見えない敵との闘いも少しずつ収まり、今年の神宮はグラウンドとスタンドが一体となり、歓喜と熱気の渦が巻くことだろう。慶應スポーツでは、悲願の優勝に向けて日々挑戦し続ける体育会野球部の選手たちにインタビューを行いました!
第4回は、7年目の貫禄を見せる首脳コンビ、廣瀬隆太主将(商4・慶應)、善波力副将(商4・慶應)です!
――最初に他己紹介をお願いします
廣瀬:善波(力=商4・慶應)は高校の時から一緒に野球をやっていて、7年目にして僕のことを「隆太くん」と呼び始めました。今までは「廣瀬くん」だったのに、謎に呼び方を変える、そんなやつです。
善波:廣瀬(隆太=商4・慶應)君は同じく高校時代から7年目な訳ですが、素直じゃなくて、本当は「隆太くん」と呼ばれるのが嬉しいくせに、恥ずかしくてやめてくれって言ってしまうような可愛いやつです。
――チーム全体として、昨年はどういう1年間だった?
廣瀬:僕もそうですが下級生の頃から経験を積んでいる素晴らしいメンバーが多く、その中でも錚々たるメンバーでしたが、去年の秋に早慶戦あと1勝すれば優勝するというところまで行ったのにも関わらず、1勝もできずに屈辱的な負け方をしたというのが印象的な年でした。
善波:去年のチームは廣瀬の言った通り経験を積んでいる選手が多くて、僕たちの学年はいわばおんぶに抱っこな感じで他の上級生たちの力で戦ってきたシーズンだったと思うので、そこで優勝することができなかったという悔しさを払拭すべく僕らの代はやっていかなくてはいけないんじゃないかと思っています。
――新チームの雰囲気は?
廣瀬:われわれの代を含めて、(チーム全体として)リーグ戦経験が少ないので最初は大変でしたが、先輩方に少しでも追いつけるように練習の意識をまずあげようというところから、リーグ戦のような雰囲気で緊張感を持って練習や試合に取り組めてきていると思います。
善波:昨年までのリーグ戦経験の豊富な先輩たちはもういなくて、われわれチーム全体が底上げしていかないと他大学に太刀打ちできないと思うので、そのためにも高い意識を全員が持って普段の練習から取り組めているのかなと思っていて、新チーム当初はなかなか結果がついてこないことが多かったですが、徐々に結果もついてくるようになって心機一転して活気のあるチームですごくいい状態でリーグ戦に入っていけるのではないかなと思います。
ーー主将副将になってお互い変わったと思う部分は?
廣瀬:いい意味で変わっていません。もともとチームのために色々と発信してくれるやつだったので副将になって特段変わったところはないかなと思います。
善波:すごく変わったと思います。司令塔として、チームの先頭に立つ者として、その自覚みたいなものをひしひしと感じていて、この変わり方はすごいなと感じていて、それこそチームの模範である姿というものをかなり感じています。
――新一年生の印象は
廣瀬:実力のある選手が多いなというのが印象で、何人か1年生もリーグ戦でベンチに入ったり試合に出たりするのではないかなと、そんな選手が多いのでかなりいい代になるのではないかと思います。
善波:僕も廣瀬くんと同じく、実力のある選手が多く入ってきたなと感じるので、上級生にもいい刺激になって、新しい1年生の存在が僕たちの火をつける相乗効果みたいな感じになれているのではないかと思います。
――2、3年の後輩たちは
善波:今二遊間を守っている水鳥(遥貴=商3・慶應)、本間(颯太郎=総3・慶應)っていう3年生なんですが、この2人なんかはグラウンド内で元気を出して声を出して発信していて、上級生としての自覚だったり気概を持ってプレイをしているなと思っていて。4年生に引けを取らないチームにとってなくてはならない存在としてチームに貢献してくれている姿を感じているので、3年生の行動だったりはすごく頼もしいなと印象を持っています。
廣瀬:同じですね。3年生というのは4年生について行くだけの存在になりがちですけれど、そんな中でも忌憚なく意見を言ってくれる存在というのは僕としてもありがたい存在で頼もしいなと思っていますね。
――高校時代に初めて会った時の第一印象は?
