平成29年度 関東大学アイスホッケーリーグ戦 DivisionⅠ 第5節
2017年10月1日（日）10：00F.O. ＠DyDoドリンコアイスアリーナ
慶應義塾大学4–0日本体育大学
勝利を喜び合う慶大の選手たち
この日までに強豪との対戦を４つ消化し、白星が挙げられていない慶大。本年度のリーグ戦で高みを目指すには、ここで勝ち点が何としても必要な慶大であった。迎えた第５節、相手は昨年度のリーグ戦で1敗1分の日体大だ。試合が動いたのは第2ピリオド。相手の反則でパワープレーを得た慶大は、FW滝智弥(政３)がしっかりと味方のパスを振りぬき先制点を奪った。その後も慶大は得点の勢いをそのままに3点を追加し、GK小池丈二(経２)を中心に堅守で日体大の追随を許さず4－0で完封勝利を果たした。
Ｐｅｒｉｏｄ | 1Ｐ | 2Ｐ | 3Ｐ | Ｓｃｏｒｅ |
慶大 | 0(15) | 3(16) | 1(15) | 4（46） |
日体大 | 0(6) | 0(9) | 0(6) | 0（21） |
※（）内はシュート数
日体大ゴール前に迫る永田
試合の流れを左右する大事な第１ピリオド。得点に動きはなかったものの、パックが両校の手を行き来する手に汗握る展開になった。それでも慶大は日体大の攻撃を確実に防ぎながら攻めの姿勢を見せ続けた。パスカットからチャンスを作ったDF福盛太郎(政1) や、ゴールの隅を狙ったシュートを放ったFW永田雅宗(総3)が日体大ゴールを脅かした。試合は0－0のまま第2ピリオドへ。
ゴールを決めた安藤主将
第2ピリオド、日体大の反則でパワープレーを得た慶大はついにその時を迎えた。7分、体を張ってパックを奪ったDF阪本航大(環4)を起点にパスをつないだ慶大は、FW滝のワンタイムでゴールネットを揺らした。1－0となり、先制点を奪った慶大の勢いに日体大は焦りを隠せない。しかし慶大はそんな日体大にとどめをさす。13分、FWリック・スー(総3)がゴール前に走りこみ、相手DF、GKの注意を引き付けた。ゴール裏でパックをキープしていたFW十文字開紀(商2)からノーマークになった主将FW安藤直哉(政4)にパスが通り、きっちりと沈めた。主将の一発で相手を突き放した慶大は、14分にもFW滝が日体大DFを得意の形でふりきって追加点をもぎとり、3－0と大きくリードを広げた。
滝が放ったパックはゴール内へ
第３ピリオドも慶大の勢いは止まらない。3分に再びパックを手にしたFW滝はスピードを生かし、ダメ押しの4点目を決めた。かくして4－0と大きくリードをした慶大は守りにも余念がなかった。日体大の攻撃をリンクの外側に追いやるDF瀧澤慎之督(経2)や、ゴール前でしっかりと日体大選手のスティックの自由を奪うDF在家秀虎(総3)など、GK小池を中心に組織的な守備が光った。スコアは4－0のまま試合終了のブザーがリンクに鳴り響き、一昨年以来のリーグ戦での勝利を飾った。
一昨年は１勝１分12敗、昨年のリーグ戦績は０勝５分９敗であり、今回の白星は決して簡単なものではなかった。しかし今の慶大は、試合の立ち上がりの悪さや得点力不足に悩まされていた頃とは一味違うといえるだろう。エース滝がハットトリック、守護神小池がシュートを21本受けながらも完封を成し遂げた。現在慶大は昨年よりも2つ上の6位に位置しており、5位の法大とは次節で激突する。次節での勝利は慶大の5位浮上につながり、まだまだ慶大は上位を狙っていける順位だ。まずは目の前の第6節、法大戦に日体大を崩した力をぶつけてほしい。
(記事： 鈴木 啓仁、写真：椙本彩愛、佐野ちあき、堀口綾乃)
(以下コメント)
主将安藤直哉(政4)
