何としても勝ち点3を手にしたい慶大は前期最終戦で逆転負けを喫した筑波大との試合に臨んだ。序盤から好機を作り15分に 酒井綜一郎(政4・慶應)のゴールで先制すると、山田大敬(総4・京都サンガF.C.U-18)が追加点を叩き出し2-0で折り返す。一転して後半は筑波大の猛攻を受け1点を失うも、チーム一丸となって最後までゴールを死守。筑波大の反撃をかわし、大きな勝利を手にした。
2021/10/09(土)11:00ko @会場非公開
【スコア】
慶應義塾大学2―1筑波大学
【得点者】
1-0 15分 酒井綜一郎(慶應義塾大学)
2-0 45分 山田大敬(慶應義塾大学)
2-1 47分 瀬良俊太(筑波大学)
◇慶大出場選手
GK 荒貴史(商4・横浜F・マリノスユース) |
DF 酒井綜一郎(政4・慶應) |
DF 小林誉貴(商4・清水東) |
DF 谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース) |
DF 山本献(商2・國學院久我山)→HT 眞木勇輝(商4・慶應) |
MF 平田賢汰(法4・慶應)→54分 山口鉱生(商1・國學院久我山) |
MF 山田大敬(総4・京都サンガF.C.U-18)→61分 塩貝亮太(商2・暁星)→ 78分 廣田尚(環3・暁星) →90+1分 森友紀(環3・FCトリプレッタユース) |
MF 小山内慎一郎(総4・青森山田) |
MF 松本雄太(商4・國學院久我山) |
MF 橋本健人(総4・横浜FCユース) |
FW 飯塚亮貴(法4・慶應) |
前節では明大と互角以上の勝負を演じながら、勝負どころのセットプレーから3失点を許し残留へ暗雲が立ち込める敗戦となった。今日の筑波戦を落とせば降格に拍車がかかるだけに必ず勝ち点3を持って帰りたい。
両サイドにボールを集めながら敵陣深くまで攻め込む展開が続き迎えた15分、前線からのプレスが相手のミスを誘いその流れでCKを獲得。橋本健人(総4・横浜FCユース)のボールに小林誉貴(商4・清水東)が頭で合わせると、酒井が足でコースを変えたボールがゴールに吸い込まれ幸先良く先制する。得点後は筑波大の時間帯が続いたものの、ショートパスで繋ぐ筑波大に対し積極的なプレスをかけ続ける慶大。30分にはPA手前でボールを奪うと右サイドから崩し、最後は山本献(商2・國學院久我山)がクロスに合わせる。シュートは惜しくも枠外となるも、攻撃の手を緩めず追加点を狙いに行く。前半終了間際の45分、筑波大のクリアボールを収めた松本雄太(商4・國學院久我山)が浮き球のボールを送ると飯塚亮貴(法4・慶應)が落とし、受けた山田が放ったシュートがゴール上に突き刺さり前半を2-0と最高の形で折り返した。
前半の流れで後半もゲームを支配したいところだったが、筑波大がギアを上げ猛攻をかける。開始早々右サイドでの素早いワンタッチの連携から中へ切り込まれると、最後は倒れこみながら放ったシュートがゴール隅に吸い込まれ早々に失点してしまう。その後は互いに敵陣深くまで攻め込みながらシュートまで持ち込めない展開が続いたが、徐々に試合は筑波ペースに。前半より一段とキレを増した繋ぎのサッカーから慶大ゴールを脅かす。それでもゴール前での競り合いを制し、相手に勝負をさせず決定機を作らなかった。後半はシュートこそなかったものの、隙を見逃さず追加点を狙う姿勢や全員守備でビルドアップを簡単に許さない姿が実を結んだ。最後まで集中力を切らさず、筑波大の反撃に耐えた慶大が嬉しい勝ち点3を獲得した。
後半早々に失点を許した時、前期のように流れを持っていかれてしまう嫌な予感がした。しかし、黄色の戦士たちは同じ轍を踏むことはなく見事に立て直してくれた。今節では、特に球際の部分に選手たちが試合に懸ける想いと、これまで言ってきたあと1歩のところが表現されていたように思う。新たに勝ち点3を積み上げ最下位は脱出したが、厳しい状況であることに変わりはなく降格圏内に沈んでいるのが現状だ。落とせない試合が続きプレッシャーがかかる中で、彼らは我々の「Hero」になってくれるのか。今日の試合は最後までその戦いぶりを見届けようと、決意を新たさせてくれたそんなゲームだった。
(記事:小林由和 写真:小林由和)
※共同取材のため、インタビューは一部抜粋しています
淺見友峰監督
前半は本当に良くやってくれたなと思っています。相手がシュートを外してくれたのも大きいと思いますが、内容も悪くなかったです。
ーー前期では逆転負けでしたが、立て直しました
大きかったのはうちが2点取れたことです。同点に追いつかれていたら多分ガクッと来ていた部分はあるのかなと思うのですが、いずれにしても1点を取られた後にガクッと来なかったのは前期が1点目を70分にくらいに取られてそこから落ちてしまったので。それがなかったという意味では成長かなと思います
ーーラスト4試合です
苦しい状況は全く変わっていないので、他所の大学さんからすると「もううちは決まりだ」くらいに思われているとは思うのですが、何とか学生と一緒に一丸となって意地を見せたいし、学生も見せて欲しいなと思います。
荒貴史(商4・横浜F・マリノスユース)
前節4年目のこの時期にして関東リーグ初出場を果たしたことは嬉しかったのですが、負けてしまったことは凄く悔しかったです。今日の試合はこれ以上負けられないという強い想いを持って臨みました。今日の自分のプレーを振り返っても強気の姿勢というのは見せれたと思いますし、それが勝利につながったので良かったと思います。
ーー前節の敗戦から改善したところは
前節の3失点はどれもセットプレーに分類されるものでして、そこでの失点は避けようということで今週1週間自分の中で頭を整理して臨みました。結果、今日の試合ではセットプレーの失点がなくまたチームメイトも最後まで戦ってくれて。1失点してしまったのですが、最小失点で抑えることができて良かったです。
ーー後半開始直後の失点から立て直しました
2ー0で折り返して後半全員で円陣を組んだ時も誰も油断はしていなかったと思うのですが、やはり相手のギアが上がったということで1点返されてしまいました。その後も確かに中では少しやばいかなという雰囲気はあったのですが、酒井主将や橋本選手中心に声を掛けてくれて。自分も主体的に声を出してとりあえず連続失点は避けようというのを中で統一して、連続失点を防げたので声を掛けたのが良かったと思います。
ーーシーズンも残り1ヶ月です
今日の勝利は本当に大きいと思いますが恐らくまだ最下位もしくは下から2番目という状況は変わらないと思います。残り4試合気持ちとしては全勝する意気込みで臨みたいと思いますし、今日の試合はスタメンの11人中10人が4年生ということでそこは4年生の意地と言いますか、それを見せつけて後輩たちに必ず1部の舞台を残そうと思います。
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