今日で京王電鉄杯は最終日を迎えた。今日の対戦相手は日大。昨年のインカレ決勝で惜しくも敗れた因縁の相手だ。この日酒井(環4)が大事を取って試合を欠場。この日から1面コートとなり、観衆が見守る中試合が開始した。なお試合前にはダンクコンテストが開催され、各大学のダンカーが集結。その中で圧倒的な高さと力強さを見せ優勝したのは慶大岩下(総4)。非常に盛り上がりを見せた最終日となった。
ダンクコンテストの様子。
第1試合:慶大―日大
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 17 | 21 | 15 | 18 | 71 |
日大 | 17 | 28 | 17 | 25 | 87 |
前半、成長著しい家治がターンから華麗に得点。対する日大はアウトサイドを中心に攻める。慶大は岩下をうまくゴール下で使い、澤谷も豪快なオフェンスリバウンドを見せ慶大はインサイドを支配。しかし日大にブレイク、スリーポイントシュートで点差を広げられてしまう。苦しい状況を岩下のブロック、ゴール下の得点で慶大は何とか食い下がる。だがその後も日大にキックアウトからのアウトサイドを中心に攻められ慶大はリズムをつかむことが出来ず。最後はバックコートから放った二ノ宮のシュートがブザーと共に吸い込まれ38-45で前半終了。
後半、家治、二ノ宮のシュートで幸先の良いスタートをきると、「自分がチームの勝敗に関わっている」(家治)と再び家治が連続得点。点差は一気に3点差に。その後慶大は激しいディフェンスを敢行。更に追い打ちをかけるかのごとく蛯名のスリーポイントシュートや好ディフェンスで逆転しかけるも、ここから日大のオフェンスが爆発。ベンチから出てきた春本(環3)が活躍を見せるも、日大のオフェンスを止めることが出来ず。そのまま慶大は流れを奪い返すことが出来ずに試合は終了。71-87と因縁の相手に黒星をつけられる形となった。
5日間にわたる京王電鉄杯が終了。慶大の順位は4位となった。4年生は3人を中心に期待通りの活躍を見せた。また3年生も自覚が芽生えチームに貢献する所が見られた。一番の驚きは1年生の活躍だ。キャリアのある矢嶋、蛯名からまだまだキャリアの少ない本橋までコート上でそのポテンシャルを見せつけた。電鉄杯を通して課題は浮き彫りになったものの層が厚くなった慶大には5月11日から始まるトーナメントで是非2連覇を成し遂げてほしい。
By Shigehisa Osajima
コメント佐々木HC
ここのシリーズはチグハグでしたね。捕まえそうになると自分達でミスをしてしまったり、決めれるシュートを外したりというチグハグが修正出来てませんね。(一番の敗因は)自分達で決めなきゃいけない所で決めきれない。僕に言わせるとイージーミスでつぶれてるんですよね。シュートでも本来入れなきゃいけないのを入れきれないし。そこが気になる所。悪い所ばっかりじゃなくて、澤谷からの岩下へのラインがある程度形になってきてるから、あれはあれで良くなるというか一つのチームの形になるんじゃないかと思ってます。(これからの課題は)決定力ね。例えば家治があれだけ自我を出してやるようになったんですけど、一番大事な所でそれを決めてくれないと、独りよがりなプレイになってしまう。それと二ノ宮の40分間のプレイは事情があってしょうがないんだけど、二ノ宮、岩下、家治、祐典が休めるように周りが頑張ってほしい。それが課題です。(5日間を振り返って)収穫は0じゃなくて、澤谷がある程度公式戦になっても出来るんじゃないかな。あと1年生で本橋、蛯名、矢嶋が使えそうかなと。それをちょっと調整していけばいいんじゃないかと思います。(チームの状況は)代表合宿に行ったりしてチーム力が落ちてしまったり、決して1枚岩ではないので、あと10日間の中でしっかり練習をしなければいけないなと思います。(3年生の出来は)3年はマイナスポイントですね。期待をしているだけに、マイナス。(トーナメントまでの練習は)もう1回体力的な部分の練習と自分達のシステムをもう1回確認。それからバックコートのディフェンスをもうちょっと頑張りたいと思います。
二ノ宮主将
入りがほんと全てだった。良い教訓になったというか…トーナメントは一発勝負なのでこういう試合は二度としない、とみんなも意識的に分かってくれたと思うのでプラスに捉えれば良い経験だったと思います。あと10日しかないんですけど、何とかして気持ちで青学、日大に勝れるようにがんばりたいと思います。(京王電鉄杯の収穫は)澤谷とかががんばってくれたので、もっとやってくれるかなという期待もあります。1年生も矢嶋だったり蛯名だったり本橋はすごい意欲的にプレーしてくれるので、これからの合わせ次第では戦力になるのでこれから思考錯誤して話し合いながらチームとして戦力に加えていきたいです。
