9月10日に始まった秋のリーグ戦。慶大はこれまで5試合を消化し、獲得した勝ち点は2と厳しい状況が続いていた。第6節の相手は日体大で、昨シーズンに開催された秋のリーグ戦でも対戦し2戦2敗と決して弱い相手ではない。一方の慶大は今大会2度にわたって強豪を相手に引き分け、勝ち点を獲得するなど調子は上向いている。勢いにのる慶大は、今大会初勝利を目指してこの試合に臨んだ。
平成28年度 関東大学アイスホッケーリーグ戦 DivisionⅠ GroupA 第6節
2016年10月2日(日)15:00F.O. @DyDoドリンコアイスアリーナ
慶應義塾大学2-4 日本体育大学
Period | 1P | 2P | 3P | Score |
慶大 | 0(4) | 2(17) | 0(13) | 2(34) |
日体大 | 0(13) | 0(8) | 4(14) | 4(35) |
※()内はシュート数
第1ピリオド開始直後、慶大は脚を動かして日体大の選手1人1人にうまくプレッシャーをかけ気合十分な立ち上がりを見せた。慶大はリンク中央のゴール前の守りを固め、相手に危ないところからシュートを打たせなかった。日体大に攻め込まれる危険なシーンもあったが、ゴールに立ちはだかる守護神河合智哉(環1)の安定したセービングや髙安望(経4)の体を張ったディフェンスなどもあって、慶大の堅い守りは揺るがなかった。こうしてリスクを最小限に抑えるプレーを実践した慶大は無失点で試合を進めていった。史習成リック(総2)から永田雅宗(総2)にパスが通り、何度か日体大のゴールを脅かすプレーも見られたが、惜しくも得点には至らず0-0で第1ピリオドを終えた。
試合が動いたのは第2ピリオドが始まってすぐのことであった。第1ピリオドの終了間際に相手の反則でパワープレー(数的有利)を得ていた慶大はこのチャンスを逃さなかった。 1分、相手陣内で落ち着いて攻撃の形を組み、史からパスを受けた大久保健介(経3)が強烈なロングシュートを相手ゴールに突き刺した。さらに在家秀虎(環2)がリンク中央に走り込んでいた田中陸(政1)に繋いで、ノーマークのチャンスを作り、日体大のゴールに襲いかかった。そんな慶大の流れの中10分、史が相手ディフェンスのミスを見逃さずにパックを奪い、スピードを活かしてリンクを駆け上がった。史は相手ゴーリーをかわしシュートを打つも、そのシュートはポストに弾かれパックはゴール正面にこぼれた。そのこぼれたパックを、ゴール前に走り込んでいた長谷川真之介(政1)がきっちり沈め、2-0と慶大がリードを広げた。2点のビハインドとなった日体大は、プレーに焦りが見え始め激しい接触プレーが多くなった。11分、自陣からパックを持って駆け上がってきた永田が日体大の選手の危険なプレーによって負傷し、日体大の選手はこの試合の残り時間全て退場、加えて慶大は5分間のパワープレーを得た。パワープレーでは得点することなく終わったが、その後も慶大の流れのまま第2ピリオドを終えた。
こうして第3ピリオドを迎えたが、再び試合は動いた。 4分、自陣のゴール前に敵を入れないように守ることを意識していた慶大であったが、日体大フォワードに強引に切り込まれ2-1に詰め寄られてしまった。そこから慶大は滝や史がスキルを活かして再び引き離そうと攻撃をするも、追加点は遠かった。慶大は残りの時間をうまく守って逃げ切りたいところであったが、15分、17分と連続失点を喫し、日体大に2-3で逆転を許してしまった。それでも勝利を諦めない慶大は19分にゴーリーをベンチに上げて、プレイヤーを1人増やす6人攻撃で一か八かの賭けに出た。しかしミスから日体大にパックを奪われると、そのまま無人のゴールにシュートを決められ、2-4で試合を終えた。
第2ピリオドまでの慶大がとても良い動きをしていただけに、試合終了間際に逆転されたことがとても悔やまれる結果となった。第3節、4節、この試合と、試合終了まで残り5分 の時間帯に失点をするという課題が、今大会を通して浮き彫りになってきた。次の対戦相手の日大は日体大と戦力の拮抗するチームである。課題を修正して、次戦こそ今大会初勝利を見せてくれることを期待したい。
(記事 鈴木 啓仁)
次戦予定
10月9日(日)10:00F.O. vs日本大学 @DyDoドリンコアイスアリーナ