【野球】秋季リーグ戦開幕直前取材② 宮尾将選手×山本晃大選手~慶大の両翼を担うムードメーカー~

野球戦評

9月10日(土)に東京六大学野球秋季リーグ戦が幕を開け、慶大は17日(土)に初戦の東大戦を迎えます。慶應スポーツでは、秋連覇に向けて闘志を燃やす体育会野球部の選手たちにインタビューを行いました!

第2回は好守でチームに貢献する、宮尾将選手(商4・慶應)と山本晃大選手(総4・浦和学院)です!

(取材前、カメラを前にヘアスタイルを気にする山本選手)

――髪の毛の調子は良さそうですか?

山本晃大選手(以下、山本):大丈夫です。もうこれ以上良くならないので。

宮尾将選手(以下、宮尾):元々ね(笑)

山本:そんなん言うなよ~(笑)

 

ーーよかったです!では、取材を始めさせていただきます。まずは他己紹介をお願いします

 

宮尾:晃大はやっぱり一浪ということもあって…

山本:いいよもう、本当に(笑)

宮尾:本当に苦労してきた人生を歩んできたので粘り強さというのは強みだと思います。あと、性格的にはもう見た目通り“漢の中の漢”みたいな感じで、普段はちょっと抜けてる部分があるんですけれどやる時には本当にしっかりやる“ザ・漢”という印象が強いです。

山本:将くんは、見た目の甘いマスクからは想像もできないような熱いプレーをしてくれる、そんな男です。宮尾将の熱いプレーにみんなが感化されてチームが盛り上がったりする、本当にチームの中心でチームを支えてくれるような選手です。普段は本当に明るいですし、『ちょっと偏差値低いかなあ?(笑)』慶應に来てみて『こんなところなのかなあ?(笑)』っていう感じはするんですけど、笑わせてくれる、チームにとって精神的な支えになっている選手です。

宮尾:って浦和学院高校出身が言ってます(笑)

 

ーーお互いの好きなところは

宮尾:えっと、髪の毛ですね。

山本:やめろ!(髪の毛を触りながら)大丈夫ですか、これ?

 

――いい感じです!

 

宮尾:男らしい髪型をしていて、意外と優しくて

山本:意外っていうな(笑)

宮尾:一見怖そうに見えるんですけども、凄い優しい、気を遣えるところがあるのでそこは結構好きな…ちょっと好きなところかなと思います。

 

――とっても好きなところはどこですか?

山本:めっちゃ好きなところ言って!

宮尾:んー、ないっすね!

山本:ないのかー(笑)

宮尾:まあ、大好きな先輩…

山本:先輩って言うな!(笑)

宮尾:大好きな同期です!

 

――山本選手が思う宮尾選手の好きなところは

山本:将とは普段も仲良くしてあげているんですけど(笑)好きなところは、意外と本当に一人一人のことをよく見ていていろんなことに気付くし、気も回るし、人に対して気遣いができるというか人を思いやれるとこがあるんじゃないかなあ~という…

宮尾:これは本当です!(笑)

山本:まあ心の片隅で、ちょっとだけ、頭の端っこ…

宮尾:もういいよ!(笑)

山本:そこが好きです!

 

――ありがとうございます! お二人すごく仲が良さそうで…

山本・宮尾:全然そうでもないです。

 

ーー相当仲良しなお二人ですが、プライベートでの関わりは

宮尾:はい、飲みに行ったりとかですかね。でもコロナ禍でちょっとできていないんですけど…

山本:そうだよな。

宮尾:プライベートでもグラウンドでも変わらず楽しむときは楽しむという感じなので、プライベートだから、グラウンドだからということはないと思います。

山本:仲良くしてあげてます!

宮尾:させてもらってます!

