【野球】打線が序盤から猛攻を見せ、宿敵ワセダに今季初勝利 オータムフレッシュ in静岡 早大戦

野球戦評

オータムフレッシュ3戦目。ここまで秋のリーグ戦やフレッシュトーナメントで早大相手に3連敗を喫していた慶大。4度目の正直を果たすべく、ベストメンバーで試合に臨んだ。初回、本間颯太朗(総2・慶應)の2点右適時二塁打で先制に成功すると、相手の失策も絡み3点を獲得する。2回にも2点を取り一時は5点差とするも、その直後3点を失い追い上げられる。しかし、中盤以降に2点を追加し、そのまま逃げ切り試合終了。早大相手に今季初勝利を飾った。

11月20日(日)大学野球オータムフレッシュリーグin静岡 早大戦 @草薙球場

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早大0030000003
慶大32001010X7

早大バッテリー:●中澤、梶田、堀越-黒崎

慶大バッテリー:○外丸、前田晃-坪田

慶大は、リーグ戦経験が豊富な外丸東眞(環1・前橋育英)が先発のマウンドに上がった。1回表、先頭を二ゴロに打ち取るも、続く打者に右三塁打と四球を許し、いきなり1死一、三塁のピンチを背負う。しかし、4番の西口純生(人科2・早稲田実業)を遊直に仕留めると、走者も戻れず併殺にし、無失点で抑えた。

先発の外丸

その裏、2番・西澤元希(商2・慶應)と坪田大郎(商1・慶應)の連続安打でチャンスを作ると、4番の本間の右二適時打で先制に成功する。続く古野幹(理2・岸和田)が四球で出塁し満塁とすると、清原正吾(商2・慶應)の打球が相手の失策を誘い、その間に2人の走者が生還。初回に3得点を獲得した。

マルチ安打の坪田

2回、四球で出塁した水鳥遥貴(商2・慶應)が一気に三塁まで進むと、坪田の適時三塁打で追加点を挙げる。続く本間の打席にも相手の暴投で1点を加え、点差を5点に広げた。しかし、直後の3回表、連続失策と安打で1死満塁とされると、西口に右越適時二塁打を浴び、2点を返される。さらに、稲益大地(商2・東福岡)の三ゴロの間に走者が帰り、この回3点を失う。

水鳥は1番打者としての仕事を果たした

なんとか逃げ切りたい慶大は、4回に2死一、三塁の好機を再び迎えるが、本間が遊ゴロに倒れ得点を奪えない。しかし、5回に先頭の古野が出塁し1死三塁とすると、相手の失策の間に走者が生還し、3点差とした。7回、2死から清原が中安、その後3者連続で四球を選び、押し出しで追加点を挙げた。

投げては、6回から登板した2番手の前田晃宏(商1・慶應)が4回を1安打無失点に抑え、早大打線を寄せ付けなかった。大雨が降りしきる中、静岡でのフレッシュ早慶戦は3ー7で試合終了。この秋、慶大は早大に対して初めての勝利を飾った。

4イニングを投げ1安打無失点の好投を見せた前田

秋のリーグ戦ではワセダ相手に2連敗、フレッシュトーナメントでは5、6位決定戦で敗戦し最下位になるなど、苦杯を喫した慶大。この秋4戦目でついに勝利は挙げたものの、失策が目立ち課題が残る試合となった。しかし、宿敵ワセダから勝利を挙げたという事実に自信を持って、この若いメンバーで来季以降慶大を勝利に導いて欲しいところだ。

◆慶大出場選手

打順守備位置名前(学部学年・出身校)
1[8]水鳥遥貴(商2・慶應)
2[5]4西澤元希(商2・慶應)
H常松広太郎(政1・慶應湘南藤沢)
6有馬孝太(政1・鎌倉学園)
3[2]坪田大郎(商1・慶應)
4[6]5本間颯太朗(総2・慶應)
5[4]64古野幹(理2・岸和田)
6[3]清原正吾(商2・慶應)
7[9]真田壮之(経1・慶應)
8[D]深松結太(商2・慶應)
H森村輝(総1・小山台)
R権藤大(商1・慶應)
9[7]杉山勇征(商2・清水東)
[P]外丸東眞(環1・前橋育英)
前田晃宏(商1・慶應)