廣瀬:善波くんは有名人でしたからね。バッティングも打ちましたし、だから1年から試合出るのかなと、憧れの存在でした。
善波:嘘つけ(笑)。そうですね、最初新入生で集まってノックしようというのがあったのですが、そこで最初に同じ班になってめっちゃ上手くてめっちゃでかいやついるみたい印象が強いです。
――プライベートで関わりは?
善波:寮で一緒に生活しているので、僕もよく廣瀬の部屋に遊びにいきますし、廣瀬もたまに僕の部屋に来てみたいなものはあります。
廣瀬:俺が善波の部屋行くよりも、善波が俺の部屋に来る方が多いです。
――お互いに尊敬できる部分は?
善波:廣瀬は野球に対しての熱量だったり、研究熱心なところや向上心がすごく強いなと思っていて、そこに打ち込んでいく集中力とかはすごいなと思います。そのめり込んでいく。 興味ないものはないですが興味あるものに対しては集中力がすごくて、その集中力の長さはすごいなと思います。僕も欲しいです。
廣瀬:善波の尊敬するところ?あります?うーん、なんだろう、グラウンド内では隙のない人間だと思っています。グラウンドではやることやってくれていて、気の抜けたプレーはないですし、ここまでのチームを引っ張れるし、僕なんかは集中力すぐ切れるけれど、善波はそんなことないです。グラウンドでは(笑)。
善波:そこ強調しないで(笑)。
――今後の注目の後輩は?
廣瀬:浮橋(幸太=総3・富岡西)とか小川(琳太郎=経2・小松)とかのピッチャーです。リリーフが多いと思うので、そこでのピッチングが鍵になってくるのではないかなと思います。また、ピッチャーが完封できなかった、打たれた場合にどう押さえて繋げていくかというのも鍵になっていくのではないかと思います。
善波:先ほど話した水鳥と本間ですかね。センターラインを3年生が守っていて、そこの選手たちが試合でも存在感を発揮してやってくれるので、プレッシャーを感じると思うんですけど、4年生に責任を押し付けて、3年生以下は思い切ってプレイしてくれればいいかなと思っていて。時にそのセンターライン2人はチームの主力としてバリバリ活躍してもらって、勢いをチームにもたらしてくれるのではないかと期待しています。
――他大学で警戒している選手は?
廣瀬:僕は明治の宗山(塁=商3・広陵)、上田(希由翔=国際4・愛産大三河)です。六大学トップの選手が三番、四番並んでるので。 もうそれ以上の恐怖はないかなと思います。
善波:僕は法政の篠木(健太郎=経3・木更津総合)、尾崎(完太=キャリア4・滋賀)ですかね。左右の六大学のトップクラスのピッチャーと初回のカードで戦うので、その左右の二枚看板というところを警戒というか、そこを打ち崩してきちんとしてこう攻め立てて行って、そこを倒していければ、今後のリーグ戦で波に乗っていけると思うので、まずは法政のピッチャーをしっかり打ち崩していければという感じですね。
――春季リーグでの個人の目標や意気込みは?
廣瀬:具体的な数字は3割5分5本。あとは主将としてピンチな時もみんなが心がぶれずに前向きに続けられるかというところをやっていきたいです。
善波:僕は個人の目標がチームの目標と同じになるけれど、チームが優勝、そこに結びつくような、そこに貢献するようなプレーを毎試合毎試合必死にチームのために身を粉にして働く、そこで僕がリーグ戦終わったらぶっ倒れるくらい頑張るというのが目標です。
――では、最後にファンの方に一言お願いします
廣瀬:去年惜しくも成し遂げられなかったリーグ戦優勝、そしてワセダに勝つという目標を今年こそ達成できるように頑張っていきます。応援よろしくお願いします!
善波:今シーズンから内野応援が始まるということで、すごく皆さん、応援してくださっているファンの方々の声援というのがより選手に近くなって、より選手に力を与えてくれる後押ししてくれるものになると思うので、僕たちもグラウンド上でできる精一杯のプレーをシーズン通して最後までやり抜きます。ぜひ皆様の声援だったりというのを僕たちと同じくらい、それを超えるぐらいの熱量で送り続けてくれると嬉しく思います。今シーズン優勝目指してしっかり頑張っていくので、応援のほどよろしくお願いいたします!
――応援しています!お忙しい中、ありがとうございました。
(取材:岡澤侑祐)