【野球】先発・白木が好投 完封リレーでオータムフレッシュ初勝利を収める オータムフレッシュin静岡 静岡高校戦

野球戦評

11月21日(日)大学野球オータムフレッシュリーグin静岡 静岡高校戦 @草薙球場

今大会初登板で5回無失点と好投した白木

オータムフレッシュ最終戦、勝利が欲しい慶大だったが静岡高校の先発・吉田優飛(2年)を打ち崩せず4回まで無得点に終わる。試合が動いたのは5回、慶大は2死一、三塁から3番・髙山起(総3・松本深志)が適時打を放ち先制に成功する。8回には2死満塁から藤田大和(文1・静岡)が四球を選んで追加点を奪い2-0とする。投げては先発・白木英稔(商1・慶應)が5回を無失点の好投。リリーフで登板した向井颯之介(商1・西宮)、宮野凛太郎(商3・慶應)も安定感のある投球を見せ3投手の完封リレーで勝利を収めた。

 
静岡
慶大

静岡バッテリー:吉田優、斎藤、鈴木脩-高林

慶大バッテリー:白木、向井、宮野-永田

 

◆慶大出場選手

打順守備位置名前(学部学年・出身校)
[4]新井朝陽(環1・三重)
村上真一朗(文2・城北)
[3] 小川尚人(環2・三重)
斎藤來音(環2・静岡)
R3水鳥遥貴(商1・慶應)
[5]高山起(総3・松本深志)
[8]7関展里(環2・慶應)
H4古野幹(理1・岸和田)
[9]栗林泰三(環2・桐蔭学園)
[7]一尾颯志(理1・岡崎)
吉川海斗(法2・慶應)
[D]藤田大和(文1・静岡)
[2]永田大貴(商2・岐阜北)
[6]石橋敬太郎(商2・小倉)
堀翔太(文1・日本大学)
杉山勇征(商1・清水東)
[1]白木英稔(商1・慶應)
向井颯之介(商1・西宮)
宮野凛太郎(商3・慶應)

オータムフレッシュin静岡最終戦、前日とは異なる曇天の中、未だ勝利のない慶大は静岡高校と対戦した。相手は普段戦うことのない高校生で慶大にとっては負けられない戦い。プロ野球でも使われることのある広い草薙球場に金属音が鳴り響いていた。慶大は連戦ということもあり、大きくメンバーを変えて静岡高校戦に臨んだ。

慶大は初回の攻撃、先頭の新井朝陽(環1・三重)が中安打で出塁する。しかし、後続が相手先発・吉田優の直球を捉え切れない。3回には2死から3番・高山が四球で出塁。盗塁を試みるも静岡高校の捕手・髙林陽(2年)の二塁への好送球により失敗に終わる。慶大は4回まで毎回出塁したが、打線がつながらず先制点を奪えない。苦しい展開が続く中、先発・白木の好投が光る。左腕から繰り出される伸びのある直球と大きく曲がる変化球を武器に相手打線を翻弄。5回までを3安打無失点に抑え、二塁を踏ませない完璧な投球を見せる。

均衡を破る適時打を放った高山

好投する白木を援護したい打線は5回、先頭の永田大貴(商2・岐阜北)が安打で出塁。続く石橋敬太郎(商2・小倉)は犠打で走者を進めようとするも、捕手・髙林の二塁への素早い送球で阻まれる。流れが相手に渡ったかと思われたが、死球と二ゴロで2死一、三塁とチャンスを作ると打席には3番の髙山。ここで中安打を放ち待望の先制点が生まれる。

冷静に押し出し四球を選んだ藤田

投手陣は安定感のある投球を続ける。6回からマウンドに上がった向井も8回まで無失点に抑える。追加点の欲しい慶大は8回、相手の失策と死球で2死一、二塁とすると、吉川海斗(法2・慶應)が快足を飛ばし一塁への内野安打で満塁とチャンスを広げる。続く藤田が四球を選び、押し出しで追加点を奪った。

9回のマウンドを任された宮野が相手の上位打線を3人で抑え2-0で試合終了。オータムフレッシュin静岡の最終戦を勝利で終えた。慶大は白木、向井、宮野の完封リレーで勝利を収めたものの、打撃面では課題が残る試合となった。

最終回を無失点に抑えた宮野

この一戦は高校生との試合ということもあり注目された対決があった。8回裏、静岡高校のマウンドには齋藤童獅(1年)、打席には代打・齋藤來音(環2・静岡)が立ち、兄弟対決が実現した。結果は遊撃の失策で弟に軍配が上がったと言っていいだろう。また、指名打者で先発出場した藤田も静岡高校の出身で、藤田が打席に立つと観客席からは大きな拍手が起こった。こういった事もオータムフレッシュならではの魅力なのかもしれない。

今大会は1勝1分2敗と選手たちも納得のできる結果ではなかっただろう。これからオフシーズンに入る。フレッシュでの経験を糧に成長し、来春に「新しい慶應」を見せてくれるに違いない。

(記事:長沢美伸、写真:佐藤光・畠山里菜子・船田萌恵)

 

◆打撃成績

   
[4]新井中安遊ゴロ死球一飛
村上
[3] 小川尚三併中飛二ゴロ
斎藤來遊失
R3水鳥
[5]高山死球四球中安①投犠打
[8]7投ゴロ中安左飛
H4古野左飛
[9]栗林見三振右飛二直死球
[7]一尾中安中飛二ゴロ
吉川一安
[D]藤田空三振空三振空三振四球①
[2]永田遊失右安空三振一邪飛
[6]石橋右飛投ゴロ
中飛
杉山

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
白木5176832000
向井3113922000
宮野13801000

◆選手コメント

白木英稔(商1・慶應)

ここまで三試合勝ちがなかったので、この試合は絶対勝つという気持ちでマウンドに上がりました。途中コントロールを乱した場面もありましたが、守備に助けてもらってなんとかゼロで抑えることができてよかったです。

高山起(総3・松本深志)

最終戦ということもあって、とにかく勝つことだけを考えて試合に臨みました。後輩が作ってくれたチャンスをなんとかモノにしたいと思って打席に入ったので、結果につながってよかったです。この大会を通じて学んだことを個人としても、チームとしても生かして、成長していきたいです。

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