【バスケ(女子)】前半に接戦を繰り広げるも高かった早慶戦勝利の壁/第80回早慶バスケットボール定期戦

バスケ女子

3年ぶりに有観客で開催となった今年のバスケットボール早慶戦。約3000人の観客が集まり、熱気とともにたくさんの声援が会場を包んだ。そして、国立代々木競技場第二体育館で行われるのも5年ぶり。3部の慶大が1部の早大に勝つ下克上を今年こそ見ることができるのか。

2022/7/2(土) @代々木競技場 第二体育館

第80回早慶バスケットボール定期戦 vs早大

 

Q

Q

Q

Q

合計

慶大

1216

1547
早大16

17

392496

慶大スターティングメンバ

 

#4 林えみり (理4・慶應女子)

 

#7 松下花会子(文4・小山台)

 

#10 阿部七奈子(商3・三田)

 

#11 野本美佳子(総3・東京成徳)

 

#15 石倉史菜(文2・国立)

 

外からのシュートも積極的に放った

第1Q、早大ボールで試合は始まった。立ち上がりから早大に得点を決められるが、慶大は野本がディープスリーを決め、引き離させない。ディフェンスでは、身長で劣る早大に対し組織的に守り徹底的にシュートを打たせない。途中出場の河村さくら(文1・松陽)のフリースロー、林のシュートで粘り点差を縮める。残り2分には、河村から野本への相手の裏をつくパスでバスケットボールカウントをもらう。その後は両者一進一退の攻防が続き第1Qを4点差の12−16で終える。

試合中、笑顔も多く見られて

ディフェンスの良い流れをオフェンスにも繋げていきたい第2Q。河村のレイアップで幸先良いスタートを切る。早大は松崎玲那(社2・桜花学園)がゴール下の連続シュートを決め得点を重ねる。慶大も石倉のゴール下への合わせシュートで食らいつく。自分たちに流れを寄せられない早大はたまらずゾーンディフェンスに切り替える。それでも松下のスリーなど冷静な攻めを続ける慶大。ディフェンスも第1Qでの組織的な守りを続け早大を苦しめる。残り1分には、井出友美(理4・慶應NY)が連続スリーを決め5点差の28−33で前半を終える。

シュートを決めると、ベンチも盛り上がりを見せた

5点差を追いかけて始まる第3Q。開始早々2本の3ポイントを沈める早大に対し、オフェンスの連携がうまくいかない慶大。流れを変えたい慶大は河村がベンチから出てきて巧みな1on1からシュートを決めるも、一段とアグレッシブになった早大のディフェンスに苦しみターンオーバーが多発。タイムアウト後、司令塔阿部の華麗なステップバックからのジャンプシュートが決まるが、これ以降このクォーターの慶大の得点は動かず。早大は江村優有(スポ2・桜花学園)を中心にプレッシャーディフェンスからの速攻や確率の良い外角シュートで得点を量産。一気に点差を広げられ、慶大は40点ビハインドで最終Qへ。

最後は4年生がコートに

前半の勢いを取り戻し戦い抜きたい第4Q。野本の積極的なゴールアタックに続き、石倉のドライブと阿部の連続3ポイントで良いスタートを切る。1年生ながら存在感を放つ河村のスティールとノールックパスから松下が速攻を決めきり、チームの目指す形を体現することにも成功。終盤コートインした川俣乃英(商4・国立)のドライブからのパスを受け取った同期の林がしっかりとシュートを沈め、ベンチと共に観客席も大きく盛り上がる。しかし、早大は強力なインサイドで集中的に攻め、着実にシュートがゴールに吸い込まれていき点差は縮まらず。最後は森谷日向子(政治4・学習院女子)と星野祐仁佳(商4・慶應女子)がコート上に加わり、4年生5人で果敢に戦うも47−96で黒星を喫した。

 

主力が怪我で出場していなかったとはいえ格上・ワセダ相手に前半は点差を一桁に抑え、善戦していた慶大。勝利することはできなかったものの、今シーズンの慶大の強さを十分に発揮した試合であり、前半に早大と接戦を演じたこと大きな自信になっただろう。この試合で得た自信を胸にリーグ戦を戦い抜き、2部昇格という目標を達成する日が待ち遠しい。

(記事:竹田桜子、島田怜佳・写真:慶應スポーツ新聞会)

 

林えみり(理4・慶應女子)

——今日の試合を振り返って

前半は結構粘れていて、向こうがシュートを外していたというのもあって点差的にも粘れていて良かったんですけど、やっぱり3ピリで早稲田の強さを見せられたなというところがあります。

 

——高さのある相手選手とのリバウンド争いで意識していたことはありますか?