春は好守と強打でベストナインに輝いた

ーー野球の話になりますが、チーム全体として春のシーズンを振り返って

山本:チームとして、あと一勝できれば優勝だったというところもあってその一勝ができなかった悔しさをチーム全体で持って“あと一勝、あと一球”というところを春を終えてからやってきています。その“あと一勝、あと一球”が詰めきれなかったこと、最後の明治の試合も大事なところでミスが続いたり、ここぞのときにまだ力を発揮できないチームっていうのは僕たちも自覚してるし、そこを乗り越えるために夏以降、練習量を積んでやってきました。春感じたこととしては、その一球を超えるために、自信をつけるためにもみんなでまずは量を取り組もうというところで、今やっています。

宮尾:本当にその通りです!1年生の時から“あと一勝、あと一球”というのは経験してきたので…。1年生の時は10勝無敗を目標にしていて、9勝できて10勝目で負けてしまって、2年生の時は早慶戦であとアウト1個取れば勝っていたところでホームランを打たれるという。3年生の時は勝っていたんですけど、今年の春もあと一勝というところで優勝を逃したのでそういう思いは持っています。量というところではオープン戦が結構多いので実践感覚をどんどんあげられるようにと今頑張っています。

 

ーー印象に残っている試合は

宮尾:萩尾匡也(環4・文徳)が法政の2回戦に先頭打者とサヨナラホームランを打った、野球の歴史上見ても滅多にない記録だったのでそれを生で見れたのはすごく嬉しかったですし、チームとしてもすごく苦しい状況だったので本当にあの一本というのは感動しましたし、チームに勇気を与えてくれたと思います。

山本:同じです! もう一つ挙げるなら、法大3回戦で生井(惇己、総4・慶應)が登板して、肘を痛めてしまってそのあと出れなくなってしまったんですけど、チームもその試合を落としてしまって、悔しかったです。

 

ーー自身として、春のシーズンを振り返って

宮尾:個人的には本当に全然ダメダメだったんですけど、チームとしては、打撃面は結構良くて。失点することが多かったんで、守備というところでこの秋に向けてやってきたのでまず守りからリズムを作って、苦しい場面でどんな形でもいいので一点をとるという野球を今目指してやってきてるので、そういう野球を秋できればいいな、というか、したいと思います。

山本:今年の春が本当に初ヒットだったので、ちゃんとシーズンを通して出るのも初めてでしたし、すごいタフなのがリーグ戦なんだなあっていうのを初めて感じて。将とかはずっと出てたんで、将はこんなしんどいことやってたんだなって。ちょっとこう尊敬したというか、こんなしんどかったんだなあ~と思いました!

宮尾:頭悪いなあー(笑)

山本:将が言ったように、 ホームランとかはよく出てたんですけど、それでもあと一本届かなかったとか、一点届かなかったところがあるので、チームの課題としてはあの泥臭く一点とれる、勝つために点を取るってところをテーマに掲げやっています。秋は春のようにはバッター陣もうまくいかないかもしれないんですけど、それでも勝てるよう試合展開ができればいいかなと思っています。

 

ーー課題点と、夏場の取り組み

宮尾:主に打撃面でフォームの改造から色々取り組んできたのと、今年の春から外野手に転向してその点で春はまだまだ外野手として未熟なところがあったので、元々外野手で外野の守備が上手い晃大であったりとか、萩尾、日本代表もいるので二人に主に聞きながら、内野手ではなく外野手としてちゃんと良いプレーができるようにってところで頑張ってきたと思います。

山本:僕は春にリーグ戦で感じたこととして、六大学のピッチャーは良いピッチャーが多いんで、真っ直ぐが強いピッチャー多いなあっていうのは正直感じて。この夏は強い真っ直ぐを捉えるためにいろんなことに取り組んで来ました。チームとしては、春は盗塁数がちょっと少なかったなあっていうのが個人的はあるので、そこも個人として盗塁数をもっと上げるために将に聞きながらいろいろこう取り組んで夏過ごしてきました。

秋は巧打復活に期待が懸かる

――宮尾選手は8月25日の巨人3軍とのオープン戦で本塁打を放っていたが、打撃における手応えは?

宮尾:ホームランを打つバッターではもともと無いので別に意識はしてなくて、たまたまホームランは出ちゃったみたいな感じだったんですけど。さっきアキも言ってたんですけど、真っ直ぐに振り遅れない、しっかりコンタクトしていくということをチームとしてやってるんで、それができた打席だったかなと思います。

 

――山本選手は取材日(9月3日)日本通運とのオープン戦で本塁打。秋のホームラン数の目標は?

宮尾:10本です!(笑)

山本:いやアホか(笑)いや、僕と将で3本くらいで…

宮尾:俺1本打てるかわかんない(笑)

山本:頑張ります!

宮尾:楽しみにしててください~!

