本戦4日目となった関東学生新進テニス選手権大会。ベスト4の座をかけて慶大勢からはシングルス2人、ダブルス2組が出場した。シングルスでは男女とも惜しくもベスト8という結果となったが、ダブルスの男子2組はどちらも2―0で快勝。ベスト4入りを決めた。
2023年 関東学生新進テニス選手権大会
3月2日(木)@大宮けんぽグラウンド
- 男子シングルス
高木翼(慶應) | 0 {1―6, 1―6} 2 | 〇石垣秀悟(日大) |
相手の弾道の低いストロークに苦しんだ。第1セット、初球からサービスエースを決められ、ネットのわずか上を通すストロークを立て続けに打ち込まれる。ただ序盤は相手のミスも目立ったが、終盤は相手の正確さが増し、自分も「ちょっと焦って攻めてしまった」という。第2セットの1ゲーム目こそキープしたもののテンポの速いラリーで流れを奪い返せず、高木はベスト8で今大会を終えた。
- 女子シングルス
西飛奈(慶應) | 1 {7―6(3), 4―6, 3―6} 2 | 〇五十嵐唯愛(明大) |
第1セットからタイブレークにもつれこみ、全体で3時間にも及ぶ熱戦となった。最初のセットは常にリードして終盤では5―4とするも、その後は1ゲームずつブレークする展開が続いた。西は最後まで粘り強いプレーで相手のミスを誘い、このセットはものにした。しかし第2・3セットは相手もストロークの精度を高め、西は攻めの姿勢を強めるもアウトになるストロークの本数も増え出し、自身の武器である粘り強さを発揮しきれず惜敗した。
- 男子ダブルス
〇林航平・有本響(慶應) | 2 {6―3, 7―6(6)} 0 | 手塚有莉・植田涼太(東国大) |
序盤から自分たちの形で試合を展開した。林のサービスエースで第1セットが始まると、その後のゲームでは2人がリータンエース。あっという間に5ゲームを連取し、その後はブレークを2回許すも6―3で第1セットを勝ち取った。しかし第2セットは一転して両者が1ゲームずつキープし合う展開となる。そのまま6―6、タイブレークとなったが、「落ち着いてしぶとくできていた」と有本が振り返るように冷静にストロークを返し続け、勝利につなげた。
〇赤西大樹・菅谷優作(慶應) | 2 {6―4, 6―2} 0 | 田中瑛大・吉野郁哉(早大) |
今試合の時間帯、会場では強風が吹きすさんだ。第1セットは2―3、3―4と相手に一歩リードされる展開が続くも、序盤からネットプレーを見せていた赤西大樹(経3・慶應)と菅谷優作(法1・慶應)は積極的なプレーでその後逆転を果たす。勢いそのままに第2セットは6―2と相手を引き離し、見事ベスト4入りを決めた。
(記事:五関優太)
以下、試合後インタビュー
高木翼選手(総2・関西)
――今日の試合を振り返って
結構ロースコアで負けてしまって、相手も結構調子が良くて試合終わった後に話した時も今までで一番ぐらいで調子良かったと言っていたので、本当にそれは仕方ないのですが、それでも勝てるようにならないと本当に上にいけないと思います。しっかりどこか相手の隙を見つけて勝てる選手になっていきたいなと思います。
――相手はスマッシュも得意な選手だと思いますが、その点で何か感じたことはありますか?
ボレーにこられる展開というよりかはその前にストロークで決め切られる展開が結構多かったので、そのスマッシュというよりかは、ストロークで押されたという印象があります。
――特に試合の終盤についてはいかがですか?
(第1セットの)最初の方は結構相手の雑さが見えたりとかして結構丁寧にやっていたのですが、途中からその雑さが無くなって本当に全部入ってくるようになったので、自分も攻めていかないといけないなというふうに思って、ちょっと焦って攻めてしまったという部分があったのが反省点です。
――今後意識的に練習したいことはありますか?
結構ボールが浅くなってしまって打ち込まれる展開が多かったので、しっかり深いボールをずっと継続的に続けられるように練習していきたいなと思います。
西飛奈選手(環1・白鵬女子)
――今日の試合を振り返って
今日は接戦の中でファーストは取り切れたのですが、セカンドから大事なところでやっぱり自分らしい我慢強さが足りなかったというのと、もうちょっと積極的に前に入っていったり、いけるところで気持ちが引けてしまって片手落としてミスに繋がったりというのがすごい多くて、すごいチャンスがあったからこそもったいなかったなと思います。
――特に試合の序盤はいかがでしたか?
自分の特徴としてやっぱり粘り強さというのがあるので、前半はそれがすごいできていたし相手も長いラリーをすると先にミスしてくれていたので、前半の入り方は良かったのかなと思います。
――第1セットはタイブレークまでもつれこみました
タイブレークはすごいプレッシャーかかる場面だったのですが、最後は技術的な勝負というよりは気持ちの勝負だと思ったので、絶対引かないように自分らしく戦うんだというのをイメージに考えてやっていました。
――今後意識的に練習したいことはありますか
自分はやっぱり守備は良いのですが、タイミングを早くして打っていくところだったり、ネットプレーに繋げられるような、もっと攻撃的なプレーをしたいなと思います。
林航平選手(理3・名古屋)・有本響選手(総1・慶應)
――今日の試合を振り返って
有本:基本的に自分たちがいろいろ仕掛けることができて良い形ではありました。ちょっと追い付かれた時とかに一本多く返して泥臭くできたので、そこはとても良かったと思います。
林:自分たちの形ができればチャンスはあると思っていて、その時間が全体的に長くて結果的に良かったかなと思います。
――第1セットと異なり第2セットは競り合う展開でした。その点はいかがですか?
有本:結構相手も合ってきてファーストセットよりも結構入れてきました。お互いサービスゲームキープの試合になっていたと思うのですが、タイブレークでちょっと離されても最後まで落ち着いてしぶとくできていたので、そこは気持ち的にも強かったなと思います。
林:ファーストがうまくいけて結構取れたので、自分の中で余裕を持つことができました。逆にもっと最初から競って相手の流れでやられて先にリードされてみたいな展開をちょっと予想していた部分があったので、ファーストが良くてちょっと余裕ができたかなというところはありました。
――次戦への意気込み
有本:自分の武器であるバックのストレートやフォアの回り込みなどをしっかり使いつつ、その武器を生かしたプレーで優勝までいけるといいかなと思います。
林:本番は新進ではなくて春関とかリーグだと思って出ているので、それに向けて成長できるような大会にしたいと思います。