横浜市立大戦をプール初勝利で飾ってから1日あけて、慶大は5位から8位までを決める順位決定予戦にのぞんだ。Bプール3位の慶大が対するのはAプール4位の立大。昨年の順位決定戦で苦杯をなめさせられた相手だ。序盤から慶大ペースで試合を運ぶと、第3Qに野村茉以(経3・慶應女子)が待望の先制点をあげる。最終Qにも森田真衣(経3・慶應女子)がこぼれ球を押し込んで得点し、2-0で完勝。5-6位決定戦へ駒を進めた。
平成31年 関東学生ホッケー春季リーグ 順位決定予選
5/2(木)9:30試合開始 @慶大下田ホッケー場
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
立大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スタメン
GK山田寛子(経4・慶應女子)
DF 安達理紗(法3・慶應湘南藤沢)、津田美友佳(理1・立命館)、西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)、祖山彩夏(政4・慶應女子)
MF 森田真衣(経3・慶應女子)笠原瞳(経4・学芸大附属)、花田ともみ(政3・慶應湘南藤沢)
FW 野村茉以(経3・慶應女子)、内藤梓(政4・立川)、小泉理央(政4・慶應湘南藤沢)
曇り空の下、慶大日吉グラウンドで令和最初の試合が始まった。第1Q、いきなり立大にサークルインされるもGK山田寛子(経4・慶應女子)がシュートを防ぎ得点を許さない。その後は敵陣プレーが続き4分、慶大が最初のPCを獲得。得点にはつながらなかったが、慶大がボールキープする展開が続く。さらに、途中で立大選手が負傷退場し、慶大は人数有利の状態で試合を進めることになる。
第2Qも内藤梓(政4・立川)、上口華(経3・慶應湘南藤沢)らがボールを運び、「足を動かして」(手嶋監督)積極的に攻め続ける。2分にPCを獲得するとシュートはできなかったもののサークル内で粘り、2分後再び慶大のPCに。しかしゴールを割ることはできず、0-0で前半を折り返した。
そして迎えた第3Q開始直後。西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)が中にパスを出すと「待っていたら来た」と野村がこぼれ球を拾い、30日の横浜市立大戦に続いてタッチシュートを決めた。「気持ちが出た得点だった」(祖山)と、この1点はチームに勢いを与えた。そのまま敵陣プレーを続ける慶大だったが、立大必死のディフェンスの前になかなか追加点を決められない。13分にこの試合4つ目のPCを獲得するがシュートはゴールをそれた。
続く最終Q開始から4分、MF森田が自身初となる得点を挙げ、点差を広げる。その後も西本らが起点となりゴールを狙うがPCなどのチャンスを生かすことはできず、終盤は後がない立大にカウンターなどから自陣プレーを強いられる。しかし「最後までみんなが気持ちを切らさずに集中できた」(祖山)と慶大は立大の攻撃をしのぎ、見事令和最初の試合を制した。
前の試合の反省や練習の成果を生かし、最初から最後まで集中して流れを渡すことなく勝利することができた。成長を続けるTEAM2019は2連勝の勢いそのままに、今回見つかった課題も修正し、次の試合ではさらに良いプレーを見せてくれるだろう。昨年の雪辱を果たすため、そして王座の出場権を得るために。5-6位決定戦に懸ける思いは強い。“自分たちのホッケー”をつらぬき、リーグ最終戦を勝利で締めくくってほしい。
(記事:小島華/写真:堀口綾乃、澤田夏美)
次戦 5/19(日) 5-6位決定戦 VS学習院大
11:15試合開始 @早稲田東伏見ホッケー場
以下、コメント
手嶋聖奈監督
――今日の試合を振り返って
2日前の横浜市立大の反省を生かした試合運びが出来たかなと思います。
――前半から慶大がリードしていました
今日の試合に関しては2日前の疲れが残っていないか心配だったのですが、アップの時からしっかりみんなの足が動いていて、ボールも強くて、入りが良かったのでその流れに前半から乗れたのかなと思います。
――PCも多く取れました
とにかく足を動かして、広く外から攻めていこうという話はしていて、そこが良かったと思います。
――今日の勝因は
しっかり足を動かせたところと、横浜市立大戦の時は強い球を打たれてボールをこぼしてしまったことが多かったのですが、今日はこぼれてもカバーに入ったり、チームとして立教大の対策がしっかり出来ていたので、そこが良かったのかなと思います。
――次戦の5-6位決定戦への意気込みを
去年は春にそれで負けてしまって、王座の出場権を獲得できなかったので今年は勝って春リーグで王座の出場権を獲得することを目標にしていきたいと思います。
祖山彩夏主将(政4・慶應女子)
――今日の試合を振り返って
