【バスケ】追いすがる日大を振り切り、最終週初戦を勝利で飾る!

速攻の先頭を走り続け勝利に貢献した家治(環3)

第86回 関東大学バスケットボールリーグ戦

2010/10/30 (土)@専修大学生田キャンパス

慶大‐日大

  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 31 21 27 17 96
日大 23 17 29 24 93
先週ついに二ノ宮主将(環4)がスタメンに復帰し、ようやくベストメンバーが揃った慶大。得意の速い展開が随所で見られ、本来の強さを取り戻した感がある。そんな中迎えたリーグ戦最終週の相手は日大。昨年、インカレ決勝で敗れた因縁の相手だ。リーグ戦を2位で終えるためには、今週2試合で2連勝することが絶対条件となり、まさに一戦必勝で試合に臨む。

慶大のスタメンは、二ノ宮、酒井(環4)、岩下(総4)、家治(環3)、中島(総1)。

序盤、岩下のゴール下での得点で慶大が先行。途中、日大の厳しいディフェンスに対しオフェンスが苦しくなるが、酒井のバスケットカウント、家治のミドルシュートで応戦。その後も一進一退の攻防が続く。その中で慶大は、得意の速い展開に持ち込みリズムをつかむと、蛯名、岩下が連続してバスケットカウントを決める。家治もフリースローをしっかりと沈め、31-23と慶大が一歩抜け出して1Q終了。2Q、慶大は酒井、家治の得点で着実に点数を伸ばしていく。ただ、シュートミスが目立ち、日大に5点差まで詰め寄られる。すると、今大会調子の上がらなかった岩下が奮起。

この日ゴール下を制圧した岩下(総4)

怒涛の3連続得点を見せ、12点差まで引き離した。そこから酒井のバスケットカウント、本橋のブロックが飛び出すと、家治もフリースローで得点。さらには岩下がリバウンドに飛び込みチームを鼓舞。最後も岩下の巧みなフックシュートが決まり、52-40で前半を終える。

後半も慶大ペース。家治がオフェンスリバウンドを押し込むと、岩下もポストプレイから得点。その後も、家治・金子の3年生コンビがチームを牽引。積極的に1on1を仕掛け、得点を重ねる。終盤、日大に点差を詰められるが、ラストプレーで二ノ宮がこの日唯一のスリーポイントを決め、79-69で3Q終了。最終Q、依然として冴えわたる家治のミドルシュートに、岩下もジャンパーで続く。すると、二ノ宮から家治へと美しい速攻が決まり85-71。さらには酒井、家治がドライブから得点。一気に日大を突き離し、残り7分で17点差とする。誰もが慶大勝利を確信したが、ここから日大の猛攻を受ける。#24熊のインサイドプレイなどで着実に得点を重ねる日大に対し、岩下が4つ目のファウルで交代。すると酒井がフリースローを2本とも落とすなどミスが目立ち始める慶大。さらにオフェンスではオーバータイムをとられる嫌な流れ。ここでコートに戻った岩下が5ファウルで退場し、気が付けば点差は6点。

金子(環3)は持ち前の攻め気を見せた

93-86で迎えた残り28.7秒。追いすがる日大がファウルゲームを仕掛ける。対する慶大は最初のフリースローを二ノ宮が決められず3点差。一気に窮地に立たされる。だが、続く金子が2本ともきっちりと決め、「流れを落ち着かせた」(佐々木HC)。最後までもつれた試合は、結局96-93で終了。慶大が何とか初戦を白星で飾った。

「外を打つ必要がなくなった」(中島)との言葉通り、トランジションゲームが見事に機能。特に家治は水を得た魚のように、速攻から何度も得点を重ねた。課題である入りも、1Qで8点のリードを奪った。やはり司令塔・二ノ宮の影響力は非常に大きい。追い上げられた4Qでは、30得点19リバウンドと圧巻の活躍を見せた岩下、家治・金子のシュートの安定性がチームを救った。インカレに向けても好材料の多い試合となり、リーグ戦2位というノルマにも望みをつないだ。勝負の2戦目もディフェンスからの速攻を軸に勝利を手にしたいところだ。