岩下
試合の入りで僕がシュートを決めきれないミスをしたこととか、その他諸々で点差をつけられてしまったことは昨日の青学戦もそうだったんですけど、やってはいけないプレーだったと反省してます。あと、相手に追いつけそうな時にもパスミスをして逆に速攻を決められて流れが悪くなったりして、要所要所での勝負強さが僕に欠けていたことが顕著に出た試合だったと思います。(チームとしての反省点は)祐典がいない中で5人出るメンバーが一丸となってやらなくてはという意識はあったんですけど、それをプレーで表現できるかが最大の問題であって、そこの部分で5人がうまく噛み合わなかったことにチーム力の薄さを感じました。けれど、伸びしろがあると思うので、本当にこの10日間しぬほど頑張って穴を埋めていこうと思います。(京王電鉄杯を振り返って)前半はいなかったんで何とも言えないんですけど、僕とニノがいないながらに頑張ってくれた人がいるみたいなので、そうした新たな力が芽生えてきたことは嬉しいです。あとは、試合経験を積んできた僕らがどのように勝負強さを発揮するかがトーナメントのカギとなると思うので練習から頑張っていきます。(余談ですが、優勝したダンクコンテストについて)あれはまあ、周りがひどいんで(笑)普通にやって1本目に決めれば優勝できることを見せられたんで、後は後輩達に来年以降頑張ってほしいです。(跳躍のストライドが大きいダンクでしたね)僕は上に飛ぶよりは、元の高さを生かしたダンクをした方がいいと思ったんで、自分の出来ることを堅実にやりました。(度肝を抜かれました)ありがとうございます(笑)
澤谷
4年生としてチームを引き締められなかったというのは、やっぱり力不足かなと思います。トーナメントまであと10日もないので、早急にどうにかしないといけないと思います。(敗因は)そうですね、やっぱり祐典がいないというのは大きいと思うんですけど、そういうことも本番では大いに 考えられると思うので。やっぱり二ノ宮と岩下の2人に頼り切ってしまっていると思うので、他の出ている3人が決め切れなかったのが敗因だと思います。(京王電鉄杯をふりかえって)チームとしては、やはり1年生が力を出してくれていると思うので、のびのびと力を発揮してくれるようにサポートしていかなくてはいけないな あと感じました。あとは、二ノ宮とか岩下とか酒井がいない試合も結構あったので、そういうときの戦い方っていうのが経験できて、足りない部分が見えたのでよかったなあと感じてます。自分としては、前よりは少し時間がもらえたんですけど、安定して力が出せるように頑張っていきたいと思います。(トーナメントへの抱負) 2連覇出来るように、今日負けてしまったけど切り替えて、しっかり反省して頑張りたいと思います。
家治
昨日青学の敗因は入りで点差が開いて、その点差が最後まで響いたという感じだったので、今日は入りをとにかく集中して、みんなで頑張ろうと言っていたんですけど、2Qの入りから点差が開いて結局その点差を詰められずに負けてしまいました。もっと入りに集中しなきゃいけないなという課題と1点差までいったときに5人全員が団結しなきゃいけなかったんですけど、そこでチームとしてかみ合わなかったのが逆転出来なかった原因かなと思います。そういう課題が見つかったのは次に繋がるいい機会になったと思います。(スタメンとして5日間出ていたが)去年の大祐さんが抜けた所に入ったという感じなんで先生からももっと点をとれと言われてるんで得点の取り方というのをこの5日間模索していました。得点パターンをどうやって増やせるかっていうのを常に考えてやっていました。(良い収穫は)スタメンで出させてもらうことによって試合慣れしたというか自分がチームの勝敗に関わっているという気持ちを改めて再確認出来たというか自覚が出来たのが大きな収穫でした。(チームの雰囲気は)この5日間でニノさんと岩下さんがいない時に3勝出来たっていうのが自信になったと思うし、もっと頑張らなきゃいけないとみんな思えたので、トーナメントまでに気持ちを集中させるようにしたいです。(ルーキーの出来は)すごいなぁと思います(笑)僕的には蛯名ですね。1年生なのに落ち着いて試合の流れを見れてるなと関心というかすごいと思います。あと本橋だったり矢嶋も出た時はがむしゃらに頑張るんで今年の1年生には期待しています。(意気込みは)本番はこれからだと思うんでトーナメント2連覇、早慶戦は絶対勝つという気持ちでこれからやっていきます。
