【ラクロス(男子)】宿敵ワセダを下し開幕4連勝でFINAL4進出決定!! 福田天真が2試合連続2ゴールで存在感/第36回関東学生ラクロスリーグ第4戦vs早大

男子ラクロス

“勝てばFINAL4進出決定”という大事な試合の相手は、宿敵・ワセダ。早くも今年度3回目の早慶戦を迎えた。4月の六大戦ではワセダが、5月の早慶戦では慶大が勝利し、今年度の対戦成績は1ー1の引き分け。慶大はこの試合に勝利し、“FINAL4進出”と“早慶戦勝利”の両方を掴みたいところ。試合は、開始1分で慶大の中西海(経3・海城)が先制ゴール。続く第2Qには、主将・藤岡凜大(政4・慶應)が2ゴールの活躍をみせ、3ー1で前半を終える。第3Qでは、前回の青学大戦でも圧倒的な存在感を放った福田天真(法2・國學院久我山)が2点を決めるなど、慶大が3点を追加して6ー2。最終第4Qには早大の猛追に遭いながらも、石村嶺(経4・慶應)のゴールでリードを守り抜き、7ー6で慶大が勝利した。この勝利をもって、慶大のFINAL4進出が決定!今年度のワセダとの対戦成績を、2勝1敗とした。


 

◇スタメン

AT

#3  藤岡凜大(政4・慶應)

#7  田代豪(商4・慶應NY)

#90 池田朋史(商3・慶應)

 

LMF

#5 佐藤孝紀(政4・慶應)

  

DF

#16 奥澤拓馬(商4・慶應)

#19 増田友翔(経3・慶應)

#21 小川豪(商4・都立青山)

#83 峰岸諒(環2・慶應湘南藤沢)

 

G

#79 岩城敦大(法2・慶應)

 

FO

#33 鈴木ケン春海(商3・慶應NY)

 

♢得点♢

 

1Q

2Q

3Q

4Q

慶大

1   

7  

早大

慶大得点者

中西   

藤岡(2)

福田(2)、藤岡

石村   

 

勝てばFINAL4、そして早慶戦という大一番に先立ち、FO前の会場では応援指導部による応援練習が行われた。「えんじは大っ嫌い」「歌い飛び跳ねろ」など、次々にチャントが披露され、応援席のラクロス部員や観客たちが試合前の選手たちにエールを送る。そして、応援の喉も身体も温まったところで、ついにFOの刻を迎える。

FO前から盛り上がりをみせた応援席

 

第1Qは、開始早々から慶大がチャンスメイク。藤岡凜大がゴール裏に回ると、中西海が相手DFの裏をとってパスキャッチ。すると中西が、“赤いDF”3枚を貫く軽快なスタンシュー。ボールはゴールネットを揺らし、早くも慶大が先制に成功する。直後には、落合優椰(政4・慶應)や池田朋史(商3・慶應)も積極的にゴールを狙うが、得点に繋げることはできない。すると4分、一瞬の隙をつかれてゴールを許し、試合は1ー1で振り出しに戻されてしまう。それでも、寺町陽太朗(経4・慶應)や増田友翔(経3・慶應)ら慶大DF陣のマッチアップ、G・岩城敦大(法2・慶應)のファインセーブで追加点を許さない。DF陣の健闘で守備から攻撃へ転じると、前回の青学戦(第3戦)で2ゴールの活躍をみせた福田天真が3度のシュートを放つなど、ワセダに脅威を与えるがゴールとはならず。1ー1で同点のまま、第1Qを終える。

厚いマークにも打ち勝つ絶対的エース・藤岡凜大

 

第2Qで複数得点を奪い、前半で大きくワセダを突き放したいところ。立ち上がりから、シュートを放たれるなどヒヤリとする展開もみられたが、相手選手のファウルで難を逃れる。そして、慶大ポゼッションで迎えた開始2分に、主将・藤岡凜大が魅せる。ゴール左で相手DFのマッチアップを一瞬でかわすと、そのまま豪快なランシューを叩き込み2ー1。相手のマンダウンによる慶大の数的有利や、奥澤拓馬(商4・慶應)や石村嶺の華麗なパスカットなど好機を演出するが、ゴールネットを揺らすことはできない。それでも、第2Qも残り5分を切った場面で、慶大が誇る絶対的エース・藤岡が再び試合を動かす。ゴール裏の池田朋史からパスを受けた藤岡は、この試合2つ目のゴールでリードを2点に広げる。1点でも多く得点を奪って後半に繋げたい慶大だが、残り15秒で小川豪(商4・都立青山)が見事なパスカットをみせ、縦パスで大類慈英(商2・慶應)が左敵陣に切り込んだところで前半終了。藤岡の2ゴールもあり、3ー1で試合を折り返す。

