5月19日(土)東京六大学春季リーグ戦 明大1回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 |
明大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
慶大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1X | 4 |
3―3の同点で迎えた10回裏、無死一塁。「僕が決めてやろう」。そう意気込んで慶大の主砲・郡司裕也(環3・仙台育英)はゆっくりと打席に向かった。
勝てば優勝に王手が掛かる天王山第1戦。この日の慶大は、初回に2点を先制される苦しい展開に。9回裏に相手のミスに乗じなんとか同点に追いつき、延長戦に持ち込むことには成功したが、細かい継投策や代走起用でほとんどの選手を使い切り延長を戦い抜く力はもう残っていなかった。
チーム全員が勝利のために紡いできたなか迎えた、郡司の第5打席。明大の2番手が投じた、高めに浮いたチェンジアップを完璧に振り抜くと、打球は左中間深くへ。一塁ランナーの柳町達(商3・慶應)は悠々生還し、優勝へ王手を掛ける劇的なサヨナラヒットとなった。
もちろん、捕手としての仕事もしっかり果たした。指揮官に「3失点以内に抑えろ」と命じられ臨んだ今日の試合。「常に投手のベストボールを投げさせることを意識していた」と話すように、登板した投手6人の持ち味を活かし、強力明大打線を要望通りの3得点に抑えた。
ついに、次の明大戦に勝てば優勝が決まるというところまで辿りついた。しかし、慶大の扇の要は、歓喜の瞬間を迎えるまでは決して浮かれることはない。「優勝ということは意識せずに」、明日も冷静沈着に勝利を目指す。
(記事:内田貴啓)
☆インタビュー
――今の率直な気持ちは
率直にと言われると疲れました。毎回ピンチで苦しい展開だったので。
――今日の試合振り返って
初回から点取られてその後もピンチが幾度となく続いたんですけど、監督から「3失点以内に抑えれば、なんとかなる」って言われてほんとにその通りでした。投手がその3点を守って粘ってくれたのが大きかったです。
――サヨナラの打席を振り返って
ぼくが決めてやろうという意識でした。後ろも途中交代の選手ばかりだったので。
――打った球は
高めのチェンジアップです。
――狙い球は
速いまっすぐを狙ってましたが、甘い球が来たので振り抜きました。
――多くの投手をリードしました
今日は短い継投になると想定してたので、その中でも常に投手のベストボールを投げさせることを意識していました。
――今日は3安打を放ちました
打撃の調子が上がってきているので、明日に向けてもっとあげていきたいです。
――勝てば優勝が決まりますが、明日に向けて
優勝ということは意識せずに、明治から勝ち点を取るという意識でやっていきたいです。