インカレインドア本戦は3日目を迎え、慶大からは男子ダブルス決勝に逸﨑凱人(環2・大阪産業大付属高)・畠山成冴(環2・湘南工科大付属高)組が出場。見事、夏のインカレに続く優勝をつかんだ。男子シングルスには上杉海斗(環3・清風高)が出場し、ストレート勝ちを収めた。上杉は明日行われる男子シングルス決勝に駒を進めた。
2016/12/03@江坂テニスセンター
◇男子ダブルスFinal
○ | 逸﨑凱人・畠山成冴組 | 2{6-3,7-6(6)}0 | 寒川・鈴木組(法大) |
夏のインカレ覇者として臨む今大会。この二人のプレーぶりはその風格すら感じさせた。ファーストセット第1ゲームをしっかりキープして始まった決勝戦。第3ゲームをラブゲームでキープすると、ラリーで崩し畠山が繰り出す高い打点のボレーや逸﨑のショットでポイントを重ねていく。第6ゲームではブレークに成功し、ゲームカウント4-2。先手を取る。このまま互いに譲らず、キープし合うと6-3で慶大ペアが先行する。
セカンドセットになっても、互いに譲らぬ展開は続く。逸﨑・畠山組が得意な形をいくつも作るが、なかなかブレークすることができない。それでも焦れずにサービスゲームをキープし続け、タイブレークに持ち込む。「僕らはタイブレークで強気に行けるのが武器」。畠山が語るようにリードされてもしっかりと前へ出て攻めた。最後は逸﨑がボレーを打ち込み、ゲームセット。栄冠に輝いた。
◇男子シングルスSF
○ | 上杉海斗 | 2{6-3,6-2}0 | 高村(早大) |
今大会、ここまで1セットも取られず勝ち上がってきた上杉。今日も、調子の良さをうかがわせるプレーぶりだった。ファーストセット、得意のフォアで相手を押し込むと第4ゲームで最初のブレークを奪い、試合を優位に進める。第6ゲームで再びブレークチャンスを迎えたが、ブレーク失敗。逆に続く第7ゲームでブレークバックを許してしまう。しかし、しっかりと第8ゲームをキープすると第9ゲームでブレーク。ゲームカウント6-3でファーストセットを奪った。セカンドセット、第1ゲームでフォアのショットが次々に決まり、いきなりブレークを奪う。サービスゲームではしっかりとキープした上杉。第7ゲームではバックハンドでの素晴らしいショットが決まり、ブレークに成功。第8ゲームをキープし、見事ストレート勝ちし、明日行われる決勝への切符を手にした。
来季の慶大の柱となる選手が大きな自信を手にした。逸﨑・畠山組は二人とも2年生ながら、インカレ、インカレインドアで優勝を果たし、頼もしい存在となった。エースの上杉も後輩の活躍に刺激を受け、タイトルが欲しいところだ。明日の男子シングルス決勝で上杉が勝ち、優勝すれば「大学テニス界に慶大あり」を示すことができるだろう。慶大男子の二冠に大きな期待が懸かる。
(取材・記事 森本凜太郎)
上杉海斗(環3・清風高)
(今日の試合を振り返って)まぁ、初戦から相手関係なく今日も自分のテニスをやることだけを明確にしていました。今日も一本集中できて、最後までやり抜けたかなと思います。
(今のところ1セットも取られていないが、先ほどの点がつながった結果か)
そうですね。相手関係なく自分のテニスをやれば、結果がついてくると信じてやっているだけです。初戦からやることは変わっていませんし、今日は最初の方は緊張があったんですけど、とにかく思い切ってテニスができているので、良い形で決勝を迎えられると思います。
(自身のプレーで課題と感じるところはあるか)
うーん、ないです!(笑)
(決勝への意気込み)
正直、勝ち負けは気にせずに一本一本集中して、最後までやり遂げればと思います。明日の試合で自分のすべてを出せるように思い切ってやるだけです。
逸﨑凱人(環2・大阪産大付属高)・畠山成冴(環2・湘南工科大付属高)組
(優勝決めて、今の率直な気持ちは)
逸﨑 :インカレ優勝して、この大会でも優勝できたことは、自分たちにとってすごく自信になったし、ここで優勝することで、自分たちのダブルスを成長させる結果になったと思っています。これからは、学生大会ではしっかり全部優勝して、チャレンジャーなどでしっかり結果を出せるように頑張っていきたいと思います。