今日も前半は横浜市立大戦同様得点することができなかったのですが、最後までみんなが気持ちを切らさずに集中できた試合だったと思います。その結果、3Qと4Qで1得点ずつできたのもすごくよかったです。
――前半から慶大が攻めていた印象でした
相手に途中けが人が出てしまって、人数有利の状態で攻めることが必然的にできた試合だったので、普段から人数有利を作って攻めていくという練習もしていたのですが、それがさらに生かされた試合だったのかなと思います。
――PCも多く獲得していました
前のFWやMFの子たちが得点までいけなくても、PCを取ってそこから点数を取るという気持ちを持ってくれていたので、得点とPCの切り替えができていました。そこも練習で意識していた部分だったので良かったなと思います。
――得点シーンを振り返って
きれいに得点できたわけではないですが、気持ち次第というか気持ちが出た得点だったと思い、心にくるものがありました。
――今日よかったところは
入り、アップから集中して良い状態でできたので、そこから流れ良くできました。
――次の試合に向けて意気込みを
次の試合は5―6位決定戦で私たちが目指していた上位にはいけないのですが、今目指せる最高の順位、5位を目指して圧倒的に勝てるように頑張りたいと思います。
西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)
――今日の試合を振り返って
今日は立大戦ということで厳しい戦いになると思っていました。前半向こうの人数が減ってしまってこっちが人数有利になった時になかなか得点が取れなかったんですけど、後半は自分たちで攻め方を変えたことで3Q目に1点入ったのでそこで勢いづいたかなと思います。
――今日の勝因はどこであったと感じますか
今日は最初から最後まで全員が強い攻める気持ちを持って臨むことができたのでそれが勝因だったかなと思います。
――終始、攻撃時間を長く保てました
相手の人数が一人少なかったということで、相手も引いたプレスをかけてきてくれたので、私たちのボールを持てる時間が長かったです。でも、決定的なチャンスは少なかったのかなと思うので、次はもう少し攻める時間を増やせたらなと思います。
――今日のDF面を振り返って
攻撃面に関してはすごく安定してできたかなと思うんですけど、ピンチの場面が3、4回あったので、そこはしっかりと修正してもう少し前で止められるようにできたらいいなと思います。
――次戦へ向けて
自分たちのホッケーをやることが一番大事だと思うので、今日の結果に満足せずに次はもっと強く勝ちたいと思います。
野村茉以(経3・慶應女子)
――今日の試合を振り返って
前回の試合の反省をしっかり生かせた試合だったかなと思います。
――前回の反省とは
中を使いすぎてしまって初めバタバタしていたの修正して、初めから中を使いすぎないよう心掛けたので落ち着いてプレーできたのかなと思います。
――得点シーンを振り返って
あまり覚えてないのですが、待っていたら来たという感じなので運がよかったかなと思います。
――今日良かった点は
人数有利だったこともありますが、ディフェンスからしっかり当たって、どこの場面を切り取っても人数有利で2対1を組んで攻められたことが良かったと思います。
――逆に課題は
ディフェンスからの強い1本などをフォワードで残せなかったところがあるので、アウトレットで回すのか1本繋ぐのかという判断をフォワードからもしっかり貰いに行けたら良かったなと思います。
――次戦に向けて
次勝てば王座が決まるのでしっかり勝ちにいきたいと思います。
森田真衣(経3・慶應女子)
――今日の試合を振り返って一言
立教に対しては凄く強い思いがあって、去年も負けてしまっていたので、勝てて良かったです。
――今日の試合に向けてどんな準備をしてきましたか
一昨日が横市戦で試合続きでしたが、東農大戦や駿河台戦の時のような守りの練習ではなく、立大戦では攻めの展開になると予想していたので、ビルドアップや23㍍練習のような攻めの練習をメインにやっていました。
――前半から慶應がリードしていく展開でしたが、意識していたことは
なかなか得点が入らなくて、焦ってしまう部分もあるだろうと前日から思っていて、得点が入らなくても焦らずに自分たちのホッケーをしようとチーム全員で決めて試合に入ったので、前半に得点が入らなくても焦らずに試合ができたと思います。横市戦では少し焦ってしまいましたが、今日は落ち着いて自分たちのホッケーができたと思います。
――2点目を決めた時の素直な気持ちは
初得点だったので、素直に嬉しかったです(笑)。
――次の試合に向けて一言
次は5―6位決定戦なので、今取れる最高の順位が取れるように学習院大に勝ちたいです。前回は6位に終わってしまったので前回を超える為にも勝ちたいです。