【野球】２桁安打２桁得点で快勝！初の勝ち点獲得へ向け、初戦初白星　東大①

4月30日（土）東京六大学野球春季リーグ戦　東大１回戦　＠明治神宮野球場

春季リーグ戦が早くも第４週目に突入し、慶大は東大との初戦に臨んだ。開幕から法大、明大と２カードいずれも初戦で勝ち星を上げられていない中で、初の勝ち点獲得のためにもこの試合は何としてでも勝利を収めたいところ。そんな期待に応えるかのように、先発の外丸東眞（環２・前橋育英）が５回まで東大打線を無安打に抑えるなど、７回を１失点にまとめる好投で試合をテンポ良く進める。打っては、２回に宮崎恭輔（環４・國學院久我山）の右中間への２点適時二塁打で先制すると、その後も栗林泰三（環４・桐蔭学園）、齋藤來音（環４・静岡）、吉川海斗（法４・慶應）らの長打で順調に得点を重ねリードを広げていく。９回にも、ここまで不振が続く先頭の廣瀬隆太（商４・慶應）に豪快な１発が生まれると、後続も連続安打や犠打で最後まで畳みかけ、２桁安打２桁得点で快勝。勝ち点獲得へ向けて大きく前進する、華々しい勝利を飾った。

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
慶大	0	1	3	1	0	０	2	0	4	11
東大	0	0	0	0	0	0	1	2	0	3

◆慶大出場選手

打順	守備位置
1	［８］	佐藤駿（商３・慶應）
2	［３］	吉川海斗（法４・慶應）
3	［４］	廣瀬隆太（商４・慶應）
4	［５］	本間颯太朗（総３・慶應）
5	［９］	栗林泰三（環４・桐蔭学園）
	7	村岡龍（商１・慶應）
6	［７］９	斎藤來音（環４・静岡）
7	［２］	宮崎恭輔（環４・國學院久我山）
8	［６］	斎藤快太（商３・前橋）
9	［１］	外丸東眞（環２・前橋育英）
	H	佐藤一朗（商４・慶應）
	1	小川琳太郎（経２・小松）
	H	横地広太（政１・慶應）
	1	森下祐樹（総４・米子東）

慶大バッテリー：○外丸、小川琳、森下ー宮崎

東大バッテリー：●鈴木健、長谷川大、渡辺ー和田

慶大本塁打：廣瀬３号ソロ（９回）

東大本塁打：なし

　優勝候補と呼び声の高い法大と明大相手に、第３戦、第４戦まで粘るもあと一歩のところで勝ち点を逃し苦汁をなめた慶大。第一試合から大勢の観客が球場を訪れる中、東大相手に第１回戦から勝利に燃える慶大の戦いが幕を開けた。先発のエース外丸は初回、早速先頭に四球を与えるも、宮崎の二塁への好送球で走者を刺すことに成功。２回にも主将廣瀬の好捕により出塁を許さず、味方の好守備に背中を押されながら５回まで安打を許さない安定したピッチングを披露する。

　一方、不振が不安視されていた慶大打線がこの試合では大暴れを見せる。２回、栗林が中前安打で出塁すると、先ほど好守備を見せた宮崎の右中間へのフェンス直撃適時二塁打で、栗林の好走塁も光り先制に成功する。３回にも２死一、二塁から栗林の右翼の頭上を越える適時三塁打で２点を追加すると、続く齋藤來も粘り強く６球目を中前に弾き返し更に１点を奪う。４回には吉川が左翼への二塁打を放ち、相手の失策で出塁した走者を図太く得点に結び付け、５―０とリードを広げる。

栗林の打撃と走塁が光った

　援護をもらった外丸は６回、安打や味方の失策により得点圏に走者を置くも、宮崎の本日２つ目の好送球で盗塁を阻止。東大スコアボードの０行進を維持する。その裏、先頭の本間颯太朗（総３・慶應）が死球で出塁すると、１死一塁から再び齋藤來の右中間への二塁打で１点。なおも２死三塁から相手投手の暴投の間に更に１点を加え、７点差と非常に有利な試合運びを進める。

齋藤來ら４年生野手が活躍

　７回には連続安打を許し犠飛による１点こそ献上したものの、７回を１失点５奪三振と、先発としての役割を大いに果たした外丸が降板。勝利へ向け期待の小川琳太郎（経２・小松）がマウンドへ上がる。しかし先頭に安打で出塁されると、死球により１死一、二塁で打席には２番・矢追駿介（農４・土浦第一）を迎える。１４０キロ代前半の速球を中心に抑えにかかるも、しぶとく中前に運ばれ１点を失う。１死二、三塁と続く場面では、打者の内野ゴロの間に１点を返されるが、最小失点で切り抜け４点リードで最終回の攻撃へ切り返す。

　２点を返された直後の９回、先頭打者は主将の廣瀬。２本の本塁打を放ってはいるものの、ここまで三振が９つ、打率も１割台と低迷していた。そんな中、東大の３番手投手・渡辺向輝（理II２・海城）から勝利を決定づける左中間への本塁打が生まれ、慶大スタンドの活気は最高潮に。その後も途中出場の村岡龍（商１・慶應）、再び齋藤來の連続安打でチャンスを広げると、本日大活躍の宮崎が適時打で続き９―３と追い討ちをかける。なおも１死一、三塁から斎藤快太（商３・前橋）の犠打、横地広太（政１・慶應）の中前安打で更に２点を加え、チームとしては１１打点と打線の爆発が光った。そして最後は森下祐樹（総４・米子東）が走者を出しつつも東大打線を封じ、東大との第１回戦は見事慶大の勝利となった。

廣瀬は今季第３号だ

　本日は１６安打１１得点と打線の勢いが止まらぬ試合であった。５、６、７番に座った栗林、齋藤來、宮崎は３人揃って何と２打点猛打賞の活躍ぶり。頼れる廣瀬が相手バッテリーから徹底的なマークを受けることでなかなか調子が上がってこない中で、その穴を埋めるように他の選手たちの目覚ましい打撃がチームを勝利に導いたと言える。法大、明大戦では安打さえなかなか生まれず、投手力に加えて打撃も不安視されたが、本日はそんな声を跳ね除けるほどの長打や打線のつながりが見られた。エースの外丸の先発としての安定的なピッチングも、今後もチームの鍵を握るだろう。明日も投打が上手く噛み合う試合運びで、２戦連勝で初の勝ち点獲得を期待したい。

◆選手コメント

宮崎恭輔（環４・國學院久我山）
攻守ともに勝利に貢献出来て嬉しく思います。
次の試合も勝ち切って勝ち点を取れるように精一杯頑張ります。