【テニス】新体制始動企画『奪還』/♯7江代純菜

江代 写真

DSC_5316彼女のコート内でファイトするその姿は、確実に慶大へ勢いを与えている。江代純菜(総2・九州文化学園高)は、昨季女子チームの中で、主にシングルス中位を任され王座にも出場した。早大に勝利という歴史的1勝を江代が決め、彼女が両手でガッツポーズしたシーンは記憶に新しいだろう。持ち味は粘りのプレー。チームの主力に定着した江代に、昨季の振り返り、今季の目標や日本一への思いを伺った。

「声をできるだけ抑えて、体力を温存するようにしています(笑)」

――プレースタイルと課題を教えてください

誰よりもしぶとくて、最後までどんな状況でもファイトできるのが自分のプレースタイルかなと思っていて、課題は強い相手とか格上の相手とやるときに、気持ちの部分で引いてしまったり、ちょっと自分で壁を作ってしまって力を出し切れないところだと思います。

――粘りの秘訣を教えてください

なんか、粘りでは誰にも負けたくないというか、元々負けず嫌いなところもあるんですけど、小さい頃からきついときでも頑張れるところが自分の強みだったので、そこから生まれたものだと思います。

DSC_0103――今の粘りのプレースタイルはいつ確立したのですか

高校まではロングラリーは得意だったんですけど、ずっとオムニコートでやっていてそんなに緩急のつくコートではなくて、特に大学に入ってからハードコートでやり始めたときに、スピン系の高い弾道のボールが効くんだなと思って、ロブを使い始めたので大学に入ってからこのスタイルですね。

――江代さんは声出すこともプレースタイルだと思うのですが、小林さんから「江代はあれで疲れると言っていた」と聞いたのですが、それについて教えてください

かなり疲れます(笑) 最近は、本当に勝負ところにならない限りできるだけ抑えて、体力を温存するようにしています(笑)

――試合前に必ずすることはありますか

最近は、ファンキー加藤の「輝け」という曲を聞いています。藤岡さんがいたときは、よく試合前に二人で「塩豆大福」を食べていました(笑)

DSC_5312「本当にいろいろな経験をさせてもらった1年でした」

――団体での早慶戦勝利にも貢献しましたが、昨季はどんな1年間でしたか

去年とはまた違った1年で、個人としてもチームの中でも、すごく良い経験をさせてもらったなと思います。リーグの早慶戦では、自分の勝利で慶應の勝利を決めることができて、逆に王座では自分の負けでチームの負けが決まってしまったこととか、本当にいろいろな経験をさせてもらった1年でした。

――大学に入ってから良い意味で印象に残っている試合と、負けた試合で印象に残っている試合をそれぞれ教えてください

良い意味で印象に残っている試合は、リーグで早稲田に勝った試合で、本当に悔しくて忘れない試合は今年の王座もそうですが、1番は1年生のときの山学戦ですね。絶望したことを覚えています。

――王座の舞台はいかがでしたか

結構、覚悟はしていたんですけど、2回戦(初戦)からびっくりするくらい緊張しました。相手のレベルはたいしたことはなかったんですけど、毎ポイント毎ポイント手が震えてしまって、やっぱり違うんだなと思いました。

――王座の決勝。セカンドセットを取り返して、ファイナルセットを簡単にとられてしまったが、あの試合を振り返っていかがですか

セカンドセットを取って、自分もいけると思っていたんですけど、相手が変えてきたときに引き出しがなかったということですね。

「4年生には3年間お世話になってきた。

今季は4年生を支えられる存在になりたい」

DSC_0099――上級生となりますが、今後チームでどのような役割を担っていきたいですか

テニスでは下位より上位を目指して、勝敗がかかった場面で1ポイントを取ってこられる選手になりたいなということと、上級生として後輩をオンコート、オフコート関係なく見て、今まで経験してきたことを伝えたり、逆に4年生ともしっかりコミュニケーションをとって、4年生を支えられる存在になりたいなと思います。

――慶應庭球部の魅力は何ですか

レベル、立場は関係なく、全員が日本一という同じ目標に向かって戦えるところだと思います。メンバーにも日本一の経験がある人がほとんどいないんですけど、その中でも今まで勝ったことのない相手に4年間を通して勝つということが魅力かなと思います。

――最後に今季の意気込みと日本一への思いを教えてください

今季の目標は、団体戦では単複2本取ってこられるようなタフな選手になることと、個人戦でも単複日本一を目指して頑張りたいです。やっぱり3年生になるということで、最上級生が一番長くお世話になってきた先輩方なので、その4年生と共に去年できなかった日本一というものを絶対に達成したいです。

(企画・取材:太田悠貴)

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