身長差があるということは分かっていたので、自分がリバウンドを取るというよりも、自分のマークマンの選手に飛ばせない、リバウンドを取られないということを意識していました。

 

——今年が最後の早慶戦になりますが、どのような気持ちで試合に臨みましたか?

チーム的には春シーズンの集大成ということだったんですけど、まだリーグ戦とかはあるんですけど私自身は4年間やってきたことを見せられるようにということと、自分が4年間出場して感じたことを後輩に伝えられるようにということを意識していました。

 

——1年生の時以来3年ぶりの有観客での早慶戦でした

1年生の時は右も左もわからないような感じでやっていたんですけど、今年は応援してくださっている声援が聞こえてきたのですごくうれしかったです。

 

——試合中笑顔がたくさん見られ、試合を楽しんでいる姿が印象的でした

集大成ということにプラスで楽しもうということが私の中であったので、楽しめて良かったなと思います。

 

——リーグ戦に向けて

リーグ戦の目標が3部1位、2部昇格というところなので、それに向けて夏休みもう一度基礎から戻っていって9月のリーグ戦からその目標を達成できるように頑張りたいと思います!

 

阿部七菜子(商3・三田)

——今日の試合を振り返って

前半は自分たちのバスケが体現できていて、格上の早稲田に対して喰らいつけた場面が多かったです。後半は相手がギアを上げてくることはわかっていたがやはり1部の強さを見せつけられたという印象です。

 

——有観客での試合はどうでしたか?

入ってからの1、2年生は無観客が続いていたが、今年はこれが早慶戦かという盛り上がりだった。ここまでお客さんが入る試合は初めてだったのでとにかく楽しかったです。

 

——司令塔としてどんなこと意識して試合に臨みましたか?

自分の調子と味方の調子を鑑みてプレーしています。今日の前半は味方の調子が良かったのでそこをメインで使い、いいオフェンスを作れるようにしています。あとは、味方がシュートを打ちやすいパスを出すことを意識しました。

 

——リーグ戦に向けて

自分たちは今3部で、目標は2部昇格なので試合に出させてもらっているのでプレーでチームを引っ張りたいです。

 

野本美佳子(総3・東京成徳)

——今日の試合を振り返って

前半は、格上の早稲田に対して慶應のバスケというのを体現することができて、それは春の新体制として掲げていたことなので良かったなと思います。でもやっぱり後半に相手のギアが入ってバーってこられたときに、何もできなくなってしまったところは実力の差が出てしまったかなと思います。

 

——今日は1Qから粘り強いディフェンスと積極的なドライブが特に印象的でした。具体的にどのようなことを意識して試合に臨みましたか?

まずディフェンスについては、慶應はチームディフェンスを意識して今まで練習してきて、個人の能力では早稲田に対して劣ることはありますが、「全員で守ろう」という意識があったので、センターに対するトラップだったり、1対1の部分だったり、そういうところは練習通りできたかなと思います。オフェンスに関しては、初めての早慶戦だったので、チームメイトから「最初から強気に行きなよ!」という声をかけてもらえて、そのおかげで何も考えずに思いっきりプレーができたかなと思います。

 

——今年は有観客で行われました。緊張などはありましたか?

アップは結構集中してできましたが、開会式が始まった時に観客がすごく入っていたり、よくバスケの試合が行われる場所だと改めて感じたりして、胃が痛くなるくらい緊張しちゃいました(笑)。でも試合が始まってからはその緊張が楽しみの方に変わっていったので、良かったです。

 

——リーグ戦に向けて

今年は二部昇格を目指していて、やっぱりこのチームは4年生が引っ張ってくれたチームなので、残り2、3ヶ月でまた1から鍛え直して、リーグ戦に向けて良い準備をしていけたらなと思います!

 

河村さくら(文1・松陽)

——今日の試合を振り返って

最初は初めての早慶戦ということで緊張していたんですけど、ディフェンスだけは頑張ろうと思ってコートに入ったので、そこで頑張れてよかったです。

 

——初めての早慶戦、有観客での試合はどうでしたか?

最初は緊張したんですけど、フリースローが入った時にホッとして、そこから徐々に慣れていきました。

 

——今後の目標

今日、早稲田と戦ってみて自分の1対1の技術が少ないと思ったので、しっかりと自分一人でも点を決められるように強いプレーをしたいというのと、スリーポイントシュートをもっと入るようにしていきたいです。

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