1次リーグここまで6戦全勝の慶大。この日はブロック1位の座をかけ、5勝1敗の家政大と対戦。仮に敗れた場合、スコアによってはシーズン終了となる可能性もあるだけに、絶対に負けられない一戦だ。試合は前半こそ波に乗り切れなかったものの、3Qに26-10と相手を圧倒。その後も危なげなく試合を進め、終わってみれば30点近い差をつけての快勝となった。
2018/9/30(日)@鶴見大学Bコート | |||||
第68回関東大学女子バスケットボールリーグ戦4部Bブロック第7節vs東京家政大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 18 | 17 | 26 | 13 | 74 |
家政大 | 16 | 10 | 10 | 9 | 45 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
#4 森川唯加(経4・慶應義塾女子) | |||||
#6 豊村沙恵(商4・慶應義塾ニューヨーク学院) | |||||
#8 井ノ本雅子(商4・四天王寺) | |||||
#19 武藤怜(商1・成蹊) | |||||
#20 眞尾瞳(商1・浦和第一女子) |
1Q、慶大は豊村が一度はブロックされるも押し込んで最初の得点を挙げると、続いては武藤のスティールから森川が速攻を決める。相手の連続得点で一旦は逆転を許すも、豊村と森川のインサイド、武藤と眞尾のアウトサイドが立て続けに決まり、14-8とスコアをひっくり返す。終盤は豊村にボールが入らず苦戦するも、森川がオフェンスリバウンドで粘って豊村の得点に繋げ、2点のリードを奪って2Qへ。
2Qは森川のミドルに豊村のバンクショット、眞尾が井ノ本のドライブに合わせてシュートを沈めるなど幸先の良いスタート。しかし中盤は相手のゾーンディフェンスと豊村へのダブルチームを攻略できず、残り5分で24-25と逆転を許してしまう。それでも眞尾がドライブでマークを振り切り連続得点を挙げると、残り1分を切ってからは西理奈(政1・葺合)がインサイドで強さを見せアンドワンをゲット。最後は残り1秒で眞尾が3ポイントをヒットさせ35-26とし、良い流れを引き寄せて前半を終えた。
3Q、出だしに3連続得点を許すが、井ノ本がこの試合最初の3ポイントを沈めると、ここから慶大のオフェンスが火を噴く。またも井ノ本の3ポイントが連続で決まると、空いたスペースを活かして豊村と眞尾がインサイドで得点を量産。トランジションやオフェンスリバウンドの局面でも優位に立つと、残り3分にはまたしても井ノ本が3ポイントをヒットさせ、ベンチも大盛り上がりを見せる。終盤には豊村がリバウンドから、そして自ら切り込んでのシュートで連続得点。7分間で26-4と圧倒的な強さを見せつけ、大きくリードを広げて3Qを終えた。
迎えた4Qも勢いは止まらず、開始早々に井ノ本のフリースローと豊村のキレのあるドライブからの得点が決まり、67-36と一気に勝負を決定づける。中盤にも豊村が森川と眞尾のアシストから連続得点を挙げると、残り3分以降は主力を休ませる余裕の展開に。残り1分半には重増志保(環3・玉川聖学院)の3ポイントも決まり、ディフェンスでもチーム全体で最後まで集中を維持した。試合は74-45で終了し、1次リーグを見事全勝、ブロック首位で順位決定戦へ向かうことになった。
試合後に選手たちが口にしたように、立ち上がりはやや不安定なところが目立ってしまった。それでもしっかり立て直して臨んだ後半は満点に近い出来。このパフォーマンスが1試合通して継続できれば、この先も問題なく勝ち抜いていけるはずだ。次の戦いの舞台は順位決定戦だが、これも今のチームにとっては通過点にすぎない。3部昇格という唯一絶対の目標に向かって、慶大はこれからも一直線に突き進んでいく。
(記事・写真:徳吉勇斗)
森川唯加(経4・慶應義塾女子)
――試合を振り返って
