【ラクロス(男子)】「我らが目指すは日本一!」18年ぶり日本一に王手!/ラクロス全日本選手権大会準決勝 vsStealers

神戸大との戦いに勝利し大学日本一を達成した慶大は、年間目標である日本一を目指して社会人チームとの戦いに挑んだ。AT野上力(政4・慶應湘南藤沢)・井上裕太(商3・慶應義塾)ら攻撃陣がリードを奪うと守備陣も落ち着いた対応を見せ、終始リードを保ったまま快勝。悲願の日本一まであと一勝となった。

 

第27回ラクロス全日本選手権大会 準決勝

2016/12/10 (土) 11:00 F.O. @大井第二球技場

 

慶大

経過

Stealers

1Q

2Q

3Q

4Q

13

合計

 

 

先制点を決めた井上

先制点を決めた井上

 FINAL4以来約1ヶ月ぶりに戻ってきた大井第二球場で熱戦が繰り広げられた。幸先よく先制点を決めると、社会人相手に落ち着いたディフェンスで相手の攻撃を凌ぎ、前半のリードを保ち6点の差をつけ快勝した。

 

DF陣は複数人でプレッシャーをかけ、フリーでシュートを打たせなかった

DF陣は複数人でプレッシャーをかけ、フリーでシュートを打たせなかった

 1Q。開始直後からStealersの攻撃の時間が続くが、DF陣がしっかりと対応する。すると3分、パスを受けた井上のシュートが決まり先制。その7分後にはMD山田晃平(政4・慶應義塾)がチャンスをしっかりとものにし追加点を挙げる。その後は相手の攻撃の時間が続くがディフェンス陣が落ち着いた対応を見せ、自陣ゴール前へボールを運ばせない。1点を決められたものの終盤には野上のシュートが立て続けに決まり、3点リードで1Qを終えた。

 

 

攻守で存在感を見せた山田

攻守で存在感を見せた山田

 2Q。両者ともになかなかシュートが決まらない時間が続いたが、その均衡を破ったのは先制点を決めた井上だった。中盤のタイムアウト明けから素早くゴールを決る。その後もフェイスオフから野上のシュートで追加点。杉本健(経2・慶應高)のナイスセーブも光り、無失点でこのクオーターを終えた。

 3Q。フェイスオフに敗れるとそのままあっさりとシュートを決められてしまう。そこから井上、山田、MD田中聡貴(商3・福岡大付属大濠高)が3点を決めてリードを広げるが、終了間際には相手に押し込まれ失点。開始直後・終了間際での失点を許したが、前半でのリードはしっかりと保ち、最終クウォーターへつなげた。

 

シュートを放つ野上

シュートを放つ野上

 4Qは前半とは打って変わり、一進一退の攻防が続く。開始後のフェイスオフを奪うと、MD杉山達也(経3・都立日比谷高)が前線へ駆け上がりシュートを決める。その後は両チームともに次々とシュートが決まり、リードを広げることはできない。それでも、終盤にはAT仁熊健太(商4・慶應NY)が素晴らしいランシューを決め、大きく会場を沸かせた。後半は前半に比べて攻め込まれる展開が増えたものの、終始リードを保ったまま危なげなく勝利を収めた。

 

 

 この試合に無事勝利し、年間目標である日本一までついにあと一戦。「我らが目指すは日本一」。試合後、スタンドと選手たちが声高らかに誓い合った。社会人2位チームの攻撃をしっかりと抑え、大差をつけて勝利できたことは選手たちの自信になっただろう。「学生相手とやるよりは細かいところでやられてしまった」(山田)という反省点を改善し、18年ぶりの日本一を達成してほしい。

 

 (記事:伊藤史織、写真:清野日奈子、下川薫)

 

【以下、試合後インタビュー】

 

橋本隆仁HC

(今日の試合振り返って)準備通り、スカウティング通りに試合が運べたと思います。慶大の強みであるディフェンスでしっかり守り、オフェンスでAT中心しっかり点を取るという形ができました。我々コーチがなにも言わなくても、選手たちが最高の準備をしてくれるのでとても頼もしいです。(相手チームには慶大出身の選手もいましたが)スカウティングをしっかりできたので、対応しやすかったです。(次の対戦相手について)FALCONSは全員日本代表の選手なので対応することは難しいと思いますが、彼らの欠点をしっかり突いて、慶大のほうが優っている部分で勝負できるようにコントロールしていきたいです。(日本一に向けて)練習でできないことは試合でもできないので、日本一の練習をしてそれを試合で発揮できるように頑張ります。

