先日、立教大との5―8位順位決定予選を制し、5位決定戦へ駒を進めた慶大。対戦相手はライバル・早大となり今季2度目の早慶戦となった。慶大は第1Qから早大の猛攻に合うも粘り強い守備で得点を許さない。続く第2Q、慶大は主将・大島樹(経4・慶應)の2戦連続となる先制ゴールで試合の主導権を握る。しかしエンドが変わった第3Q、早大のドリブルに翻弄され同点を許してしまう。その後は両者得点が生まれず、試合の決着は運命のSO(シュートアウト)戦へ。サドンデスまでもつれる緊迫したSO戦となったが、GK澁谷友輝(経3・慶應)の好セーブもあり3―2で勝利を決めた。この結果、慶大は5位で春季リーグを終えた。
令和4年関東学生ホッケー春季リーグ
6/12(日) 15:15試合開始 @早稲田大学東伏見グラウンド
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
早大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
SO戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合計 |
慶大 | × | 〇 | 〇 | × | × | × | 〇 | 3 |
早大 | × | × | 〇 | 〇 | × | × | × | 2 |
スタメン
GK 澁谷友輝(経3・慶應)
DF 坂巻直都(経4・慶應)、福田洸輔(政4・慶應)、小川隼弥(経3・慶應)、福島諒太(政2・慶應)
MF 池田拓未(経4・慶應)、割石翔太(法4・慶應)、安部優志(経3・慶應)
FW 大島樹(経4・慶應)、藤代茜利(経4・慶應)、齋木壮之介(経3・慶應)
先日、慶大は立教大との順位決定予選を制し、5位決定戦へ駒を進めた。5位決定戦の相手はライバル・早大に決まり、今季2度目の早慶戦となった。試合前に主将・大島樹(経4・慶應)は「必ず早稲田を倒します」と強く意気込み、チームも春季リーグ最終戦、早慶戦ということもあり、強い熱意が試合前の円陣から伝わった。
試合を優位に進めるためにもなんとか慶大ペースのホッケーを展開したかったが、第1Qは中盤まで早大ペースで試合が進む。4分、パスミスから早大にこの試合初のPCを与えるも相手のシュートは枠外に外れる。この後も早大の流れを止められず立て続け攻撃に合い、福島諒太(政2・慶應)が2分間退場となる。この数的不利の時間帯にPC、サイドからの攻撃と猛攻に合ったがDF陣の粘り強い守りで先制は許さない。この守りから流れをつかんだか徐々に慶大がボールを保持する時間が続くようになる。すると13分、早大が1人退場となり数的有利な時間を利用して藤代茜利(経4・慶應)が再三ドリブルを仕掛けチャンスを演出。しかし、攻撃をシュートで終えることが出来ず0-0で第1Qを終える。
第2Qは第1Q終盤の勢いそのままに慶大が主導権を握る。慶大は2分、自陣からパスをつなぎ相手サークル内へ侵入すると、混戦からフリーの大島にボールが渡る。大島はそのままシュートを放ち、このシュートが相手ゴールネットを揺らす。慶大は大島の2戦連続ゴールで先制に成功した。その後も早大の選手の退場もあり、PCやサイドからの攻撃でチャンスを何度も作るものの追加点を奪うことができない。この再三のチャンスを生かすことができずにいると流れは一気に早大へ。12分、早大にPS(ペナルティストローク)を与えてしまい同点のピンチを招くもシュートはポールに弾かれ、慶大はポストに救われる形で同点を防ぐ。14分には早大がPCからゴールを決めるも反則でゴールは認められず、慶大は運も味方につけ1-0と1点リードで前半を終える。
