第8戦を終え、慶大を含む4校がすべて1敗で並ぶという大混戦のなか、迎えた駒澤大戦。どのセットも入りは良かったが、中盤以降大事な場面でミスが出るなど引き離され、最後まで攻撃の波に乗れず痛いストレート負けを喫した。これでリーグ戦2敗目となり、入れ替え戦進出へ厳しい道を迫られることとなった。
10月8日(土)秋季関東大学男子2部バレーボール第9戦 慶大×駒澤大@駒澤大学玉川キャンパス体育館
得点 |
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慶大 | セット | 駒澤大 |
21 | 1 | 25 |
22 | 2 | 25 |
22 | 3 | 25 |
慶大はスタメンを増田拓人(環3)に変え佐藤康平(環3)にしてこの試合に臨んだ。
第1セット。佐藤、尾木将(政3)、黒田彪斗(環3)のブロックなどで序盤から5連続ポイントを取り、上々の立ち上がりかと思いきや、相手のフェイントや、ブロックで今度は慶大が逆に5連続ポイントを取られ逆転を許してしまう。その後は点の取り合いが続くが終盤でのスパイクミスが響き、点差が開くと追いつく間もなく21-25と先に相手にセットを取られてしまう。
第2セット。連続ポイントを取られればまた連続ポイントで取り返すなど両者一歩も譲らず中盤へ。上野素希(文4)のサービスエース、尾木の1枚ブロックなどで4連続ポイントと流れを変えるチャンスを作るも、ここでスパイクミスやドリブルなど単純なミスが続き、追いかける展開となる。しかし、ラインいっぱいのサーブを見送ってしまう場面もあると、相手が勢いづき強烈なスパイクを拾うことができない。最後はブロックをアウトにされ、22-25とこのセットも落としてしまう。
後がない第3セット。このセットは前の2セットよりも早い段階で引き離される。フェイントやバックアタックなど、相手の多彩な攻撃に苦しめられると、サーブレシーブも乱れ始め、チャンスボールを相手に渡してしまう。5連続ポイントで11-18とされ、ここから佐藤や富澤太凱(経1)のスパイクなど「逆転の慶應」が粘りを見せるも、中盤の点差はなかなか埋まらない。途中出場の選手にも重圧がかかりミスを呼ぶなど、うまく流れを変えられないまま22-25とこのセットも落としストレートで敗れた。
入れ替え戦進出のため2位を死守したかった慶大にとって、セット率も重要になってくるなか今回のストレート負けは非常に痛い敗戦であったと言わざるをえない。しかし「勝負事なので、他の大学も何が起こるかわからない(宗雲監督)」というように諦めている選手は当然いないだろう。気持ちを切り替え目の前の1勝、まずは次戦の法政大戦に勝つ、それだけだ。
(記事・太田彩恵、写真・後藤理央)
宗雲健司監督
(今日の試合を振り返って)サーブレシーブでAパスを出せなかったのがすべてですかね。残念ですね。
(他に敗因は)あと追いつけるところの中盤のブレイクの点数をスパイクミスしていたので、それでひっくり返せなかったのが痛かったですね。
(3セット目の中盤は特に痛かったですね)ああなると打つ手がないですよね。裏目裏目に出ちゃう。仕方ないですね。
(選手たちに少し元気が足りなかったか)いや、体は動いていたし、ゲームの入り方もよかったんで、練習でやっているようなことがそのまま出たんですよ。ただ今日サーブレシーブが悪かったのと、攻撃の調子のいい子がいなかったんで、富澤だけだったんですけどね。終盤サーブレシーブが全部レフト方向にいっちゃったんで富澤に上げづらい状態だったんで、富澤の打数がたぶん減ったんですよね。調子のいい子に打たせられなかったというのが乗らない1つの要因じゃないですかね。
(途中出場の岩本選手は流れを変える活躍を見せたが)まあ持っているものはしっかり出してくれたので。まあでも出たらひっくり返さなきゃいけないんですよね。
(今日で2敗目となってしまったが)そういう意味では非常に残念な敗戦で、自分たちではどうすることもできなくて、結果を待つしかないので、ただ勝負事なので、他の大学も何が起こるかわからないのでまずは明日もう一回今日のこの残念な気持ちを払拭できるように明日の試合に臨みたいと思います。
上野素希主将(文4)
(今日の試合を振り返って)先週まで7勝1敗で、優勝できるチャンスまで持ってきたので今日と明日は気合いを入れて挑んだのですが、大事な試合になると、力が出なくて0-3で負けてしまうという毎年の慶應の悪い所が出てしまったのですごく残念です。
(今日はどんな気持ちでコートに立たれましたか)気持ち的には変に気負わないようにいつも通りにと思ってコートには立っていました。
(試合に入ってみて、今までの8試合とご自身、そしてチームで何か違った部分はありますか)慶應の作戦は結構当たってはいました。意外とうまくいきそうという感じでした。逆に今までの試合と違って、力を出すことができなかったです。今までの試合は相手の対応は上手くできないけど、自分たちが力を出せたから勝つことができて良かったのですが、今回は相手への対応はできていたのですが、自分たちの力は出せずに負けてしまったのでとても悔しいです。ブロックの作戦はうまくいったのですが、ディフェンスの部分で特にサーブレシーブだとかディグだったりの部分では普段ではできたところができなかったりする場面が多くありました。
(法政大戦に向けて)今日負けてしまったのは自分たちの力が出せなかったからですが、それも実力なのでまだ1部昇格への可能性は消えたわけではないのでもう一回明日平常心で臨んで、来週につなげたいと思います。
サイド | マルキ ナシム(総1・川越東高) |
セッター | 尾木 将(政3・修道高) |
センター | 佐藤 康平(環3・桐蔭学園高) |
オポジット | 富澤 太凱(経1・慶應高) |
サイド | 黒田 彪斗(環3・富山第一高) |
センター | 上野 素希(文4・甲陽学院高) |
リベロ | 長澤 翔吾(環3・盛岡第一高) |
| 松岡 海(文3・慶應高) |
途中出場 | 布川 智規(商4・桐朋高) |
池田 裕哉(環4・北嵯峨高) | |
| 増田 拓人(環3・習志野高) |
| 岩本 龍之介(商2・仙台第二高) |
| 五味渕 竜也(環1・習志野高) |