 

山田晃平主将(政4・慶應義塾)

(試合を振り返って)前半で余裕を持って勝てたのは良かったかなと思います。(ご自身の1得点目を振り返って)ああいうふうにランシューとか左手であまり決めてなかったし、先輩である安藤さんから決められたのも気持ち良かったです。(先輩である安藤選手のいるチームとの対戦はどうだったか)安藤圭祐さん(H26商卒)と栗田智仁さんもいて、二個上・一個上の先輩がいたんですけどそこはあんまり意識しすぎずに自分たちがやることしっかりやって倒そうってことを意識してやりました。(社会人チームとの対戦となったが、学生チームとの違いはあったか)クロスワークとかだったりがすごく上手くてレベルが高くて、今までの学生相手とやるよりは細かいところでやられてしまったりしていたので、それは来週までにもっと詰めていきたいなと思います。(日本一まであと一戦となったが意気込みを)今シーズンずっと日本一を目標にしてやってきたので今まで1年間でやってきたことをしっかり出し切って18年ぶりの日本一をしっかりと獲りたいと思います。

 

原拓輝(経3・慶應義塾)

(今日の試合を振り返って)前半ATとかがたくさん点を取ってくれて、DFも自分たちのやりたいようにできて、前半でうまくペースを握れたのが良かったです。(相手チームの印象は)社会人なので、フットワークが高くて、それでも自分たちの方が体力はあると思って、しっかり走り勝とうと思っていました。(どういった対策を)みんなでたくさん手数を出して、ディフェンスはしっかりプレッシャーをかけて、オフェンスはしっかり走るというのを意識していました。(相手には2年前の主将の安藤さん、昨年主将の栗田さんがいましたが)やりづらさもありましたけれど、偉大な先輩を超えていくのが大事なことなので、しっかり楽しめました。(来週の決勝に向けて)ずっとお世話になっている先輩方を日本一にして、最高の形で引退させたいなと思います。

 

田中聡貴(商3・福岡大付属大濠)

(試合を振り返って)4年がチームを引っ張ってくれてどんどん点を重ねていけたので、2・3年ものびのびとプレーできたと思います。(自身の得点について)相手の一瞬の隙をついて入れることができました。仁熊さんが僕のことをよく見ていてくれたおかげです。(社会人を相手に戦った。学生リーグ戦との違いは)圧倒的に技術面での差がありました。なので、1対1で守るというよりは全員でカバーしに行くことを意識して戦いました。(日本一に向けて)長い間優勝できていなくて、慶大の優勝を待ち望んでいる方も多いと思います。自分たちが新しい歴史を刻みたいです。個人的には、社会人に臆することなくどんどん勝負を仕掛けていきたいです。

 

井上裕太(経3・慶應義塾)

(試合を振り返って)相手は、社会人2位で、接戦になる覚悟を持って臨んだのですが、思ったよりも差が開いたので、僕たちのラクロスができたと思います。(井上選手の先制点で流れが慶大に来たのでは)流れが来たんですかね(笑)たぶん、僕が決めても決めなくても誰かしらが取って、4点とかは毎回取れるので、流れが来たのは僕の点ではなくて、今のチームなら自然なことかなと思います。(社会人チームで戦いづらかった点は)相手は、体が大きいのと、激しいのと、自分で点を取れることが多いので、そういったところがいつもと違う点でした。その分、僕たちは平日から動いていて社会人よりは足が動きやすい部分があったので、仁熊とか野上がたくさん取ってくれてやりやすかったです。普段動いている分で勝てないと、社会人の方が年数が違って上手いので、僕たちにも勝てるところはあるなと思いました。(あと一勝で日本一だが)「やっとか」という感じですね。やっとFALCONSと戦えます。僕は2年前のディフィートの代で、スタンドで見てたので、負けた時の無力感をすごく感じて、それで絶対もう一回勝ちたいと思っていました。去年ファイナル4で終わってしまってすごく悔しくて、その思いを持ってずっとやってきて、やっとこの場に立てるようになったので、すごく感慨深いし、テンションはとても上がっています。

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