【野球】北村の起死回生の一発で引き分けに持ち込む 明大②

野球戦評

9月26日(日)東京六大学野球秋季リーグ戦 明大2回戦 @明治神宮野球場

チームを救う一撃を放った北村

昨日、明大と引き分けた慶大が2回戦に臨んだ。4回、2死二塁から古川智也(環3・広島新庄)が三塁線を破る適時二塁打を放ち、慶大が先制する。しかしその裏、安打と四球でチャンスを作られ同点に追いつかれると、2死一、三塁から山田陸人(法3・桐光学園)の適時打で逆転を許してしまう。その後は両軍とも追加点を奪えない展開が続いたが、慶大は9回2死から代打・北村謙介(総3・東筑)が起死回生のソロ本塁打を放ち、土壇場で引き分けに持ち込んだ。

 
慶大
明大

慶大バッテリー:増居、森田、渡部淳、橋本達-福井

明大バッテリー:藤江、村田、蒔田-蓑尾

慶大本塁打:北村1号ソロ(9回)

 

◆慶大出場選手

打順守備位置名前(学部学年・出身校)
[8]渡部遼人(環4・桐光学園)
[2] 福井章吾(環4・大阪桐蔭)
[3]廣瀬隆太(商2・慶應)
森田晃介(商4・慶應)
H綿引達也(商4・商)
R7石川涼(法4・興南)
斎藤快太(商1・前橋)
[9]3正木智也(政4・慶應)
[5]下山悠介(商3・慶應)
[7]若林将平(環4・履正社)
渡部淳一(政3・慶應)
H中澤慎太郎(商4・法政二)
橋本達弥(環3・長田)
[4]古川智也(環3・広島新庄)
[6]朝日晴人(環3・彦根東)
H北村謙介(総3・東筑)
[1]増居翔太(総3・彦根東)
H9、7萩尾匡也(環3・文徳)

昨日と同じような曇天の中、明大2回戦が行われた。前日は好機を作るもあと一本が出ずに引き分けた慶大は、リーグ戦連覇に向け何としてでも勝利したい一戦であった。

慶大は序盤からチャンスを作るも、明大先発・藤江星河(政1・大阪桐蔭)の緩急をつけた投球の前にあと一本が出ず、3回まで得点を奪えない。しかし4回、下山悠介(商3・慶應)の左中間への二塁打でチャンスを作ると、2死から古川が三塁線を破る適時二塁打を放ち、貴重な先制点を挙げる。しかしその裏、先発の増居翔太(総3・彦根東)が安打と四球で2死一、二塁のピンチを背負うと、明大の6番・宗山塁(商1・広陵)に適時打を放たれ同点に。続く山田にも左翼前へ運ばれ、逆転を許してしまう。

4試合連続安打を記録している古川

追いつきたい慶大は5回2死満塁のチャンスを作り、打席には先制のホームを踏んだ下山。2ボールからの3球目を捉えたかに思えたが、中飛に倒れ追いつくことはできず。その後は明大の二番手・村田賢一(商2・春日部共栄)を打ち崩せず、点が奪えない展開が続く。一方で、投手陣も5回以降は明大打線を2安打に抑えるなど粘りを見せる。7回には1死二塁のピンチを迎えるも、変化球がワンバウンドになった隙に三塁を狙った相手走者を捕手・福井章吾(環4・大阪桐蔭)が刺殺。明大に流れを渡さなかった。

エース・森田が3回0封と中継ぎで躍動

再び試合が動いたのは1点ビハインドで迎えた9回だった。9回2死、後がない慶大は代打・北村を送り込む。村田の投じた3球目、甘く入った変化球をフルスイングすると打球は右翼スタンドへ。北村のリーグ戦初安打は貴重な同点ソロ本塁打となり、土壇場で明大に追いついた。その裏、9回からマウンドに上がった橋本達弥(環3・長田)が相手の攻撃を3人で抑え、明大との2回戦は2―2の引き分けで終わった。

昨日のリベンジを果たし笑顔を浮かべる橋本達

チャンスを活かしきれなかった慶大だが、強力明大打線に対して投手陣が粘り強く投げ、2点に抑えたことが引き分けにつながった。また、ドラフト1位候補・正木智也(政4・慶應)や福井といった主軸だけでなく、春季はベンチメンバーであった古川や北村の活躍が目立つなど、まさに総力戦で得た貴重な引き分けとなった。次戦は3週間後、10月16日の立大戦。万全な状態で臨み、連覇へ突き進みたい。

(記事:長沢美伸、写真:林亮佑)

 

◆打撃成績

   
[8]渡部遼二ゴロ二安左安右飛空三振
[2] 福井見三振中安四球中飛
[3]廣瀬空三振併殺打三飛
森田
H綿引右安
R7石川
斎藤快
[9]3正木左2三ゴロ四球併殺打
[5]下山中飛左中2中飛右飛
[7]若林三直遊ゴロ三ゴロ
渡部淳
H中澤慎三ゴロ
橋本達
[4]古川左飛左2①二飛見三振
[6]朝日右飛空三振三ゴロ
H北村右本①
[1]増居四球
H9、7萩尾中飛中飛四球

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
増居4176951122
森田3103521000
渡部淳131101000
橋本達13600000

◆選手コメント

北村謙介(総3・東筑)

今週の明大戦は二戦とも苦しい戦いでしたが、最後まで粘り抜き負けなかったことは今後の試合にも生きてくると思います。個人としても、大事な場面で打つことができ良かったです。立大戦、法大戦とハードな日程で行われるため、タフに戦えるよう残りの時間でしっかりと準備していきたいと思います。

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