開幕戦黒星発進となった慶大はリーグ3位の法大と対戦。開始序盤に法大が先制するも、36分に橋本健人(総4・横浜FCユース)のゴールで同点に追いつき1-1で前半を折り返した。後半序盤は慶大が好機を演出しながらゴールネットを揺らせずにいると、82分に法大がCKを押し込み勝ち越しを許してしまう。このままスコアは動かずタイムアップ。慶大は後期連敗スタートとなった。
2021/08/07(土)17:30ko @会場非公開
【スコア】
慶應義塾大学 1ー2 法政大学
【得点者】
0-1 13分 中井崇仁(法政大学)
1-1 36分 橋本健人(慶應義塾大学)
1-2 82分 飯島陸 (法政大学)
◇慶大出場選手
GK 村上健(政1・國學院久我山) |
DF 酒井綜一朗(政4・慶應) |
DF 谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース) |
DF日川優太(商4・高崎) |
MF齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース)→HT 平田賢汰(法4・慶應) |
MF山本献(商2・國學院久我山)→HT 小林誉貴(商4・清水東) |
MF 山口紘生(商1・國學院久我山) |
MF橋本健人(総4・横浜FCユース) |
MF松本雄太(商4・國學院久我山) |
MF田村祐二郎(環3・藤枝東)→87分 新津裕也(文4・上田) |
FW古川紘平(政3・学習院)→70分 飯塚亮貴(法4・慶應) |
後期開幕戦となった前節の国士大戦を落とし、黒星スタートとなった慶大。順調に試合数を消化しながら最下位に沈んでおり、瀬戸際の戦いを強いられている。インカレ出場へ向けて降格圏を早々に脱出したいところだ。
慶大は開始直後から高い位置を保ちロングボールを多用しながら、敵陣深くまで攻め込み好機を演出。先制点への兆しが見えかけたが、13分に左サイドからのセンタリングを中央で落とされ、そのボールに合わせた中井崇仁(4年・尚志)のシュートがゴールネットを揺らし先制点を献上。失点後は劣勢に回り、法大のパス回しを自陣で追う展開が続いた。再三のピンチを防ぎながら迎えた36分、右サイドでボールを奪うと田村祐二郎(環3・藤枝東)が中に切り込み逆サイドにいた齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース)へボールを供給。齊藤が走りこんできた橋本に合わせる形でワンタッチでボールを落とすと、橋本の豪快なシュートがゴール右隅に突き刺さり試合を振り出しに戻した。
前半に追いついた勢いそのままに逆転したい慶大。56分、敵陣深くのスローインから田村がPA内の小林誉貴(商4・清水東)にボールを流すと、ワンタッチで橋本に供給。橋本が相手をかわしながら放ったシュートは惜しくもゴール右に外れた。その3分後、 谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース)の速い縦パスに追いついた橋本のクロスを古川紘平(政3・学習院)が合わせるもGK正面。序盤の好機をものにできずにいると、次第に法大ペースで試合が進むように。決定機は作らせないものの、自陣での我慢の時間が増えていった。82分、CKの混戦から飯島陸(4年・前橋育英)に押し込まれ追加点を献上。法大のゴールネットを再度揺らしたい慶大であったが、法大デイフェンスの前に屈しスコアは動くことはなかった。後半序盤の好機をものにできなかったことが尾を引く形となり連敗スタート。インカレ出場に向けて、勝ち点を伸ばすことはできなかった。
練習通りのパフォーマンスを見せ勝機はありながら、勝ち点3を持ち帰れなかった今節。それだけに淺海監督も「もったいない」と振り返る敗戦となった。ただ、1部の舞台で勝利を重ねるためには「もう1段階のレベルアップ」(橋本)が要求される。あと一歩の壁を乗り越えることはできるのか?荒鷲軍団が早くも正念場を迎えている。
(記事:小林由和 写真:林亮佑)
淺海友峰監督
ーー連敗スタートとなりました
全体としては良く頑張っているのですが、それだけにもったいないなという印象ですね。
