【野球】「挑越」へ向け、開幕白星発進を飾る　東大①

４月９日（土）東京六大学野球春季リーグ戦　東大１回戦　＠明治神宮野球場

猛打賞の活躍で勝利を呼び込んだ宮尾

待ちに待った２０２２年春季リーグ戦が、本日開幕を迎えた。「挑越」をスローガンとした今年の慶大野球部だったが、１回表から先発の橋本達弥（環４・長田）が東大打線に捕まり、一挙３失点と不安な滑り出しとなる。試合中盤の度重なる満塁のチャンスでも決定打が出ず、なかなか勝ち越しできない展開が続く。しかし投手陣の粘りとバックの好プレーの数々が流れを引き寄せると、８回に２本塁打を含めた大量得点で、昨年度王者の圧倒的強さを見せつけた。

慶大バッテリー：橋本達、○浮橋－善波、宮崎

東大バッテリー：井澤、●松岡由、鈴木健－松岡泰

慶大本塁打：宮崎１号２ラン（８回）、廣瀬１号ソロ（８回）

東大本塁打：井澤１号ソロ（４回）

◆慶大出場選手

よく晴れた青空の下、2022年春季リーグ戦が幕を開けた。早朝のリーグ戦第１試合から多くの観客が詰めかける中、慶大は東大との初戦に臨んだ。１回、先発の橋本達が死球を与えるなど、不安定な立ち上がりで３点を失う。しかしその裏、慶大は宮尾将（商４・慶應）が内野ゴロ失策で出塁し、そこからチャンスを広げると内野ゴロと山本晃大（総４・浦和学院）の適時打で２点を返す。

慶大は、２回裏にまたも宮尾の左前適時打で同点に追い付く。だが４回表に勝ち越し本塁打を許し、すぐに追いかける展開となってしまう。３、４、６回の３イニングで、四球や盗塁などを絡めた１死満塁という絶好の逆転の場面を作るも、相手守備陣の好補球などに阻まれあと１本が出ず、残塁を積み重ねる非常に悔しい試合展開となる。下位打線が停滞する中、４回には宮尾、７回には廣瀬隆太（商３・慶應）などが守備で盛り立てる。すると７回裏、再び宮尾の適時内野安打で待望の１点をもぎ取り、試合を振り出しに戻す。

今季も一振りで試合の流れを変える

そんな慶大ナインの打撃が爆発し、反撃を開始したのは８回。主将の下山悠介（商４・慶應）の四球から始まり、無死一、三塁から宮崎恭輔（環３・國學院久我山）の左中間本塁打で３点を勝ち越すことに成功。なおも四球や犠打から作った１死二、三塁の場面で、相手守備陣に長打を好補されてきた萩尾匡也（環４・文徳）が右中間への２点適時打を放ち、リードを５点に広げる。その後も宮尾の犠飛、廣瀬のソロ本塁打などでダメ押しの２点を追加し、打者一巡の猛攻で勝利を決定付けた。

投げては、先発の橋本が７回を４失点と踏ん張り、そして残りの２回を浮橋幸太（総２・富岡西）がテンポ良く東大打線を無失点に抑え、リーグ戦初戦を勝利で飾った。

２回無失点の好リリーフを見せた浮橋

今季のリーグ戦も白星発進と幸先の良いスタートを切った慶大。４打数３安打３打点、そして圧巻の好守備で投手を援護するなどオープン戦から好調の宮尾の活躍と共に、代打起用の選手らの貢献が非常に際立った試合だった。１死満塁の場面を３回活かしきれなかったことの反省は、明日の試合のみならず、春季リーグ戦を戦い抜く上で鍵となってくるだろう。波に乗る選手たちの勢いを軸としながら、昨年を「挑越」する慶大野球部の今季の戦いぶりを楽しみにしたい。

（記事：佐藤光、写真：長沢美伸、畠山里菜子、北村可奈）

◆選手コメント

下山悠介主将（商４・慶應）

１安打５四球と全打席出塁した

一人ひとりがやるべきことを積み重ねた結果、終盤に勝ち越すことができました。明日も一戦必勝で、攻めていきます。
応援よろしくお願いいたします。

宮崎恭輔選手（環３・國學院久我山）

途中出場ながら決勝３ランを放った

大事なところでチームの勝利に貢献する結果を出せてよかったです。明日からも試合が続くので、気を引き締めて頑張りたいと思います。

◆打撃成績

◆投手成績