慶應スポーツ新聞会

【競走】積極的なレースを展開も無念の結果に/第96回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会

10/26(土) 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会@国営昭和記念公園

43大学のランナーたちが10枠の本戦出場権を目指して21.0975kmを駆け抜けた。慶大は1、2年生が出走12人のうち11人を占めるフレッシュなメンバーを擁して臨んだ。序盤から積極的な走りが見られたものの、後半に高い気温の影響もあり失速。目標としていた18位には届かず、27位に終わった。それでも、全体109位でゴールした司代隼(政2・希望ヶ丘)が関東学生連合チームに選ばれるなど、来年以降に希望を残す結果となった。

「箱根駅伝プロジェクト」が発表されてから3年、慶大は着々と力を付け続けた。今年は昨年の予選会を経験した選手が8人残る上に、ブロック長の田島爽也(政4・熊谷)が「例年よりも充実して夏合宿、そして秋の記録会を送ることができた」と自信を持って話したように、過去最強とも言える布陣で第96回の箱根駅伝予選会を迎えた。

 

多くの観衆が見守る国営昭和記念公園。太陽が照りつける強い日差しと、10月下旬とは思えない高い気温の中、スタートの号砲とともに、43大学の選手たちが一斉に出走した。慶大は、3グループに分かれて集団走を行い、後半勝負に持ち込むというレースプランを展開した。

最速のグループとして、序盤から積極的な走りで慶大を引っ張ったのは、清水拓哉(法2・逗子開成)、杉浦慧(政2・成蹊)の2年生コンビ。日本人上位集団でレースを進め、共に二桁の個人順位で15kmを通過するなど順調なレース運びを見せた。しかし季節外れの高温が選手達の体力を奪う。序盤のハイペースの影響もあり、清水は体調不良になり20km直前で無念のリタイアとなった。杉浦も、後半に失速してしまい、順位を落としてしまう結果となった。それでも粘りの走りで、192位でチーム2位だった昨年の順位を上回る175位でゴール。エースの意地を見せた。

失速こそしたものの成長を見せつけた杉浦

チームトップでのゴールとなったのは昨年の予選会を経験していない2年生の司代。「緊張しすぎず、楽しみながら走ることができた」と話すように、後半のアップダウンに備え、前半を抑え気味で走る冷静なレースプランを展開し、終盤に順位をどんどん上げていく走りで、1時間5分50秒でのゴールとなった。司代はこの結果により、関東学生連合チームに選出され、「K」のユニフォームが箱根路を駆け抜けるための望みをつないだ。

関東学連チームに選出された司代

後続の選手も続く。司代に続いて同じ2年生の鈴木輝(理2・県立浦和)がゴールすると、チーム3番手でゴールしたのは出走した唯一の4年生、田島爽也。「厳しいコンディションの中で、満足のいく粘りの走りができた」と話すように、順位を落とすことなく完走、4年間の集大成を走りで見せつけた。 

唯一の4年生として出走したブロック長の田島

杉浦、前田拓海(法2・新潟)がゴールした後は貝川祐亮(環1・美濃加茂)、前原祐磨(政1・熊谷)の1年生がゴール。大きな失速を見せることなくハーフマラソンを走りきり、長い距離への対応力を見せた。続いて前田大河(商2・新潟)、森田剛史(経1・慶應湘南藤沢)、金子大将(環2・明大中野)、小野友生(総2・東北)の順でゴール、出走12人中11人がゴールを果たす結果となった。

来年に繋がる走りを見せた前田拓

完走者11人中上位10名の合計タイムが正式タイムとなり、記録は11時間2847秒で27位。目標としていた18位に届かないばかりではなく、昨年よりも順位を落とす結果となってしまった。それでも、悪いことばかりではない。予選会に向けて、多くの選手がトラックでのタイムを更新するという速さを身につけたこと、そして予選会でも、前半に上位集団でレースを展開した選手が複数いたことは来年以降に向けて必ず力となるはずだ。

来年の長距離ブロック長には、2年生でありエースの杉浦が就任することとなった。現ブロック長の田島が「来年以降も強い後輩たちがたくさん残るので期待したい」と話したように、杉浦を含め、今回出走した12人のうち11人が来年も残る。今年の苦い経験を生かし、来年には大きく成長した姿を立川で見せてくれるはずだ。そして、唯一の4年生として出走した田島が見せた魂の走りは後輩たちが引き継ぎ、そのまま慶大競走部に引き継がれていくだろう。

 