 

ーーキャンプのオフの日は何をして過ごしたか

宮尾:基本的にはオフと言うオフは過ごしてないんですけども、涼しい気候だったのでこっちに居るとまあなかなか外に出ようっていう気持ちにならないんですけど、北海道だとやっぱり涼しいんで、夜も中じゃなくて外でスイングをしたりとか、結構田舎だったのでこっちでは味わえない美味しい空気を吸えたのが良かったと思います。

山本:オフはなかったんですよね。 帯広から旭川に移動したんですけど、その移動日がオフだったので。でも、夜空いた時間にみんなで近くのラーメン屋に食べに行ったり、そういうところで息抜きしながらキャンプを過ごしていました。

 

ーー秋に向けて、今のチーム状況は

宮尾:日本一オープン戦を、試合数こなしているチームだと思うので、なかなか勝てない時期も続いたりするんですけど、経験値というか試合勘はどこのチームよりも養われていると思うんで、そこは自信を持って頑張っているところです。

山本:将も言ったようにすごく試合数が多くて。その中で北海道から日吉に戻ってなかなかこう勝てない試合が続いたんですけど、その一試合一試合チームとしても個人的にもどういったところがダメなのかっていうことを洗い出しながら、課題を潰しながら一試合一試合向き合ってやってきています。チームとしてもなかなか勝てていない状況にあるんですけど、そこは悲観せずに、一試合ずつチームが強くなっているっていうような感覚はあるので、あと二週間、今は順調にきてると思うのでさらに仕上げて開幕を迎えたいです。

 

ーー警戒する他大学の選手は

宮尾:もう、みんな警戒してるって感じですかね。みんな気が抜けないピッチャーですし、打者ですし…。全員警戒してます!

山本:それズルくない?

宮尾:いや、本当に思ってるし!(笑)

山本:僕は…

宮尾:蛭間(拓哉、早大=スポ4・浦和学院)だろ(笑)

山本:蛭間っていうのはな、ちょっとな…

宮尾:蛭間でしょ、普通に(笑)

山本:高校の後輩でもありますし、早慶戦でずっと4年間やられてきている相手でもあるので、どうしても慶應としても警戒しないといけない選手なので、早慶戦では打たないでね、とちゃんと伝えておきます!

 

ーー慶大の秋のキーマンは

宮尾:やっぱり、エース増居(=翔太 総4・彦根東)投手だと僕は思ってるし、調子悪い時もありましたけど本来通りの力を出してくれれば必ず良い結果が来ると思います。ラストシーズンっていうのもあるので期待したいと思います。

山本:小林綾(環4・松本深志)っていうピッチャーがいるんですけど、なかなか3年生の時から投げれなかったり苦しい時間が彼自身も続いてて、小林の復活っていうのがあればチームも盛り上がると思いますし、同じ部屋であのあいつがこう頑張ってきた姿っていうのを一番近くて見てたので、本当に活躍してほしいと心から思う選手です。

山本・宮尾:文元…!

宮尾:ピッチャーの話したんで、副キャプテンの文元洸成(環4・智辨和歌山)も入れてください!大事な場面で代打で打ってくれると思うので、そこも期待していただけたらと思います!

 

ーー最後に秋のリーグへの意気込み、読者の方々へのメッセージ

宮尾:僕ら4年生としても学生野球ラストラストシーズンなので、本当に一試合一試合大切に、覚悟を持って本気で全力でぶつかっていきたいと思ってます。あとは現実になるか分からないんですけど、一年生の頃に優勝してパレードしたので、去年は優勝したんですけどコロナの影響なかったので、優勝して後輩たちにパレードの良い思いをさせてあげたいっていう気持ちがあるのでそこを目指して毎日良いイメージをしながら日々頑張っていきたいと思います。

山本:慶應に入って4年間過ごして、先輩も後輩も同期も本当に素晴らしい人たちに囲まれながら野球をやってきて、本当にこのチームに入ってよかったなって思えるチームです。ここに入ってこういうチームが優勝するんだなあっていうことをすごく感じましたし、僕たちの最後の代で優勝して、将が言ったように後輩たちともそのパレードの喜びや嬉しさを一緒に味わえればなと思います。そのために頑張ります!

 

ーー応援しています!お忙しい中、ありがとうございました!

(取材:北村可奈)

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