【バスケ】残り0.1秒の奇跡!山﨑の決勝3ポイントで首位相手に劇的勝利!! Vs神奈川大

前週のホームゲームを、残念ながら連敗で終えることとなった慶大。ここからも負けられない戦いが続くだけに、今一度気持ちを切り替えて試合に臨みたいところだ。この日の対戦相手は、3部からの昇格組ながら9勝1敗の好成績で首位を走る神大。試合は序盤から両者全く譲らぬ緊迫した展開が続いたが、最終Qの最後の最後で大きなドラマが待ち受けていた。

 

2017/10/7(土)@日本体育大学世田谷キャンパス

第93回関東大学バスケットボールリーグ戦 vs神奈川大

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

15

15

13

22

65

神大

17

14

15

16

62

慶大スターティングメンバ―

 

#13 山﨑純 (総2・土浦日大高)

 

#9 原匠(環3・近大付高)

 

#8 鳥羽陽介(環3・福大大濠高)

 

#14 髙田淳貴(環2・徳島城東高)

 

#5 高橋晃史郎(法4・慶應義塾高)

 

 

1Q、まずは髙田が攻撃を牽引する。最初の得点をバンクシュートで挙げると、以降も3ポイントを連続で沈め、シュートタッチの良さをアピールする。一方で守備では、激しいチェックで相手に自由を与えず、課題のリバウンドでも高橋を中心にゴール下で奮闘を見せた。終盤には甲谷勇平(環1・東山高)の巧みなアシストから澤近智也(環3・高知学芸高)がシュートを決めるなどベンチメンバーの活躍も光り、良い流れを保って2Qへ向かう。

 

 

2Qは序盤から外のシュートが決まらず、逆に相手に連続で得点を許す苦しい時間が続く。それでも高橋が鳥羽・山﨑のゴール下への合わせを確実に得点に結びつけると、その後も得点、リバウンドでペイントエリアを制圧。頼れる主将の獅子奮迅の活躍で、悪い流れを断ち切った。さらに残り2分からは、山﨑が3ポイントやオフェンスリバウンド、さらには華麗なパスワークとマルチな才能を発揮し、慶大のオフェンスにリズムをもたらした。1Qから引き続きゴール下でのボックスアウトの意識も徹底されており、30-31と首位チーム相手に互角の戦いに持ち込んで前半を終えた。

確実に得点を重ねた高橋

 

 

 

3Q、まずは原がファストブレイクからレイアップを決めて先制するが、このQは終始、得点を決められては決め返すというシーソーゲームの展開となる。慶大は鳥羽・高橋・原がフリースローをきっちりと沈めてポイントを稼いだが、神大もゴール下から得点を重ねて必死に喰らいつく。途中、慶大は判定に泣かされる場面もあったものの、甲谷のドライブからのタフショットや山﨑の3ポイントなど、下級生の活躍で流れを簡単には渡さなかった。結局Qを通して4点以上の点差がつくことなく、拮抗した状態のままゲームは勝負の最終Qへ向かう。

フリースローでも正確なシュートを放った鳥羽

 

 

4Q、慶大はこの日絶好調の山﨑が連続で難しいフローターを沈め、逆転に成功する。直後に相手にバスケットカウントを許したものの、澤近が中距離のシュートを立て続けに決め、再び流れを引き寄せる。残り5分には、高橋がスティールから巧みなユーロステップで相手を翻弄してレイアップを決めると、さらに澤近のフェイダウェイもヒット。ディフェンスも相変わらずの粘りを見せ、わずか1点ながらリードを保って残り2分を迎えた。ところがフリースローを決められ相手に逆転を許すと、残り1分にはゴール下で競り負け、ビハインドは3点となってしまう。しかし残り26秒、敵陣にボールを運んだ山﨑は自ら3ポイントを、文字通りねじ込む。土壇場でスコアは62-62の同点となった。ところがドラマはこれで終わりではなかった。残り数秒のところで神大の最後のシュートが外れると、リバウンドを奪った高橋からパスを受けた山﨑は、センターサークル付近から迷うことなくシュートを放つ。すると慶大の選手、ベンチ、応援席全員の思いを乗せたシュートは、一直線にリングに吸い込まれた。この時点で時計は残り0.1秒と、もはや神大に反撃の時間は残されていなかった。まさに圧巻の「山﨑劇場」に会場の興奮は冷めやらぬ中、試合は65-62というスコアで幕を閉じた。

本戦のヒーローとなった山﨑

 

 

 

「良い試合は出来ているのに勝ちきれない」というのが今シーズンの慶大に何度も見られた光景だった。この試合でも残り1分で3点のリードを許した場面では、そうした光景が選手たちの頭をよぎったかもしれない。ところがこの日は見事に勝ち切った、それも首位チームを相手に、である。この事実だけでも、慶大のチームとしての成長ぶりが窺えるだろう。山﨑の圧巻の活躍ぶりは言うまでもないが、高橋のインサイドでの奮闘や、チーム全体でのボックスアウトが徹底できた部分も見逃せない。この1勝がチームの流れを大きく変える、そう感じさせるのに十分すぎるほどの説得力を、この試合は持っていたのではないだろうか。

 

(記事・徳吉勇斗)

 

 

 

高橋晃史郎(法4・慶應義塾高)

(今日の試合を振り返って)とにかく勝てたので良かったです。(勝因は)今まで練習でやってきた攻め方だったり、チームディフェンスがうまく機能しことだと思います。あとは、ベンチから出てきたメンバーが一人一人役割を果たしたことです。1年生の甲谷や澤近が得点やディフェンスの目立たないところでも活躍してくれたことで勝利に繋がったと思います。(自身の役割は)僕はリバウンドだったり、ゴール下だったりとか、あとは声の部分も4年生なので自分の役割として意識していました。また、接戦だったので4ピリオドの辛い中でリバウンドを取り切ることを意識しました。(試合にどう挑んだか)挑戦者ってことと、相手がどうこうよりも自分たちが勝ちたいという気持ちを前面に押し出していこうとチームで話していました。(ここまでどういう練習をしてきたか)練習は共通認識の部分で1つの攻め方だったり、ディフェンスにしてもどう守るのか、どう攻めるのかっていうことを声の部分で解決していこうということになって徹底しました。やっぱりそこができたので勝ちに繋がったんだと思います。(今後の目標)明日からの二連戦はかなり強い相手なので、そこでもやっぱり初心に帰ってやることと、もともと目標にしていた1部に上がることはもう叶わなくなったのですが、僕たちには応援してくれる方々がいるので勝利を追求していくのが今後の目標です。

 

山﨑純(総2・土浦日大高)

(今日の勝因は)先週ホームゲームで連敗して、チームでミーティングをしました。今回からはチームプレーでどんどん攻めようと思っていて、それが出来たのが勝因だと思います。(先週から練習で意識したことは)チームプレーの部分とつながりますが、1人で攻めずにパスを回したり、スクリーンをかけたり、基礎的なことを一から練習していました。

 

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