立ち上がりが悪くて、守れる部分でルーズボールなどが甘くなってしまって決められてしまったので、本当は立ち上がりに離せたのに拮抗した試合になってしまって、そこは反省するところだなと思います。
――後半立て直せたのは
前半に競っていた時も、後半に絶対開くから我慢しようと言っていて、向こうが最後崩れたので、私たちがそのままの流れでいけた感じです。
――リーグ戦で成長した部分は
自分自身では、昨年よりディフェンスの部分が全体的に成長出来たかなと思います。チームとしては、最初は連携が取れずにいたことが多かったですけど、今日みたいに前半は崩れた中でも粘って、後半にやりたいことをやれるようになったのは成長した部分だと思います。
――チームの課題は
立ち上がりが毎試合悪い所と、豊村が止められたり疲れたりした時のオフェンスが、眞尾のドライブとかに頼ってしまっているので、チームの連係プレーでもっと攻められるようにしたいです。あとはディフェンスでは最後のカバーダウンのところまで守らないと、次のトーナメントではそこにパスアウトが飛んでくると思うので、そこは改善したいです。
――順位決定戦で意識したいことは
4P最後の2分、1分まで勝負が決まらない試合になると思うので、最後まで相手よりも先にうちが集中を切らさないことです。気持ちで絶対負けないようにしたいです。
――次戦に向けて
私たちの目標は3部昇格なので、このトーナメントも通過点だと思うし、良い流れで入れ替え戦まで持っていきたいです。次も苦しい試合になると思うけど、しっかり勝ち切りたいです。
豊村沙恵(商4・慶應義塾ニューヨーク学院)
――試合を振り返って
1Pからガツンといって最初から飛ばすつもりだったので、立ち上がりが悪くて前半2Pまで競ってしまったので、そこは反省するところだと思います。
――3Pに立て直せた要因は
コートに出ている人もベンチも全員が、1・2Pで競ってしまって、これではいけないという意識を持てたのが良かったと思います。でもそれを最初から持てなかったのは課題だなと思いました。
――1次リーグは7戦全勝となった
全勝できてとりあえずは良かったです。でも私たちの目標は入れ替え戦に勝って3部に昇格することなので、勝ったことはひとまず喜ぶけど、また切り替えて練習から相手を意識してやっていきたいです。
――順位決定戦で意識したいことは
リバウンドが自分の役割だと思っているので、そこにしっかり絡むことです。あとはどんなにプレッシャーを掛けられても、ゴール下でしっかり決めきることで、周りも自分も勢いに乗れると思うので、積極的に攻めていきたいです。
――次戦に向けて
強い相手なのは知っているので、試合に出ている4年生が声を掛け合ってチームを引っ張って、頑張っていきたいと思います。
井ノ本雅子(商4・四天王寺)
――試合を振り返って
1・2Pでファウルを3回もしてしまって、自分でもどうしようと焦ってしまった部分があったけど、3Pからは気持ちを切り替えてやっていけたかなと思います。
――後半の活躍について
今までシュートがなかなか入っていなくて、自分のタイミングで正しいフォームで打てていないところがあったので、この1週間でフォームを意識して打ったのが試合でちゃんと出てよかったです。嬉しいというよりは、よかったっていう安心感の方が強いです。
――ブロック戦を通してチームの良くなった部分は
ディフェンスで前から当たることを意識していて、まだ完璧ではないけど、最初よりはだいぶチームディフェンスは良くなったと思います。自分としてはボールを持った瞬間に走り出すとか、切り替えの部分ができるようになったかなと思います。
――順位決定戦で意識したいことは
次の文教は今日の相手より上手いし大きいし、基本的なところができてる強い相手なので、今日の反省として下手なファウルはせずに、それでもプレッシャーを掛けて、相手の嫌がるディフェンスをしたいです。相手に下手なシュートを打たせて、センターがリバウンドを取るっていう、全員で戦う試合にしたいです。
――次戦に向けて
貪欲に攻撃に参加したいし、今日以上に気持ちを出したディフェンスをしていきたいです。