今回、筑波大が予選会を突破したことで、オリジナル4と呼ばれる四大学で本戦に出場していないのは慶大だけとなった。常連校の多くも本戦出場を逃し、新勢力の台頭が見られるという戦国駅伝状態となっている今、慶大にも出場するチャンスは大いにある。特に、同じような境遇にあった筑波大が出場したことは慶大にとって勇気の出る結果であり、刺激を受ける結果であるはずだ。今大会も、昨年より順位は下がったとはいえ、若い選手ばかりの中で見せた積極的なレースは来年以降に期待のもてる走りだった。今回の悔しさや発見した課題を糧にし、来年大きく成長した慶大競走部が見られることを期待したい。「K」のユニフォームをまとった10人のランナーが再び箱根路を駆けるまで、慶大競走部の挑戦は続く。

(記事:長谷川健太、染谷優真・写真:堀内大生、片野俊太郎)

 

記録一覧

順位全体順位選手名記録
1位109位司代隼(政2・希望ヶ丘)65’50”
2位127位鈴木輝(理2・県立浦和)66’05”
3位150位田島爽也(政4・熊谷)66’23”
4位175位杉浦慧(政2・成蹊)66’46”
5位279位前田拓海(法2・新潟)68’53”
6位290位貝川祐亮(環1・美濃加茂)69’21”
7位294位前原祐磨(政1・熊谷)69’27”
8位328位前田大河(商2・新潟)70’33”
9位353位森田剛史(経1・慶應湘南藤沢)71’35”
10位415位金子大将(環2・明大中野)73’54”
11位430位小野友生(総2・東北)74’26”
DNF清水拓哉(法2・逗子開成)

 

以下、コメント

 

田島爽也 (政4・熊谷)

――レースを振り返って

今日は暑くてきついコンディションでしたが、個人的にはそのコンディションの中で、よく走れたと思います。個人の結果としては満足いくものでしたが、チームとしてはきついコンディションの中で粘ることができず、苦しい結果となってしまいました。

 

――チームのレースプランは

3つの集団に分かれ、それぞれでペース設定をして、15㌔くらいまでそれぞれの集団で集団走を行いました。そして最後の5㌔で流れに任せてペースを上げるというプランを描いていました。

 

――予選に向けてのチームの仕上がりは

夏合宿は例年以上の練習がつめたし、秋の記録会でも例年よりもいい記録が出ていて、強いチームになったという手応えはありました。しかし、それらが今回のような暑いコンディションで行われたわけではなかったので、今日のような厳しいコンディションで脆さが出てしまったと思います。

 

――4年間を一言で

保科コーチが就任してから3年、箱根駅伝プロジェクトに携われてよかったです。チームが強くなっていく段階に、ブロック長として関われて充実した4年間だったなと感じています。

 

――後輩や未来の部員へ伝えたいこと

4年生で走ったのは自分だけで、1、2年生が中心のチームなのは間違い無いです。学年が上がっていくのでさらに強くなっていくのに期待します。これからチームを強くしてやろうという高校生にもぜひ入部していただいて、チーム内での競争を活性化させて、さらにいいチームになってほしいと思います。

  

 

司代隼 (政2・希望ヶ丘)

――今日のレースプランはどのようなものでしたか

ずっと平坦で、14kmから急にアップダウンがくるというコースだったので、14kmまでは足をしっかりとためてラスト7kmでどこまで頑張れるかというレースプランでした。

 

――今日のレースを振り返って

最初思っていたペースよりも少し速いと感じたので調子はいいと思ったのですが、暑さもあったので体が動かなかったです。

 

――チーム全体の順位について

スタートラインに立てない選手が多くいて、途中棄権も一人出てしまい、結果が出せなくて悔しかったです。

 

――初の予選会出場ということで緊張はありましたか

レース前に緊張することはあまりなく、むしろ前夜の方が緊張しました。レース中は応援がとても楽しくて、お祭りみたいだなと思っていました。

 

 

杉浦慧(政2・成蹊)

――今日の試合を振り返って

学連選抜という期待がかかる中で、エースとしての仕事ができなかったことが悔しいです。

 

――この試合までの練習の経過はいかがでしたか

練習の経過はとても良く、夏合宿明けの9・10月はチームとしても順調に走れていました。

 

――強化して練習したところ

チームとして、コーチから公園に入ったところのラスト5キロが重要と言われていて、そこに重点を置いてスタミナとスピードを磨いていました。

 

――来年に向けて

一昨年よりも去年、去年よりも今年と夏合宿の練習をしっかり踏めてはいましたが、結果が全てですし、予選会は箱根に出るか出ないかの二つに一つだと思うので、来年は今年以上に厳しい戦いになると思いますが、明日からチーム一人一人が箱根に出ることを目標に頑張っていきたいと思います。

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