11月15日(金)東京六大学野球秋季フレッシュトーナメント立大戦 @明治神宮野球場
法大、東大に連勝し、ブロック1位で通過した慶大は3季連続で立大との決勝戦に臨んだ。3回に打撃好調の7番・玉津優志(商2・慶應湘南藤沢)の本塁打で先制するも、5回に立大2番・住井力(社1・立教新座)の適時打などで3点を追加され、逆転される。その直後の回に吉田雄亮(商2・慶應)の適時打で1点差に詰め寄ると、8回にも再び吉田の適時二塁打が飛び出し、追い付く。その後両チーム譲らず延長戦に突入するが、11回に1死満塁の場面で玉津の適時打が生まれ、ついに逆転。7回途中から登板した沖村要(商2・慶應)が立大打線を寄せ付けない圧巻の投球で最後まで投げ切り、慶大は昨秋・今春に引き続き、フレッシュトーナメントで東京六大学の頂点に立ち、3連覇を成し遂げた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | |
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慶大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 5 |
立大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
◆慶大出場選手
打順 | 守備位置 | 選手名 |
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1 | [9] | 小原大和(環2・花巻東) |
2 | [6] | 上田太陽(商2・國學院久我山) |
3 | [8]7 | 今津慶介(総2・旭川東) |
4 | [7] | 吉田雄亮(商2・慶應) |
R | 渡邊功喜(総2・湘南学院) | |
8 | 森本亜裕夢(商2・慶應) | |
H7 | 渡邉千之亮(政1・慶應) | |
5 | [3] | 延末藍太(商1・慶應) |
6 | [5] | 福井直睦(商1・慶應) |
H5 | 山口瑛士(商2・郡山) | |
7 | [指] | 玉津優志(商2・慶應湘南藤沢) |
8 | [2] | 吉開鉄朗(商2・慶應) |
9 | [4] | 寶田裕椰(経2・三重) |
H | 宮原慶太郎(商2・慶應) | |
4 | 石崎世龍(商2・慶應) |
慶大バッテリー:田上、宮腰、鷲見、○沖村ー吉開
立大バッテリー:山田、森本、岡本昇、●小林誠ー大山
慶大本塁打:玉津1号ソロ(3回)
立大本塁打:なし
前日に行われた東大戦では、投打ともに相手を圧倒。連盟規定によるコールド勝利をおさめ、優勝に向けて大きく弾みをつけた。慶大先発に抜擢されたのは、田上遼平(商2・慶應湘南藤沢)。初戦の法大戦では9回に登板するも、2死球を与えるなど制球に苦しみ、1イニングもたず降板。昨春のフレッシュ立大戦では立大打線を3者連続三振に切る圧巻の投球を見せていただけに、法大戦で浮き彫りになった課題を修正し、「田上らしい」力強い投球でチームを勝利に導きたい。
慶大打線は立大先発・山田渓太(営1・大垣日大)の巧みな投球を前に2回まで出塁できず、歯がゆい攻撃が続く。しかし3回に先頭打者の7番・玉津が甘く入った3球目を右翼スタンドへ運び、幸先よく先制に成功。今季フレッシュで3打数2安打と打撃好調な玉津の一発は、慶大に流れを呼び込む一打となった。
また、慶大先発の田上は3回まで毎回走者を背負うも、球威ある直球と変化球を織り交ぜながら、立大打線に三塁を踏ませない完璧な投球を披露。4回にはこの日初めて三者凡退に打ち取り、先発としての役目を十分に果たしマウンドを降りる。
5回のマウンドには宮越悠生(環2・慶應)が上がったが、先頭打者に中安打を許すと、犠打と安打で1死二、三塁のピンチを招く。ここで立大1番・木津寿哉(現1・國學院久我山)の弱い当たりが宮腰の前に飛び、本塁に投げるもこれがセーフとなり、同点となる。さらに、1死一、三塁から立大2番・住井の適時打を浴び逆転を許した宮腰は、ここで鷲見旺宥(環1・岐阜)にマウンドを託す。これ以上の追加点を与えたくない場面だったが、鷲見の制球が定まらず。立大3番・落合智哉(スポ2・東邦)に四球を出し1死満塁になると、立大4番・丸山一喜(コミュ2・大阪桐蔭)に痛恨の押し出し死球を与え、2点差に広がった。
直後の6回、反撃したい慶大は先頭打者の1番・小原大和(環2・花巻東)の二塁打と相手の失策で好機を作ると、2死三塁から4番・吉田が左中間を割る適時打を放ち、点差を1点に縮める。終盤に差し掛かった8回にも、先頭打者の1番・小原が気迫のヘッドスライディングで出塁すると、2番・上田太陽(商2・國學院久我山)が犠打を決め、2死二塁の場面で迎えた打者は、再び4番・吉田。フルカウントから放った打球は左翼手の頭上を越え、これが適時二塁打となり、同点に追いついた。法大戦でも4番に座り、チームの勝利に貢献する一打を放った吉田。この日も吉田の勝負強い一打で、試合を振り出しに戻した。
その後は両チーム互いに譲らぬ攻防を見せ、延長戦に突入。決勝戦では9回を終えて両チームの得点が等しい場合、延長回で無死一、二塁のタイブレークが適用される。そして11回に先頭打者の5番・延末藍太(商1・慶應)が一犠打を決めると、途中出場の6番・山口瑛士(商2・郡山)が四球を選び、1死満塁となる。上級生による「ダッシュケイオウ」の応援が神宮球場に鳴り響く中、先制本塁打を放った7番・玉津に均衡を破る適時打が生まれ、待望の逆転に成功。その後も押し出し四球で追加点を入れ、立大を2点差に突き放した。
7回途中からマウンドに上がった4番手・沖村が11回のマウンドもあがると、立大打線を難なく打ち取り、試合終了。5-3で立大に勝利し、3季連続16回目の優勝を果たした。
試合を重ねるごとにチーム力が増していった「チーム寳田」。初戦の法大戦は沖村や吉田など、リーグ戦での経験豊富な2年選手の活躍。前日の東大戦は延末や福井直睦(商1・慶應)など新戦力の台頭。そしてこの日の立大戦では1、2年選手全員が各々の役割を果たし、総力を結集して「フレッシュ3連覇」を達成した。今季リーグ戦は5位に終わったが、来季のリーグ戦では屈辱を晴らし、必ず東京六大学の頂点を掴み取ってくれるだろう。
◆活躍選手コメント
玉津優志(商2・慶應湘南藤沢)
守備面でみんな頑張ってくれていたので、勝利に貢献できて良かったです。何としても3連覇したかったので、優勝できて良かったです。
寳田裕椰(経2・三重)
苦しい展開でも一人一人が役割を果たし勝ち切った、今年のフレッシュチームの締めくくりにふさわしい試合でした。多くのご声援、本当にありがとうございました。
(記事:加藤由衣、写真:林佑真、河合亜采子)