ーー前半の内容に関して
入りは良かったのですが、チグハグな時間帯が続きそこで失点してしまって。ただ、狙い通りというか練習でやった形で上手くゴールしてくれたなと思いますし、修正力のようなものはついたかなという風に思いますね。
ーー後半は序盤の好機を逃したことが、尾を引きました
なかなかチャンスをものにできていないというところはあるのですが、どこかでこの流れが変わる時が来ると思いますし、チャンスを決めてくれる時が来ると思います。僕の反省としてもどうしてもウチは守備練習が多いので、比重は変えられないですが個人にもっとフォーカスを当てて、クロスに合わせるであったりもっとシンプルなところを追求していっても良いのかなという風に思います。
ーーインカレに向けて負けられない戦いが続きます
インカレも学生が掲げた目標なので達成させてあげたいですが、まずは1部に残留しないといけないと思っています。失点のところもあと1歩なので、より追求してやっていきたいと思っています。
橋本健人選手
国士大戦では自分たちが練習で普段やっていることを表現できていなかったので、法大戦では自分たちが練習で積み上げてきたことをしっかりとピッチで表現して勝つことを目標に臨みました。
ーー試合を振り返って
やってきたことをできた部分は大きかったです。首位にも立っていたような法大さんを相手に自分たちが練習で積み上げてきたことはできてはいるんですけど、勝つとなるともうひとつ必要な段階やレベルがあると思うので、まだそこは足りないのかなという感じです。
ーー失点後は高い位置でのプレーが目立っていました
攻守ともにですけど、リスペクトしすぎて全体が下がってしまうとどんどん攻め込まれて、法大さんは多彩な攻撃パターンを持っているチームなので。守備に関してもですけど自分たちから圧力をかけていこうということで、いつもより高い位置になっていたのは事実です。攻撃のところも、奪ってからのショートカウンターだったり、自分がボールを持ったら味方が信じて中に入ってくれていると思うので。そこにパスをつなげたり、得点に絡んだりという部分が求められている部分ですし、0対1だったらまだまだ返せる点差なので、2点取り返そうと思って高い位置を取っていました。
ーーゴールシーンは狙い通りでしたか
あれも奪ってからのショートカウンターで、3年の田村祐二朗(環3・藤枝東)と齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース)とつないでという形で、田村は久々に出た試合だったと思うのですが、すごくいいパフォーマンスでしたし、やってきた追い越すところだったり、シュートまで縦に早くというのは出せた形だったのかなと思います。
ーー後半はどのようなプランでしたか
メンバーは少し代わりましたけど、基本的にやるべきことは変えないなかで、どう時間を進めてどう点を取って守り切るのかというプランでした。去年や前期だったらかなり下がって押し込まれてひたすら守るような展開になったと思うんですけど、今日は自分たちからアクションして守ろうということで、主将の酒井綜一郎(政4・慶應)を中心にプレスラインをかなり高く設定して、ディフェンスラインも高く保って積極的に守備はできていたんですけど、最後のセットプレーのところで失点してしまったので悔やまれるのはあそこかなと思います。
ーーあと数分を粘りきれなかった要因は
これといった答えは今はないですね。前期も後期もこういった勝ち点が取れるゲームを落としてしまっているのは事実なので。ただ、結局試合に出ているところは練習の積み上げだと思うので、今日だったら平日から1週間準備期間があったと思うのですが、そこで本当に隙がなかったかとか、試合をイメージした練習ができていたかとか、そういうところも振り返って突き詰めていくしかないと思います。
ーー次戦への意気込み
開幕2連敗という苦しいスタートを切っていますけど、自分たちのやりたいことを出せている局面や場面というのもあると思うので、あとは勝つために1週間、レベルの高い練習や試合に向けた準備をしていきたいと思います。