセカンドボールが拾えなかったという印象です。
(チームとして改善すべき点は)
ここ最近はセットプレーからの失点が多いので、そういうところしっかりと防いでいかないといけないと思います。
(逆に続けたいことは)
セットプレーから点が最近とれていなかった中で、1点目をセットプレーでとれたことは続けていきたいです。
(この1週間をどう過ごすか)
国士や駒澤のことは考えずに、自分たちが早稲田に勝つということだけを考えて1週間過ごしていきたいです。
(早大戦に向けて)
早慶戦は最近は勝てていないので最後勝って、インカレ出場をかなえたいです。
長尾賢太郎(総4・ヴィッセル神戸U-18)
(今日の試合を振り返って)
今日は絶対僕たちが勝たなければいけないゲームだったんですけど、前半を振り返ると、気持ちの部分で、相手にセカンドボールを拾われることが多かったり、球際だったり、そういった部分で負けているところが多かったです。そこが後半の結果にも反映されたのかな、と思います。
(重要な一戦、意気込みは)
今日勝てばプレーオフが決まるということで、そこを考えすぎたことを反省しています。それよりもまず駒澤戦に勝つことが重要だったのに、プレーオフを意識し過ぎてしまいました。
(後半追い越されてからは)
後半失点してしまってからは、点を取るしかないという思いで、そこをすごく考えてやっていました。
(最終節に向けて一言)
もうプレーオフがどうとかインカレがどうとか、そういうのを捨てて、とりあえず早稲田に勝つことだけに集中していこうと思います。
久保飛翔 (環3・済美高)
(今日の試合を振り返って)
2失点しましたけど、自分のプレーの甘さが原因で招いた失点だったので、もう1回個人としてもっと引き締め直して1週間取り組んでいきたいなと思います。
(インカレ出場に向け大事な1戦だったが)
絶対に勝つというのは絶対条件としてあげていて、その中で勝つことができなかったのが非常に悔しいです。
(セットプレーからの失点シーンを振り返って)
自分がブロックされても、もっとしっかりマークにつくというのができたら失点を防げたと思いますし、ブロックされたところで、受け渡しだったりそういうところの連携をもっと強化していけば防げる失点だと思うので、そこを取り組んでいきたいと思います。
(次節の意気込みをお願いします)
僕個人としては、入学してから早大に勝ったことがないので早慶戦は絶対に勝つということと、勝たないとインカレ出場への道は絶対に開かれないので、勝つということだけを目標に全員で取り組んでいきたいと思います。
望月大知(環2・静岡学園高)
(アンカーというポジションについて)
専修戦もやったんですけど、相手の攻撃の芽を一個高い位置で摘むってことを意識してやっていたんですが、今日とか全体的にロングボールが多くて、自分の役割をあまり出来てなかったと思います。
(今日はどっちかと言えばセカンドボールを拾うことが重要だったのかなと思うがそこについては)
セカンドボールも意識してやっていたんですけど、どうしても全体的に自分の頭を越してしまったりしたので自分のポジショニングの問題かもしれないがチーム全体で拾う意識をもう少し持てれば良かったと思います。
(一人でエリアをカバーする難しさはあるのか)
まぁ、ワンボランチなのでそこのエリアをカバーする難しさっていうのは当然あるが、やっぱり勝つためにはそういうプレーもやらなければいけないのでまだまだ実力が足りないと思うので向上させていきたいです。
(浅間選手が今まで務めてきたボランチでどういった違いを生み出そうとしているか)
難しいですけど、自分は対人には絶対的な自信を持っているというかそこが特徴だと思っているので、玉際の部分で相手に前向かせないだったりという部分で違いを出せたら良いと思います。
(試合自体を振り返ってみて)
2-1っていう結果だったが自分自身も力負けしたなというのを感じていて、全体的に相手の方がやりたいサッカーを徹底していたというかやり切る部分で一枚上手だったのかなと思います。
(同点にされた時間帯が悪かったかなという印象だが)
時間帯も悪かったし、失点の仕方もセットプレー崩れで両方とも自分達がやられちゃいけないと思っている部分だったのでもったいなかったと思います。こういう試合はセットプレーが鍵になるっていうのはわかっている中で失点してしまったのが良くなかったと思います。
(最後一節、早稲田戦への意気込み)
主将の増くん(増田湧介主将)も言っていたんですけど、相手がどうだからインカレ行けるとかそういうこと考えずに早稲田っていう相手をたおすことだけを考えてプレーしていきたいと思います。
宮地元貴 (総2・東京ヴェルディユース)
(今日の試合を振り返って)
チーム力で負けたという印象です。
(自身のゴールについて)
途中からDFで試合に出させてもらったんですけど、その中でも自分の守備の仕事と同時に、セットプレーのところでは今までFWでやってきた経験を活かそうと思っていました。
(並木選手がアクシデントで、急遽出場するという形だったが)
自分の中ではいつ出番が来ても良いように準備はしていたので、しっかりと試合に入れました。
(試合後はかなり悔しそうな表情をしていたが)
この試合に勝たないと自力でインカレ出場を達成できなかったので、そういう意味ですごく悔しくて、負けたのもそうですけど、チーム全体が気持ちの面で負けていたことが情けないです。
(リーグ最終戦である早慶戦に向けて)
まだインカレ出場の可能性もあるので前を向いてやっていきたいと思いますし、ただ、(インカレ出場のためには)他力(本願)ということを考えずに自分たちのサッカーをして、一年間やってきたことを体現できるようにしっかりと準備したいと思います。
山本哲平(政2・国学院久我山高)
(持ち味を出せたと思うが)
まぁ出せたといえば出せたんですけど、フォワードとして出ている以上点をとらなきゃだめですね。
(競り合いでファールをとられる場面が多かったが)
いつもとられないから大丈夫だと思ったんですけど、今日のレフェリーは厳しかったです。
(インカレ出場が苦しい状況になったが)
他のチーム次第っていうのもあるんですけど、勝たないといけないので自分たちのやることに集中して1週間過ごしたいです。
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