8/1から8/3にかけて、横浜国際プールにおいて関東学生選手権水泳競技大会(関カレ)が行われた。日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)まで一か月を切った段階で迎えた今大会。インカレにおいて団体出場権を獲得するため男子は1部残留を、女子は1部昇格を目指した。しかし、男子はなかなか結果を出せずに8位に終わった。一方の女子は2位の青学大に大差をつけて優勝を飾った。
第89回関東学生選手権水泳競技大会
8/1-3@横浜国際プール
試合レポートは8/3のものです。
2日目を終え、30点で7位につけていた慶大男子。1部残留のために得点を稼ぎたいところだったが、この日に個人で決勝進出を果たしたのは100m背泳ぎの夏目大志(経2)のみとなった。夏目は予選を57.23の4位で通過すると、決勝ではタイムを伸ばして56.81でレースを終え、慶大に7点をもたらした。しかし、個人種目で決勝進出者が一人だった慶大が1部に残留するためには、最終種目である800mフリーリレーで神大の1順位下までに入るか桐蔭大が最下位かつ、慶大が4位以内に入ることが絶対条件となった。そんな天王山のオーダーは順番に村川雄仁(経1)、小城力人(商2)、平田航太(経1)、塩川拓(経3)。しかし、なかなか順位を上げることができずに7:39.44の8位でレースを終えた。この結果、慶大男子は1部リーグ8位となり2部への降格が決まってしまった。
2部から1部への昇格を目指す慶大女子はまず、400m個人メドレーに出場した小松えり(政3)が5:07.93で2位を、100m背泳ぎで決勝に進んだ林睦子(環1)が1:06.05で3位を獲得。同じく小松あい(政1)も5位となり、チームに得点をもたらした。この後も200m平泳ぎに出場した高﨑有紀(環2)、大和田明日楓(環1)がそれぞれ3位、7位となりチームを勢いづかせた。最後の400mフリーリレーでは4:01.31のタイムで3位となった。また、第一泳者の福島多佳子(環4)は59.43の自己ベストを記録した。慶大は108得点を獲得し、見事2部優勝を飾った。
来月には日本学生選手権が行われる。その大舞台で結果を出すために、戦いはすでに始まっている。
(記事:森本凜太郎 、写真:鈴木優子)
以下、大会結果
1日目
・50m自由形
【男子】
伊藤彰汰(経4) 23.27予選1位→23.29決勝3位
塩川拓 23.31予選2位→23.23(自己ベスト)決勝2位
平田航太 24.17
【女子】
村上理沙(法3) 27.97
渡辺真希(経2) 28.23
・400m自由形
【男子】
小城力人 4:32.02(自己ベスト)
村川雄仁4:03.77
【女子】
福島多佳子 4:25.63予選1位→4:19.96優勝
・200mバタフライ
【男子】
井坂有佑(法4) 2:04.88
【女子】
小島日佳里(環1) 2:25.36予選1位→2:25.98決勝2位
・200mバタフライ
【男子】
夏目大志 2:05.24(自己ベスト)予選4位→2:04.57(自己ベスト)決勝5位
【女子】
林睦子2:23.39予選4位→2:18.87優勝
小松あい2:21.46予選2位→2:19.24決勝2位
・100mバタフライ
【男子】
八子優介(商3) 1:05.23
石川圭佑(経4) 1:05.42
長澤圭恭(環2) 1:04.17
【女子】
高﨑有紀 1:11.74予選2位→1:11.15決勝2位
大和田明日楓 1:14.70予選5位→1:13.96決勝5位
・200mフリーリレー
【女子】
村上 渡辺 林 福島
(27.26/27.40/28.09/26.86)
1:50.11 4位
・400mフリーリレー
【男子】
伊藤彰 平田 村川 塩川
(51.72/52.43/52.23/51.63)
3:28.01 8位
2日目
・200m自由形
【男子】
椋代玲央(商2) 1:58.01
村川雄仁 1:54.05
・100mバタフライ
【男子】
井坂有佑 55.99
塩川拓 54.19(自己ベスト)予選2位→53.66(自己ベスト)優勝
小林大介(政1) 58.78
【女子】
小島日佳里 1:05.35予選1位→1:04.51決勝2位
・200m個人メドレー
【男子】
伊藤太郎(経3) 2:27.14(自己ベスト)
坂本碩人(政1) 2:19.31
平岡亮太(政1) 2:28.53(自己ベスト)
【女子】
小松えり 2:25.55予選3位→2:24.83決勝3位
・400mメドレーリレー
【男子】
夏目 長澤 塩川 伊藤彰
(56.55/1:04.18/54.11/51.50)
3:46.34 2位
【女子】
小松あい 高崎 小島 福島
(1:05.86/1:11.79/1:04.16/58.50)
4:20.31 2位
3日目
・100m自由形
【男子】
伊藤彰汰 51.97
椋代玲央 53.25
平田航太 52.90
【女子】
村上理沙 1:01.82
渡辺真希 1:02.24
・100mバタフライ
【男子】
井尻雄大(経3) 1:04.02(自己ベスト)
坂本碩人 1:05.16(自己ベスト)
夏目大志 57.23予選4位→56.81決勝2位
【女子】
小松あい 1:06.82予選4位→1:06.40決勝5位
林睦子 1:06.65予選3位→1:06.05決勝3位
・200m平泳ぎ
【男子】
石川圭佑 2:23.53
長澤圭恭 2:20.47
【女子】
高崎有紀 2:39.48予選2位→2:36.81決勝3位
大和田明日楓 2:47.31予選7位→2:45.27決勝7位
・400mフリーリレー
【女子】
福島 小松えり 村上 小島
(59.43/59.91/1:01.50/1:00.47)
4:01.31 3位
・800mフリーリレー
【男子】
村川 小城 平田 塩川
(1:53.39/1:54.74/1:55.97/1:55.34)