(今日の試合を振り返って)第１ピリオドでうちが押している中0－0で、ちょっと重い空気になったんですけど、点を取って有利に展開することができ、また、守りも特によくて、完封することができた良い勝利だったかなと思います。(ご自身のシュートシーンを振り返って)昔からすごく練習していた形で、なかなか決まらなったんですけど、やっとそれが決まってよかったです。(連敗のなか、今日の試合をどのように迎えましたか)上位チームに4連敗で、ただ負けたというよりは、今後に収穫のあるものだったので、絶対に自信を失ってはいけないということは選手に伝えていましたし、これから連勝できる力を持っていると信じていたので、それが今日結果に出たのかなと思います。(主将としては何かしてきたことはありますか)みんなちゃんとやってくれているので、僕がうるさく言うことはないんですけど、自分がしっかりプレーとかで示すことができたら一番いいかなと思ってやっています。(日体大へはどのような対策をしてきましたか)日体大は、すごく守りの堅いチームで、簡単には点数を取ることのできないチームだったんですけど、いつも週末に試合をやっている中、今週だけ2週間空いていたので、先週は「どうやって点を取るか」ということだけにフォーカスして、3回練習してきたので、それがすごく形に出て、相手のキーパーをどうかわすかということを考えて練習した成果が出たかなと思います。(次戦に向けて)法政大に勝てば上位進出も狙えるチャンスが広がってくると思います。すごくいい試合だったので、勢いをもって来週もしっかり良い準備をして試合に勝ちたいと思います。
滝智弥(政3)
(今日の試合を振り返って)今日は最初から最後まで60分間山中さん(ヘッドコーチ)の提示したゲームプランというのを全員が実行できて、やり切ることができたから4-0というスコアになったのだと思います。リーグ戦では20数試合ぶりかの勝利なので、本当に嬉しいです。(ハットトリック達成となったが)今までもチャンスある中で結構外していたので、チームを勝たせる得点というのを取りたかったです。それがやっとできたかなと思うので本当に嬉しかったです。(今日のベストゴールは)2点目ですかね。結構1対1とか仕掛けだったり、サイドからのドライブというのは自信を持っている部分なので、それでしっかり相手をかわして、最後決めもイメージ通りできてすごく気持ちが良かったです。(ただ、今日の得点全てパワープレー時での得点となってしまった)パワープレーで得点を取るというのは一応目標にしてきたものであって、良いかなと思うんですけど、もうちょっと5対5でチャンス作ったりというのができるようになれば、もっと上位校とも戦えるのかなと思うので、そうですね。5対5でもっと崩せるようになっていきたいと思います。(次戦の法大戦に向けて意気込みを)法政も2年間対戦してきて、引き分けとかも多くて全然(勝利を)狙える相手だと思います。今チームにも勢いが来ていると思うので、この調子で勝ちたいと思います。
小池丈二(経2)
（今日の試合を振り返って）プレイヤーがディフェンスをしっかりやってくれたおかげで、シュート数は46対21で、そんなにシュートを受けることがなく、いつも通りのプレーができました。（久々の勝利ですが）リーグ戦では26試合ぶりの勝利で、慶應として歴史に残る試合だったと思います。（今日の試合に向けての準備は）前節までは、守りはできるけど得点が取れずにいました。ですのでチームでどうやってオフェンスを強化するかをきちんと考えながら練習をしてきました。すると今日はクリエイティブなプレーが多くて、その結果4点とることができたので、ここが前回との違いかなと思います。去年もディフェンスはできていたんですけど、得点にはつながらなかったので、今年はその二の舞にならないようにしてきました。これからもオフェンスに力入れてやっていたいですね。でも僕はGKなので、なにもできないんですけど。（しかし今日は無失点でチームに貢献できたのでは）僕は立っていただけなので、本当に仲間のおかげです。（次節にむけて）法政大は今回の日体大と同じくらいの実力でホッケーをしてくると思うので、今回と同じような練習を重ねて、しっかり準備して臨みたいです。
次戦予定
関東大学アイスホッケーリーグ戦vs法政大学2017年10月8日(日)17：30 F.O. ＠DyDoドリンコアイスアリーナ