畠山:インカレインドアはインカレの時と違って、優勝してから迎える初めての全国大会だったので、インカレとは違ったプレッシャーがありました。その中で、自分たちがやることは変わらずに、しっかり一試合一試合積み重ねて行けたことが優勝につながったと思います。やっぱり学生の一番強いペアとして堂々と試合をしていくことが重要だと思いますし、来年、再来年の大会も全部優勝できるようにこれからもやっていきたいです。
(今日の試合を迎えるにあたって、プレッシャーは)
逸﨑:プレッシャーは少しはあったんですけど、インカレインドアはベスト8から始まって、優勝というのはあまり考えずに、一試合一試合に集中してやることが結果につながると思っていました。そんなにプレッシャーを感じずにやることができたのが、良かったと思います。
畠山:初戦で上杉さんと韓(成民 環3・つくば国際大東風高)さんのペアと同校対決で当たって、そこで勝ったことで慶應は僕らしか残っていない状態でした。本当に僕らがやるしかないという気持ちが一層高まりましたし、緊張することはわかっていたので、そこに対して気持ちを強く持って引かないようにプレーしようと考えていました。
(今日の試合、セカンドセットでなかなかブレークできなかったがじれることはなかったか)
逸﨑:やっぱり、相手のプレーもすごく良かったので、そんな簡単に勝てるとは思っていませんでした。ファーストセットよりもセカンドセットの方が相手のプレーも良くなってきて、そこで自分たちのリターンゲームでミスが続いてしまって、相手もそこを見逃さずにやってきました。なかなかブレークはできませんでしたが、そこで焦るというよりかは、自分たちのサービスゲームに集中することができたので、タイブレークも取れなかったことに対する焦りはなくできたと思います。
畠山:コートサーフェスが普通のよりも速いので、どうしてもサーブが有利という状況でした。ブレークを狙っていて、取れなくてもそこで落ち込んでももったいないので、すぐ切り替えてキープに集中しました。僕らはタイブレークで取得率が高いというか、強気でいけるのが武器だと思っているので、タイブレークにもつれこんでも不安にならずにプレーできました。
(今後への意気込み)
逸﨑:学生大会は自分たちが一番強いと思いつつもしっかりチャレンジャーとして試合をしていくことがすごく大事だと思います。優勝したことで浮かれすぎずにこれからも練習や試合に真摯に取り組みたいと思います。
畠山:個人の結果でもあるんですけど、チームの結果でもあると思っていて、慶應大学としてダブルス(優勝)が取れたことは影響してくると思っています。まずは、部内で僕らが引っ張っていければいいと思っていますし、抱負としては全日本選手権などでベスト4とか決勝に進出する力はなくはないと思っているので、学生の枠を超えて、結果を出していきたいです。
チャンピオンスピーチ
逸﨑:まず始めにこの大会を開催してくださった全日本学連の皆様、スポンサー各社の皆様、会場を提供してくださった江坂テニスセンター様、ありがとうございました。また、寒い中毎日のように応援に駆け付けてくださったOB・OGの皆様、坂井監督、原コーチありがとうございました。地元関西で開催される学生大会で優勝したいと思っていましたので、ここでスピーチできていることを嬉しく思います。また来年もこの場所でスピーチできるように明日から練習を頑張っていきますので、応援宜しくお願いします。ありがとうございました。
畠山:この大会を開催するにあたり支えてくださったスポンサー各社様、学連の皆様、江坂テニスセンター様本当にありがとうございました。そして、毎日応援に駆け付けてくださいましたOB・OGの皆様、坂井監督、原コーチありがとうございました。僕らはインカレでも優勝することができ、インカレインドアでも優勝したいという気持ちでこの大会に臨み、優勝することができて良かったと思っています。これからは学生の大会より上の全日本選手権やチャレンジャーで結果を残していき、テニス界で活躍する最初の学生が僕らになればいいと思ってこれからも練習を積み重ねていきます。ありがとうございました。