◆選手コメント
福島多佳子(環4)
(800m自由形は連覇となったが)800m自由形は優勝できるっていうのは確実な状況だったので、連覇については意識していませんでした。目標としては自己ベストを出すことで、それが男子を盛り上げるという意味でも必要だったんですけど、敵がいないという中で自分のモチベーションを上手く上げられずに自己ベストを出せないで終わったのはまだまだ自分が弱かったところかなと思っています。(400mは昨年3位で今年は優勝だったが、満足はしていないか)やっぱり去年は1部で今年は2部ということで舞台が違うので順位に関してではなく、自己ベストに対してこだわっていたのでちょっと足りなかったかなと思います。また、今回のタイムで1部で優勝できるかと言われれば0.5秒及ばないくらいのタイムだったのでそこがまだ甘かったと思います。(自己ベストを出すための課題)この大会でわかったのは、常に他人に自分が刺激されるようなレースをしていたので、自分自身と真正面から戦っていたのかと言われるとそうではなかったんじゃないかと感じました。インカレまでには自分と向き合って、自分と戦ったときに本当に勝てるようにまだ1ヶ月ですがやっていきたいです。(1部復帰を目指して戦ったチームの評価は)チーム全体の評価としては、調子の悪い人も良い人もいた中、補い合うような形で予想よりもはるかに多くの点数を取れたので、それはすごく良かったと思います。ただ、1部に昇格してそのまま戦えるかと言われれば、まだその実力はないと思うのでいかに戦えるチームにしていくかが今後の課題だと思います。
夏目大志(経2)
(100m背泳ぎでの2位という結果について)昨日のリレーの中でベストタイムを出して、それを今日上回るっていれば優勝できました。予想していた点数よりは多く取れましたが、結果的に優勝できずに2位になったことは残念です。(課題は見つかったか)なんか雰囲気で気持ちが入りすぎて後半の失速につながってしまったと思います。昨日は前半を気持ちよく泳げて後半は楽な泳ぎができたので今後の課題かなと思います。(二日目を終えた時点でチームは7位。個人で決勝に残ったのが夏目選手ということでキーマンになったと思うがプレッシャーは)それは自らかけました。優勝すると言っていたし、1位の選手とはベストタイムに差があるんですけど、今一番勢いがあるのは自分だと思って自信を持っていったので2位はやはり悔しいです。(インカレまでにどんな準備をするか)もちろん大きなところで変えようとすると失敗するかもしれないので細かいところを修正して少しでもタイムを上げられるように詰めていきたいと思います。
林睦子(環1)
(200m背泳ぎ優勝について)200mは自分が得意な種目なので自信があったのと、積み重ねてきた練習を信じて泳ぎました。(100mは3位。これについては)予選は軽めに泳いで決勝で2秒くらい上げる予定だったんですけど、やはり三日目ということもあって思ったほどタイムが上がらなかったことが悔しいです。ただ、インカレに向けて練習を更に頑張らなければなと気付くことができました。(二日目終えた時点でチームは1位。これについての評価は)やっぱり女子の目標で1部に昇格するというのを目標に四月からやってきたので、その自分のレースをチームのこととして考えてやった結果が出たのかなと思います。(今日は2位と差をつけたいというプランがあったと聞いたが)昨日の時点ではそんなに点差が開いていたわけではないので最終日でみんな疲れていたとは思うんですけど、仲間の応援を糧にして泳げば、ダントツで1位を取ることは可能なのかなと思います。(インカレに向けて)私は一年生で大学の試合の経験は多くありませんが、応援してくれる声を大事にして、自分の最大限の力を出して自己ベストを出せるようなレースをしていきたいです。
塩川拓(経3)
(今大会、目標にしていたこと)まず、そもそも男子の目標はインカレであって、関カレはあくまで通過点だったので僕個人の目標としては、自己ベストを出してインカレの決勝タイムに近づけることでした。(100mバタフライでは自己ベストを出して優勝したが)正直自分でもビックリはしていて、インカレの決勝ラインが53.6で昨日のタイムと同じくらいだったので、ある意味インカレ前最後の試合でこのタイムを出せたことは大きな収穫だと思います。ビデオ映像を見ても、改善点はまだまだあったのでそこはあと1ヶ月で直してインカレにつなげていきたいです。(具体的な改善点とは)僕は出だしが遅いので、そこで損をしているなと。あと1ヶ月で飛び込みと浮き上がりの部分を極めていきたいと思います。(今年の塩川選手の伸び方がすごいと聞いたが)高校三年生くらいからタイムが停滞していて、ちょうど去年の関カレでようやく自己ベストに近いタイムで泳げるようになってきました。一番大きかったのは自分の気持ちの部分です。停滞していた時期は水泳に対してやっている意義を見いだせないことがありました。ただ、大学のチームに入部してチームの結果をみんなで喜び合う環境に感化されたというかチームの力を意識するようになりました。そこで、ようやく自分のチームでの立ち位置を見いだして自分ができることは結果を出してチームを引っ張ることだと認識したうえで練習にも取り組むようになったのでそこから結果が伸びてくるようになったと思います。(2日目終えた時点で30点で7位。ポジティブかネガティブか)現実的に言ってしまうと厳しい状態ではありますが、昨日の100mバタフライ優勝もそうですし、50m自由形でも2位を出せて予想している点よりは多く点を取れています。しかし、他の大学も僕ら以上に点を取ってきているので個人単位では良いが、チームとしては厳しいと感じています。(インカレに向けて)せっかく今回の大会で53.66を出せたので、インカレでは緊張や焦りをなくして良いレースを見せて決勝に残りたいと思っています。