By Yousuke Okada

コメント

佐々木HC

入りが良かったのが勝てた原因かな。(4年生の出来は)岩下はもっとできるはずです。途中、リング下のプレーはこの前からいいんですけど、フリースローとかそういうちょっと止まったところのプレー、あるいはファウルもそうだけどいらないところでやっちゃう。(3Qで酒井選手を下げた理由は)あいつがファールアウトしちゃうとちょっとやりようがないので、それをちょっと心配して。気持ちが入ってるだけに。(今日特によかった選手は)まああの全体的にというか、こういう試合だから誰ってわけじゃないけど、まあ強いてあげれば金子かな。(どの様なところが)やっぱり最後のフリースロー。あれでやっぱり流れが落ち着いたというか。変な流れだったのが。あれでもし落としてれば、流れがまたおかしくなる。(最後追い上げられている時の監督の心境は)さっきも選手に言ったんだけど、自分たちがイージーミスをして相手にあげてるのね。それはずっとそうなんだよね去年のインカレもそうだし。勝ててる試合は自分たちが自らミスをしてっていうパターンだから。今日それをちょっと言って少し踏みとどまったので、それをこれからもう1試合とインカレに向けてそこを忘れないようにしてほしい。(明日の試合で今日の反省としてインサイドの対策は)相手のセンターが1Qで下げてくれたので、こっちが相当楽になったっていうのがあるので。岩下が途中良かったのであれを最初から出させるようにちょっと明日試合前にアドバイスしますよ。

二ノ宮主将

コンディション的にはまだ万全ではないんですけど、だいぶ良くなってきてるんで、インカレに照準を合わせて上げていこうかなと思っています。(意識していること)速い展開に持ち込むことですね。峻也(金子)とか蛯名とかが出ているときはあんまり前にボールが飛んでないし、やっぱりそうしないと能力のあるチームには勝てないと思うので、切り替えを早くしていって。あとは岩下を上手く使ったりしています。今は自分が攻めれない分周りが良く見えているので、うまく出来ていると思います。(外で見ていてそこを改善しようと思っていたのか)外で見ている時間が長くて、チームの悪い面も良い面も見えたので、そういう意味ではプラスに考えれば良かったと思います。(良い面とは)峻也だったり中島だったり本橋だったりが自分の役割をしっかり理解できたことです。(他の4年生については)岩下は今まではあんまり良くなかったというか、岩下が走って面を作ってもそこに入れる選手がいなかったので、そこは自分がやろうと思っていました。祐典(酒井)も勝負どころですごい頑張ってくれてたんで、そこも自分がフォローしたいと思ってました。(前以上に声を出して味方を鼓舞していたが)外から見ていて自分達が弱い時間帯がすごく分かるし、ディフェンスとリバウンド頑張るぞって言うと少し締まるんで、勝負どころで1年生とかに意識させるためにも意識的に声を掛けています。(終盤の追い上げられたが)1対1のディフェンスがまだまだ改善しなきゃいけない部分で、あと大事な所でターンオーバーしちゃうし。やっぱり勝負どころでまだうちは弱いので、そこが追い付かれた原因かなと思います。(明日に向けて)この2試合で波に乗ってインカレに臨むということを意識してやってるんで、明日も絶対勝ちたいと思います。

酒井

自力優勝がなくなって、インカレに向けて勢いをつけようと先週、そして今週それぞれ連勝しようとチームで取り組んできました。日大は青学を倒した唯一のチームだし、そこに勝てば勢いがつくだろうと。今日は外のシュートがあまり入らなかったんですけど、インサイドやリバウンドの部分で岩下が頑張ってくれて、最後はファウルトラブルになったんですけど皆でカバーして逃げ切ることが出来た。青学戦ではそこで踏ん張り切れなかったのでそこは少し成長できたかなと思います。勝ち切れたことは自信にしていいと思います。(去年インカレで対決した強豪・日大との試合だったが)日大戦は10点以上離れた試合はなくて、拮抗した試合になると思っていたし、ガードが強いので警戒していました。(熊澤選手とのマッチアップは)先週の試合で外が当たっていたし、あいつが乗ったらチームも調子に乗るのでそこを抑えたくて。最初少しやられたんですけど、ウチのどんどんドライブ仕掛けてファウルをもらうという作戦で上手くベンチに追いやることもできたので、そこは明日も継続したいです。(個人のプレーを振り返って)ガードが強いといってもミスマッチはあるので今日はインサイドで仕掛けようと意識していた。ただ、そうはいっても外からきっちり決めていたらもう少し楽な展開になっていたと思うので明日はシューティングをしっかりやって試合に臨みたいです。今日みたいにスリーが1本しか入らないのでは普通は勝てないと思うので明日はそういった精度を高めたいです。(明日に向けて、勝てば自力2位が決まるが)自力2位っていうのを考えるなっていうのは無理なんですけど、そういうことよりはリーグの集大成としての1戦と捉えて、入りの良さであったり、リバウンドから速攻っていう自分達のスタイルをもう一回再認識したい。そういったことを貫き通して勝てばインカレもその勢いで上位が狙えると思うのでもう勝つしかないですよね。しっかり4年が引っ張りたいです。

