5月5日(日)東京六大学春季フレッシュリーグ 東大戦 @明治神宮球場

3点本塁打を放った上田
黒星スタートのフレッシュリーグ2試合目の相手は東大。前日のリーグ戦の勝利に続きたい慶大は初回に宮尾将(商1・慶應)の適時打で先制すると、3回に上田寛太(商2・郡山)の3点本塁打などで大量得点する。投げては小林綾(環1・松本深志)、生井惇己(総1・慶應)、丸谷浩太郎(総2・國學院久我山)の3人が零封し、10対0で見事勝利を収めた。
東大バッテリー:●小林瑶、松田、横山ー山崎
慶大バッテリー:小林、○生井、丸谷ー中澤、米倉
慶大本塁打:上田1号3ラン(3回)
午前7時50分。快晴の下グラウンドに選手たちの声援が飛び交う中試合は始まった。慶大先発は小林。大学初先発ながら初回を三者凡退に抑える上々の立ち上がりを見せる。その裏、先頭・上田が東大の失策で出塁し無死二塁の好機を作ると、宮尾が中前に適時打を放ち先制に成功。一方小林は四球で走者を背負うも二遊間の好守もあり2、3回を無失点で抑える。
ビッグイニングになったのは3回裏。四球で走者をためると萩尾匡也(環1・文徳)の高く上がった打球を東大の左翼手が失策し、1点追加。なおも1死一、二塁から綿引達也(商2・慶應)の打球は野手のお見合いによりラッキーな中前適時打となり、中澤慎太郎(商2・法政二)、矢澤慶大(商2・慶應)も続いて適時打を放つ。さらには上田にだめ押しの3点本塁打が飛び出し、打者12人の猛攻でこの回一挙9得点を挙げた。

先発投手を務め、4回を無失点に抑えた小林
その後は点が動かない時間が続く。守備では4回小林が東大に初安打を許すも後続を打ち取り、生井が5回からのマウンドに上がった。7回に2死一、二塁のピンチを招くも次の打者を三振に切って取り、3回被安打1、2四球、4奪三振という投球を披露。スコアボードに0が並べられていく。対する慶大打線も沈黙。4回に中軸が3人で攻撃を終わらされると5、6回は2死から得点圏まで走者を進めるが得点にはつながらず。そして3番手で登板した丸谷が8回2死から左前打を放たれるも後続を断ち、9回も三者凡退に仕留めて試合終了。フレッシュリーグ初白星を挙げた。
3投手の継投で東大打線を0点に抑えた投手陣。わずか3安打にとどまった前回から修正し、10得点を挙げた打撃陣。投打噛み合い、力の差を見せて快勝した。次の試合は早慶戦、絶対に負けるわけにはいかない。そしてフレッシュリーグ優勝へ。成長を続ける若き選手たちの今後に期待だ。
(記事:小嶋華 写真:小林歩)
◆打撃成績
◆投手成績
◆監督・選手コメント
宮田皓フレッシュリーグ監督(商4・慶應)
ーー今日の試合を振り返って
前回大敗してこのゴールデンウィーク練習してきたのでそれがしっかり出せたかなと思います。
ーー前回から修正したところは
ひとつひとつのプレーがまだ完成していないところがあってそれを詰めてバッティング練習も1球に集中するという風にやってきたのでそれが出せたかなと思います。
ーー投手陣は0点で抑えました
今日はしっかり投げていて本当に頼もしいなと思います。
ーー10得点を挙げた打撃陣については
しっかり打つべきボールとボール球を見極めてストライクに強いスイングを入れられていたのですごく評価できます。
ーー見つかった課題は
来週の早慶戦から相手のレベルも上がると思うのでそういう相手とぶつかった時にしっかり戦えるようにまだまだピッチングもバッティングも詰めるところがあると思うので上手くなって次の試合に臨めたらいいと思います。
ーー次の試合に向けて意気込みをお願いします
まだ優勝がかかっているのでここから3戦勝って優勝したいです。
新美貫太(政2・慶應)
ーー今日の試合を振り返って
10点取れるとは思っていませんでした。それにピッチャーが9回を無失点に抑えてくれてのが良かったかなというのがあります。
ーーチームとして3回に9得点を挙げました
しっかりと打線がつながっていたというのが良かったと思います。
ーー前回の立大戦後からどんなことを取り組んできましたか
立教戦が終わった後のミーティングでチームが束になっていないという反省点があったので、3週間重点的に取り組んだのが少しずつですが、形になってきていると思うので、束になり、徹底していこうという風に考えています。
ーー今後の試合に向けて
まだまだ成長段階というか、反省点、課題が特にバッティングでたくさんあると思うので、そこをもう一回一生懸命取り組んでやるということと、チームが束になっていく必要があるので、そこを鍛え上げて早慶戦の日にある試合に臨みたいと思います。
上田寛太(商2・郡山)
ーー今日の試合を振り返って
勝てたのが一番かなと思います、前回負けたので、勝てたのが一番よかったです。
ーー3回、打者一巡してのホームラン、どんなことを意識して打席に入りましたか。
ホームランにはなりましたが、僕は大きな当たりを期待されていない、チームの中で大きな当たりを打つ役割ではないと思っているので、しっかりランナーいた分、それをしっかり返そうという、ヒット一本打とうという気持ちで(打席に)入った結果、ホームランにたまたまなりましたが、ランナー返せたというのは本当に良かったと思います。
ーー初ホームランの感想は
本当に良かったです。神宮で、またフレッシュリーグでしっかりホームランが出て、しっかり練習した成果が出たかなと思います。
ーー今後の意気込み、目標は
とりあえず個人というよりは次のフレッシュリーグの試合が早慶戦なので、フレッシュリーグであろうがリーグ戦であろうが早稲田には絶対に負けたくないので、早稲田に勝ってそこから勢いをつけてフレッシュリーグ優勝という目標もあるのですが、目の前の次の早稲田戦に絶対に勝つ、何がなんでも勝ちたいです。
宮尾将(商1・慶應)
ーー今日の試合を振り返って
前回の立教戦負けていたので、とりあえず1勝できてほっとしています。
ーー初回先制の場面で打席が回ってきました
先制することが一番練習してきたことなので、そこで1本打てて良かったです。
ーー今日の反省点は
2打席目、3打席目に打てる球を打ち損じてしまったように詰められていない部分があるので、次はしっかり甘い球を逃さないようにしたいです。
ーー今年の目標は
今フレッシュリーグに出ているんですが、リーグ戦にも出場して活躍できるようにまずはフレッシュリーグで活躍したいです。
小林綾(環1・松本深志)
ーー今日の試合を振り返って
フレッシュで初めての先発だったんですけど、投球内容としてはあまりストライクが入らず四球が多くて、あまり調子は良くなかったんですけど、そんな中0点で抑えることができたのは良かったと思います。
ーー先発のマウンド、どんな気持ち・意識で臨みましたか
慶應に入学して初めて先発を任されて、少し緊張しました。試合を作って、球数少なく投球して試合を作ることを意識しました。
ーー無失点の好投でした
点を取られなかったのは最低限良かったんですけど、内容としては全然良くなかったので、まだまだ改善していきたいと思います。
ーー具体的な改善点は
変化球のコントロールとストレートをしっかり自分の狙ったコースに投げ分けられるようにすることです。
ーー今後に向けて意気込みをお願いします
今後はフレッシュで投げていくと思います。フレッシュリーグはリーグ戦の前にある試合なので、リーグ戦に向けてチームに勢いのつく投球をすることと、フレッシュリーグで勝利を収めていきたいと思います。