青学大戦で10ヶ月ぶりの復帰を果たした小川豪

 

第3Q開始は、鈴木ケン春海(商3・慶應NY)のFOで幕開け。石川叶大(経3・慶應)のフォローもあり慶大ポゼッションとすると、藤岡凜大を軸に得点の好機を伺う。そして、前回の青学大戦に続き、野球で培われた肩の強さを武器とする新進気鋭のAT・福田天真が躍動。第3Q開始早々にゴールを決め、4ー1とリードを広げる。またゴールには繋がらなかったものの、福田はゴール左からの捲りシュートの他、ゴール裏で自ら相手DFを引きつけながら藤岡にパスを出して相手を欺くなど、多彩なプレーを披露。さらに、福田の活躍に負けじと藤岡が再びゴールネットを揺らし、ハットトリックを達成。5ー1の4点リードとする。慶大の歓声も束の間、直後に1点を返されるが、相手の流れを断ち切るかのように今度は福田がランシューでゴールネットを突き刺し6ー2。再びリードを4点に戻したところで、第3Qが終了。期待の新星・福田の活躍により、良い流れで最終第4Qへと繋ぐ。

2試合連続2ゴールのAT・福田天真

 

FINAL4進出、そして早慶戦勝利へ。4点リードで迎えた第4Qも、強敵、そして宿敵・ワセダ相手に油断は許されない。慶大応援席からは「盛り上がりが足りない!」チャントが鳴り響く中、第4Q開始のFOを迎える。やはり簡単には終わらないのが早慶戦。開始早々にゴールを決められて6ー3。相手ゴールに迫りながらも得点を奪うことができず、パスの乱れも目立ち始め、慶大は我慢の時間が続く。DF陣も厳しいチェックでワセダの攻撃を迎え討つが、さらに2点を奪われ6ー5の1点差に。試合終了も迫る中、ここで開幕から全試合ゴールという驚異の得点力でチームを支えてきた石村嶺が本領を発揮。この日は未だ得点がなかった石村だが、同期の藤岡凜大からパスを受けると強烈なスタンシューでゴールネットを揺らして7ー5。早慶戦の第4Q終盤という場面で、得点板に大きな1点を刻む。しかし、これで終わらないのが早慶戦。両者均衡した中でも、残り1分を切ったところで試合が再び動き出す。慶大DFが一瞬の隙を見せると、すかさずワセダにゴールを決められ再び1点差に。会場の誰もが祈るような気持ちで見守る中、失点後のFOは村田陽世(環4・慶應)が勝ち取ると試合終了のホイッスル。慶大は7ー6で宿敵・ワセダを下し、FINAL4進出を決めた。

藤岡凜大、中西海と共に全試合ゴールの石村嶺

 

終盤にかけて苦しい試合展開とはなったが、苦しい中でも全てのQで得点を重ねられた点に慶大の強さが表れている。また、DF陣の華麗なパスカットからのターンオーバーも印象的だった。攻撃では、藤岡凜大、中西海、石村嶺が開幕から5試合全てでゴールを決めるなど、安定した活躍ぶりをみせている。さらに、前回の青学大戦に続き2ゴールの活躍をみせた福田天真をはじめ、下級生の存在感が試合を重ねるごとに増しているように感じる。そしてリーグ戦ラストの相手は、昨年悔しくも敗北を喫した日体大。日体大に昨年の雪辱を晴らし、良い流れでFINAL4へと繋げてほしい。

                           (取材:長掛真依)

 

▽以下、選手インタビュー

主将/AT・藤岡凜大選手(政4・慶應)

ーーFINAL4進出を決めました、今日の試合を振り返っていかがですか

前半の時点で、後半でワセダがギアを上げてきて、追いつかれていく展開になるだろうとは想定できていたので。前半と第3Qのうちにしっかり差をつけておきたいという話はしていたので、大事なところで点を取れたというのが最後に勝ち切れた要因かなと思います。