金子
今日の敗因としては、やっぱり1年生に頼りすぎているっていうのがあって、1年生の今の時期は、チームルールとか以前に自分の力を思い切って発揮する、っていうことを先生は求めていると思うので、もっと僕とかが出来て1年生を勝っているような状況で、自分の力を発揮させてあげられるような状況で出してあげれれば1番いいんですけど。そういうようなことが敗因かなと思います。(日大との差は)楽しんでやってるというか、実力的には本当に全然差はないと思っていて 、チーム全体で盛り上げて楽しそうにやってるっていうのが日大の印象だったと思うんですけど、うちはやっぱりどこかプレッシャーを感じながらやりすぎてる部分があって。雰囲気とかそういうところに今日は差があったと思います。(京王電鉄杯を振り返ってみて)チームとしては本当に課題ばかりだと思うんですけど。例えば 誰がいないとか言っても、公式戦で全員そろっているとは限らないので、どういう状況でもやらなきゃいけないっていうのは変わらないと思うんですけど、まず先行されるっていう形が慶應にとって駄目だけど、この電鉄杯はほとんどが先行されてしまう試合だったので、まず入りをしっかりしないといけないなということと、あとは僕も含めて、ニノと岩下さんに負担をかけすぎてると思うので、試合の中でニノを休ませるっていうことが出来てないのが課題です。自分がニノの代わりをするっていうのはやらなきゃいけないことだと思ってるので、先生に攻めろという風に言われているので、もっと点に貪欲になるっていうか、ポイントゲッターを先生は求めているので、そこをやっぱり自分がやってかなきゃいけないと感じますし、あとはニノを少しでも楽にしてあげれば、精神的にもすごいチームが安定すると思うので、そこの課題が見えたのが良かったと思います。(トーナメントへの抱負)トーナメントは本当に2連覇したいし、去年までとかと違って上級生として、どうやって優勝するかということを今まで以上に真剣に考えなくてはならない立場なので。残り10日ぐらいしかないんですけど、トーナメントではしっかり活躍できるように精神面の部分とかしっかり鍛えて、調整していきたいと思います。
春本
去年のインカレの決勝相手ということで、ほとんどが去年も出てたメンバーだったし強いなぁっていうイメージはあった。それで最初に弱気な部分が出てしまってスタートダッシュが遅れてしまったと思います。中盤競れましたけど、やっぱり終盤にいくにつれてそのまま力の差が出たのかな、という試合でした。(チームから求められている役割は)今チームでは、去年(小林)大祐さん(総卒)、田上さん(環卒)がいたポジションが空いているというか力不足な場面がある。4番ポジションでも澤谷さんが試合に出ているんですけど1人ではまだ持たない状況だと思うので、そこをバックアップしていって。自分の役割はシュート、点をとることだと思っているのでそこは迷いなくチームに貢献できるプレーをできると良いです。(トーナメントに向けては)今年2連覇という目標を掲げているので、あと10日間しかないんですけど、できる限りのことをして優勝したいと思っています。
蛯名
まずスタートで出していただいたので、ディフェンスだけはがんばろうと思いました。15番の人(日大・熊澤選手)がエースだと聞いていたので抑えようと…。あとはミスをしないようにってことと、慶應のセンター陣が強いので中を広げるためには外から攻めようと思ったんですけど、実際はどれをとっても課題が残った。実際は(酒井)祐典さんがスタメンで、僕が出ることはないと思うんですけど、また控えで出してもらったらその時は今より点がとれるようになってディフェンスももっと抑えられるようにしたいです。(緊迫した場面での長い出場だったが手応えは)こんなに出してもらえると思ってなかったんですけど、思ったよりできたんじゃないかな、というのはあります。リバウンドもとれたし。でも、先生が言ったような指示を徹底するってことはまだまだだと思う。実際高校の時に見ていた大学の試合は、この中に入って本当にやっていけるかな、というのがあったんですけど、まだ体の当たりでは大きくハンデを負っているというのはないと思う。でもこれから、もっと体を作っていってトーナメントに向けて先輩たちの力になれるようがんばりたいです。
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