岩下

前半は良かったんですけど、後半で足がついていかなくなって、ファウルアウトになってディフェンスでも貢献出来なかったのでそういう所がすごい悔やまれる試合でした。でも勝ちきれたことは良かったです。(インカレぶりの日大との公式試合でしたが)やっぱり色々と思うところがありますし、追撃されてから逃げ切ったということは今まで逆にやられてきたことなので、勝てて良かったと思います。(熊選手とのマッチアップは)高さはミスマッチになるんですけど、横の動きに僕がついていけなくて、最終的にはフロア外に出されてしまったので、そこは本当に修正していきたいです。(インサイドプレイが積極的だったが意識は)一応小さいチームなので、インサイドの仕事は僕がやらなくちゃいけないと思っていたので、今日はしっかりやれたので良かったですね。(明日への意気込み)今日勝ちきっても明日勝たなければ何にも意味がないので、明日勝って2位になって締めくくりたいと思います。

家治

ここ最近入りに集中していたんですけど、それがなかなか体現出来なくて。それでもやっぱり慶應は入りから頑張ってトランジションで早い攻めをして勝つというのが慶應のスタイルなので、全員でもう1回入りに集中して頑張ろうって言っていたんですけど、今日はなかなか出来たと思うんで、最初頑張った点差が最後もその点差のおかげで勝ちきれたと思うんで、今日は良かったです。(前半、オフェンスリバウンドを多く取っていたが意識は)今日は特別にっていうわけじゃなかったんですけど、結果的に自分の所に飛んできたのでラッキーだったなと思います。(今日はいつにもなく走っていましたがスタミナはどうですか)途中キツい時間帯もあったんですけど、そういう時にもう1回走ったら相手はついてこれないと先生はおっしゃっているので、後1本後1本という風に頑張って走りました。きつかったんですけど、そこは応援の人がすごい応援してくれるし、自分が走ったらそれだけチームは助かるので。(最後のフリースローの心境は)残り2点差で1本目は絶対に決めなきゃなと思っていて、そんなに緊張はなくて、いつも通り入れれたんで良かったです。2本目は集中力がきれて、外してしまったので、2本目もきっちり決めなきゃいけなかったと思います。(リーグ最終日)明日勝てば2位で、負けたら今日の頑張りも無駄になってしまうので、リーグの集大成という意味でも、うちらしいバスケットをして勝ちきりたいと思います。

金子

今日外れたシュートも結構ありましたけど攻め気がプラスになった部分が多かったと思うんで、明日も継続していきたいと思います。(最後のフリースローでの心境は)ベンチにいるとき他の人がフリースロー外してるときに、俺だったら絶対決めるよっていう風に思ってたんで(笑)それを皆に見せるいい機会だな、みたいなことを思ってました。(佐々木HCが今日特に良かった選手に金子選手をあげていたのですが)ほんとですか。でも自分の中では50点くらいなんで、もうちょっと思い切りのいいシュート打てたかなと思います。(最終日ですが明日に向けて)リーグ戦で自分が結構成長出来てるなっていうのが実感出来ているので、その集大成というかまとめの意味で明日全部出して、勝って気持ちよく終わりたいと思います。

蛯名

勝たなければいけない試合だったので勝てたのは取りあえず良かったと思います。(緊迫したゲーム展開でしたが)出だしは良かったんですけど、個人的には良かったのは最初だけだったので1試合通していい状態を維持しないといけないと感じました。(1Qで積極的に点を取る意識が見られたが)そうですね、ニノさんにも言われて中で攻めてファウルをもらえればいいという意識があったのでそこを突きました。ただ、今日は自分もファウルがかさんでしまったのでそこは明日に向けての改善点です。(インサイドを攻め立てていましたね)1番で出ていない時はそこを意識してます。ガードだけどインサイドで得点できることが自分の長所だと思っているので。(ファウルがかさんでしまうのは激しいプレースタイルゆえか)小・中・高とずっとそうだったんで、特に大事な試合でファウル取られてギリギリの状態でプレーすることも多かったんですが。まあファウルしないよう意識づけるしかないですね。(明日に向けて)今日と同じようなスタートを切りたい。そして自分が出た時はチームの歯車を加速させるように走ったり、リバウンド絡んだり、ディフェンスで相手の選手を抑えたりして勝ちに貢献し、いい流れでリーグ戦を終えたいと思います。

中島

チームとしてはこの接戦で勝ち切れたのは、2位でリーグ戦を終えるためにも本当に大きい勝利だったと思います。個人的には相手の14番にリバウンドを取られないように意識してやっていました。(アウトサイドのシュートの出来は)二ノ宮さんが復帰してあんまり外で打つ必要がなくなって、代わりに速攻が増えているので、それはいいことだと思うんですけど、外から打つ機会が少なくなって、自分の中でリズムがちょっと崩れてきているのかなと思います。(今後に向けての改善点)速攻っていうのはリバウンドから始まるので、しっかり自分の仕事を全うしていきたいと思います。(明日に向けて)リーグを2位で終えるために、自分の仕事をしっかりやって、絶対勝ちたいと思います。

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