今シーズンの締めくくりとなった第95回早慶ホッケー定期戦。8季勝ちから遠ざかっている慶大、この日で引退する4年生にとっては4度目にして初の定期戦勝利も懸かる大一番となった。慶大は1Q15分にPCから待望の先制点を手にする。先制した後も攻撃の手を緩めず、2Q5分に、またもPCから追加点となる2点目を挙げる。3Q以降は早大に攻め込まれる場面も多くなり1点を返されるも、試合終盤の4Q13分に試合を決める3点目を入れ、3―1で8季ぶりとなる勝利を収めた。
序盤から慶大が試合の主導権を握った。3分にFW藤代茜利(経3・慶應)がシュートを放ち相手に脅威を与えると、5分にこの試合1回目のPCを獲得。点には至らなかったが早大ディフェンス陣にプレッシャーをかけ続ける。その後、4番FW中山正暉(経4・慶應)が右サイドを駆け上がり、サークルインしたところでまたしてもPCを獲得。このチャンスでDF福田洸輔(法3・慶應)が強烈なシュートを決め幸先良く先制する。
追加点が欲しい2Q、5分にPCを獲得すると、DF小川隼弥(経2・慶應)がゴール隅にシュートを決め2点目を手にし、盤石な試合運びを見せる。その後は互いに守り切り2Qを終えた。
3Qに入ると早大の反撃を受け、守りの時間も増えたが、キャプテンのDF飯室隼 (経4・慶應)を中心に組織的に守り切る。一方で14分、中山が長いドリブルを見せ会場を沸かせるものも得点には結びつかず、最終Qへと試合は進む。
互いの意地がぶつかり合った最終Q、共に攻め込むも両キーパーが体を張って守り、ゴールを許さない。完封したい慶大だったが、11分に1点を返される。突き放す3点目が欲しい慶大は中山のロングパスから藤代が決め切り3-1。勝ちを大きく手繰り寄せる。12分頃から早稲田はキーパーを下げ、フィールドプレーヤー11人体制で慶大ゴールに迫るも、3-1のまま試合は終了し、歓喜の輪がフィールドには見受けられた。
3Q途中から降り続いた小雨にも集中力を切らさず最後まで隙のないプレーを見せた慶大。8季振りにライバル早大に勝ち切り、来季につながる最終戦となっただろう。残る後輩たちは四年生が成し遂げられなかった関東学生ホッケーリーグ・全日本選手権優勝を目指して来季も強い姿を見せて欲しい。
(写真:松田英人、記事:春日亮汰)