(記事:北村可奈、写真:佐藤光)

 

◆打撃成績

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1[8]水鳥中飛四球中安空三振遊飛
2[5]4西澤遊安空三振三邪飛
H常松空三振
6有馬右安
3[2]坪田右安左3①四球遊ゴロ右飛
4[6]5本間右2①中飛遊ゴロ四球一邪飛
5[4]64古野四球四球中安空三振空三振
6[3]清原遊失②空三振四球中安
7[9]真田四球二ゴロ空三振四球
8[D]深松左安二ゴロ一失
H森村四球
R権藤
9[7]杉山二ゴロ中飛中飛四球

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
外丸5238842231
前田晃4134513000

◆選手コメント

前田晃宏(商2・慶應)

ーー6回から4イニング、自身の投球を振り返って
ボールが先行したこともありましたが、打たせたり三振を取ったり全体的にテンポ良く投げられたと思います。

ーー今日の投球で意識したことは
相手の打者の反応を見て、あまり力まずにバランスよくテンポよく投げることと、変化球を振らせて、追い込んだら決めに行くことができたと思います。

ーーオータムフレッシュ4試合を振り返って
チームとしては、(神宮での)フレッシュリーグは全敗で苦しかったですが、今回は負けなしで終えて、ワセダにも選手起用の差はあったとはいえリベンジできて、取り返すことができたと思います。

ーーご自身の冬の課題は
球速アップと体を大きくすることです。体を大きくすれば球速も上がってくると思うので、それを第一に考えたいと思います。

本間颯太朗(総2・慶應)

――今日の試合を振り返って

早稲田に対して、リーグ戦とフレッシュで負けてる中で、今日は絶対に勝とうっていう気持ちで入って、初回からいい形で点を取ることができて、自分達のペースで、流れで試合を進めることができたので、よかったかなと思います。

――タイムリーを打った時どのような気持ちで打席に入ったか

初回チャンスで回してくれたので、絶対に返そうという意識で、でも後ろにいいバッターが並んでたので、自分が決めるではなく、後ろに繋ごうという意識で打ちました。

――打った時の手応えや感触は

ラインギリギリだったのでファールになるかなと思ったんですけど、残ってくれたので!

――昨日このチームで初勝利。どんな準備をして試合に臨んだか?

中京大戦で2−2で引き分けてしまった要因として取れるアウトを取りきれなかったっていうのがあったので、自分達ができることをしっかり100%でやりきろうっていう気持ちで準備してました。

――キャッチャー登録ながらサードやショートも守っているが、練習での意識で変化する部分などはあるか

キャッチャーをやるときに一番大事だと思ってることはピッチャーとのコミュニケーションで、内野の練習をしたりとキャッチャーの練習を100%できない時は、やっぱりコミュニケーション不足になるので、キャッチャーをやってるときはそこを意識してて、内野手をやってる時は一番足を使うっていうのを意識しています。キャッチャーをやってると座ったりするので、下半身が固まってしまって足が使えなくなるので、より足を動かすように意識してやってます。

――守備面で4年生の先輩方から教わったことは

内野手だと同じポジションの下山さんとすごく練習してたんですけど、まず取ることの重要性は教わりました。

――一番声が響いている印象。意識していることは

自分が一番率先してやるっていうのを意識してやってて、口だけを言っても、自分の行動が伴ってなかったら皆ついてきてくれないと思うので、言うからにはやるっていう自分が先頭に立ってやるっていうことを意識しています。

――今回出た課題も含めて、来年への意気込み

フレッシュで最下位という結果に終わって、すごい危機感を感じています。長期オフを挟んで来年の4月まであと4、5ヶ月ぐらいしかないので、危機感を持ってやっていきたいなと思います。

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