パリ五輪・女子レスリング68キロ級で見事銅メダルを獲得した尾﨑野乃香(環4・帝京)を讃える祝勝会が10月20日(日)慶應義塾大学日吉キャンパスにて行われた。会場には数多くのOBOGや現役のレスリング部員らが集まり、慶大レスリング部としては72年ぶりのメダル獲得を成し遂げた尾崎の素晴らしい活躍に歓声と拍手が送られた。
今年8月に行われたパリ五輪・女子レスリング68キロ級にて、3位決定戦で前回大会の銀メダリストを破り、見事銅メダルに輝いた尾﨑野乃香(環4・帝京)。その栄光を讃えた祝賀会が10月20日(日)、日吉キャンパス内で行われた。慶大レスリング部としては、北野祐秀(昭29卒)が1952年にヘルシンキ五輪で銀メダルを獲得して以来、72年ぶりの快挙であり、また現役女子塾生としては初めてのメダル獲得である。祝賀会では多くのOBOGや現役のレスリング部員が出席し、世代を超えて親睦を深めあった。壇上に立った宮原隆治監督(平17卒)は尾﨑に対し「サポーター・ファンとしてテレビで応援をしていて、準決勝の最後は破れましたけれど、やっぱりこれまでの苦労があったからこそ、銅メダルまで行けたんだと思います」と賛辞を送った。
また現役レスリング部員でありビーチレスリングU20世界選手権で見事銀メダルに輝いた淺野稔理(法2・慶應女子)から尾﨑に花束が贈呈されると会場は拍手と歓声に包まれた。花束を受け取った尾﨑は壇上に立ち、「4年後もまた目指したいなと思える場所でしたし、こんなに素敵な場所に立つことができるのは私一人だけの力では到底難しかったなということも感じました。4年間こうして慶應OBのみなさんの応援や支援が私の力となって今ここに立っているなと思います」と感謝の気持ちを露わにした。
最後は應援指導部が駆けつけ、全員で「若き血」を熱唱。パリ五輪銅メダルの快挙に相応しい大合唱で祝賀会は幕を下ろした。「日本代表になるということは口で言うほど簡単ではないのですが、4年後またロサンゼルスオリンピックに出たいという思いは強くあるので、これからも頑張っていきたいと思います」とも意気込んだ尾﨑。これからの活躍にも期待したい。
◇コメント全文◇
尾﨑野乃香(環4・帝京)
本日はお忙しい中、祝勝会を開いていただいて本当にありがとうございました。慶應義塾大学レスリング部として72年ぶり、北野先輩ぶりに、こうしてメダルを獲れたことを誇らしく思っています。ここまでの道のりは苦しいこともたくさんあって、オリンピックに出たいから、階級を上げてやってきました。今回オリンピックに出場してあの景色を見ることができて、4年後もまた目指したいなと思える場所でしたし、こんなに素敵な場所に立つことができるのは私一人だけの力では到底難しかったなということも感じました。4年間こうして慶應OBのみなさんの応援や支援が私の力となって今ここに立っているなと思います。私が慶應義塾大学の学生としてオリンピックに出て成績を残すことで、たくさんの方が喜んでくれて、「勇気をもらった」と言ってくれたことが心から嬉しく、私の活躍が励みになっているのなら幸せだなと思います。そして、後輩のみんなにも少しでも力を与えることができたら嬉しいですし、後輩の活躍も私にとって嬉しいです。日本代表になるということは口で言うほど簡単ではないのですが、4年後またロサンゼルスオリンピックに出たいという思いは強くあるので、これからも頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。
宮原隆治監督(平17卒)
まずは尾﨑さん、銅メダル獲得おめでとうございます。あまり私はオリンピックのことは言えないのですが、サポーター・ファンとしてテレビで応援をしていて、準決勝の最後は破れましたけれど、やっぱりこれまでの苦労があったからこそ、あそこまで行けたと思います。思い通りにいかなかった1日目があっても、2日目にLINEで「気持ちを切り替えて頑張ります」と力強いメッセージをもらったときに、これはもう大丈夫だな、と思いましたし、3位決定戦では3対0で、本当に落ち着いた試合をしました。これから先、思い通りにいかないこともたくさんあるかもしれないけれど、それを乗り越えて、自分の力を信じ抜いて銅メダルを獲得ということは、今の力を最大限発揮した上だと思います。これから、尾﨑さんの夢はロサンゼルスに続いていると思いますので、応援し続けたいなと思います。
(取材:塩田隆貴、梅木陽咲)