第3Qは序盤から早大が怒涛の攻撃を見せる。早大が長い時間ボールを保持し何本ものシュートを放つもGK澁谷友耀(経3・慶應)が好セービングを見せ慶大ゴールを守り切る。しかし6分、早大・平岩佑利(スポ科・天理)の華麗なドリブルとパスからチャンスを作られるとそのままゴールを決められ、慶大は同点を許してしまう。その後は互いに攻守が入れ替わる展開が続くも得点は生まれず1-1と同点のまま最終Qへ。
最終第4Qも互いに何度もチャンスを作るも両DF陣が粘り強い守備を見せ、両者共に得点を奪うことが出来ず、1-1と同点のまま試合は運命のSO(シュートアウト)戦へ。
第4Q終了時点で同点の場合、サッカーのPK戦にあたるSO戦で決着が着く。両チーム5名ずつのシューターによって争われ、より点数をとったチームの勝利となる。5名で決着がつかない場合はサドンデスとなる。(慶大が先攻、早大が後攻)
1本目は両者共に外し、慶大の2本目。大島がサークル内で反則をもらいPSへ。このPSを小川隼弥(経3・慶應)が冷静に決め1点を先取。早大の2本目はGK澁谷がファインセーブを見せる。その後は慶大が1本、早大が2本決め、5本目を終えた時点で2-2となりSO戦はサドデンデスへ。6本目、早大のSOをGK澁谷が再びセーブしチームを救う。慶大の6本目、これを決めれば勝利となるがゴールネットは揺れず決着は7本目のSOへ。7本目を早大の選手が外したため、再び慶大は決めれば勝利という展開でこのSOを藤代が決めきり3-2でSO戦をものにした。この試合に勝利したことで慶大は春季リーグ5位が決まり、春季リーグ最終戦を無事勝利で終えた。
春季リーグは5位という結果に終わり、チームの目標であった春季リーグ3位を達成することはできず悔しいシーズンとなった。秋季リーグのチーム目標は優勝。秋は春季リーグの戦いからより進化した、より強固な“一枚岩”となった慶大ホッケーが展開されることに期待したい。
(記事:金子拓登、撮影:松田英人)
以下、コメント
FW大島樹(経4・慶應)選手
——2戦連続の先制ゴールとなりました。あの場面振り返っていかがですか?
先制点を獲得しチームの流れを作ることができたと思います。ボールを繋いでくれた味方に感謝しています。
——試合を通して攻め込まれる展開が続いたと思います。試合全体を振り返っていかがですか?(チームに関して)
苦しい時間帯が続きましたが、全員が集中力高く守りきれたので良かったです。
——試合を通してご自身のプレーはいかがでしたか?
まずは得点を獲得できて良かったです。ただし試合後半はチャンスを自分で作り出すことが出来なかったので、悔しさも残っています。
——この勝利で春季リーグ5位となりましたが、この順位をどうお考えですか?
目標を達成できなかったので、この結果を真摯に受け止めて、秋ではより良い結果を残せるように精一杯頑張ります。
——少し気が早いかもしれませんが、秋季リーグへ向けて一言お願いします。
必ず優勝します!応援の程宜しくお願いいたします。
GK 澁谷友輝(経3・慶應)選手
——試合を通して早大の猛攻に合いましたが、1失点に抑えました。試合を振り返っていかがですか?
予想以上に攻められて苦しい展開でしたが、1失点で抑えられたのはチーム全員で守って自分たちの強みである粘り強い守備を発揮できたかなと思います。
——SO戦、好セーブを連発しチームの勝利に大きく貢献したと思います。SO戦を振り返っていかがですか?
正直とても緊張しましたが、自分はSOを得意としていますしゴールに向かう際にチームのみんなが励ましてくれたので、自信を持って「絶対守りきる」という強い気持ちで臨みました。結果として勝利に貢献できて本当に嬉しかったです。
——少し気が早いかもしれませんが、秋季リーグへ向けて一言お願いします。
春リーグはチームが掲げる目標を達成できず、GKとしてもクリーンシートがなく悔しい結果となったので、秋リーグは失点数を減らしてチームの目標も達成できるように精一杯頑張ります!