 

ーーワセダとは今年度3回目の対戦となりましたが、戦いにくさや変化は感じましたか

(ワセダは)本当に良いチームになっているなと思っていて、早慶戦では6点差あったのが今回は1点差というところで点差にも表れていますし。社会人日本一を目指していますけど、学生の中では最大のライバルとして切磋琢磨してこられたのがすごい良かったかなと思います。

 

ーー開幕から全試合ゴール、今回もハットトリックの活躍でしたがご自身のプレーを振り返っていかがですか

今日に関して言うと、前半自分で行きすぎたのがちょっと良くなかったかなと思ったので、周りをもっと信頼して、チームでゴールを取るというのを次の試合では修正できたらと思います。ただ大事なところで、第4Qでは、石村くん(=経4・石村嶺)のゴールをアシストできたのがすごいチームとしても良かったなと思うので、そこは続けていきたいなと思います。

 

ーーフィールドから下がって見守る場面もありましたが、オフェンスの戦いぶりをどう感じていましたか

本当に頼もしくなったなと思っていて。流石に疲れてしまって途中で(ベンチに)下がっていたんですけど、オフェンスは本当に安心して見ていられるなと思うくらい、上級生も下級生も、それぞれが頼もしくなっているので、今後もたくさん点を取ってほしいなと思います。

 

ーーリーグ戦ラスト、日体大戦への意気込みをお願いします!

FINAL4進出が決まったとはいえ、1位で行かないといけないと思いますし、学生相手には全勝しないと社会人を倒すというステージには上がれないと思うので。日体大もしっかり倒して、良いラクロスをして勝って、FINAL4に進みたいと思います!

 

AT・福田天真選手(法2・國學院久我山)

ーー青学戦に続き2ゴールの活躍、ゴールの瞬間を振り返ってください

1点目はいつも通り藤岡さん(=政4・藤岡凜大)が上がってきて、藤岡さんの十八番のアシストだったので、いつも通り自信を持って決めることができました。2点目は、いつも通り徳を積んだことで決められました。

 

ーーFINAL4進出を決めました、今日の試合を振り返っていかがですか

前半に慶應が3点取って試合を有利に進められてはいたんですけど、後半結構ワセダに追い上げられてしまったので、次の日体戦やFINAL4ではもっとオフェンスが取れるところで点を取って、オフェンスがどんどん試合をつくっていけたらなと思います。

 

ーーご自身の強みは

強みは、上からのスタンシューとランシューが得意です。藤岡さんみたいにアシストを出してくれる人がいるので、自信を持って強みを活かすだけなので、次も頑張ります。

 

ーー残りのシーズンの目標、どう戦っていきたいですか

自分たちは全日本選手権という社会人を目標にやっているので、学生を基準に戦うのではなくて、社会人と戦って勝つことを目標にしているので、これからもっと力をつけていきたいなと思います。

 

ーーリーグ戦ラスト、日体大戦への意気込みをお願いします!

次戦も2点以上を取って、日体を圧倒して、全日本選手権優勝に繋げていきたいと思います。

 

MF・石村嶺選手(経4・慶應)

ーーチームの勝利に大きく貢献、ゴールの瞬間を振り返っていかがですか

腰を痛めながらの出場ということもあり、不安を抱えた中でのプレーでしたが、トレーナー陣のサポートや信頼できるオフェンス陣が繋いでくれた得点だと思っています。与えられたチャンスをものにできたことに安堵しています。

 

ーーリーグ戦では全試合ゴール、ラストシーズンここまでご自身のプレーを振り返っていかがですか

オフェンスとして日の目を見ることがなかったので、憧れのリーグ戦で毎試合得点を取れていることに自分のことながら驚いています。周りの選手、コーチにただ感謝です。

 

ーー残りのシーズンの目標、どう戦っていきたいですか

目標はもちろん全日優勝です。社会人に勝つことは簡単なことではないですが、残りのシーズンでさらに成長し、最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もフェティッシュなシーズンにしたいと思います。

 

ーーリーグ戦ラスト、日体大戦への意気込みをお願いします!

昨シーズン敗北を喫した因縁の相手である日体大に圧勝して、真のREVIVEを体現したいと思います。部員一丸となって勝利を掴み取りますので、次戦も応援の程よろしくお願いいたします!

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