3月5日(水)薩摩おいどんリーグ JR九州戦 @平和リース球場
慶大はJR九州に対して8-3で大敗した。1回表、慶大先発・竹内丈(新環3・桐蔭学園)が1番・七條太一(佛教大)に三塁打を許し、3番・美澤真斗(育英高)の遊ゴロの間に先制される。その後も相手打線の勢いを止められず、6回までに8-0と大きくリードを広げられた。7回の小原大和(新環3・花巻東)による左前安打、8回の竹田一遥(新環1・聖光学院)による相手の失策が絡んだ三塁打、9回も竹田による犠飛で3点を返すも、反撃は及ばず。終わってみれば8-3の大敗を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 |
JR九州 | 2 | 0 | 5 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | X | 8 |
◆慶大野手成績
位置 | 選手 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
[8] | 常松広太郎(新政4・慶應湘南藤沢) | 二飛 | 二安 | 空三振 | ||||||
2 | 吉開鉄朗(新商3・慶應) | 空三振 | ||||||||
[5] | 吉野太陽(新法3・慶應) | 捕飛 | 中飛 | 二ゴロ | 左安 | |||||
R4 | 今津慶介(新総3・旭川東) | |||||||||
[9] | 吉田雄亮(新商3・慶應) | 左飛 | 左飛 | 右安 | ||||||
H3 | 内田瑛介(新経4・ウェスト・トーランス) | 中安 | ||||||||
[DH] | 中塚遥翔(新環2・智辯和歌山) | 一ゴロ | 見三振 | 四球 | 二ゴロ | |||||
[3]5 | 今泉将(新商4・慶應) | 一邪 | 遊安 | 左2 | 空三振 | |||||
[2] | 坪田大郎(新商4・慶應) | 三飛 | 空三振 | |||||||
8 | 丸田湊斗(新法2・慶應) | 一ゴロ | 二2 | |||||||
[7] | 小原大和(新環3・花巻東) | 左飛 | 投ゴロ | 右安 | 中安 | |||||
[6] | 上田太陽(新商3・國學院久我山) | 見三振 | 遊ゴロ | |||||||
6 | 竹田一遥(新環1・聖光学院) | 右ラ本 | 左犠 | |||||||
[4] | 林純司(新環2・報徳学園) | 三ゴロ | 四球 | 見三振 | ||||||
9 | 村岡龍(新商3・慶應) |
◆慶大投手成績
選手 | 投球回 | 打者 | 投球数 | 被安打 | 被本塁打 | 与四死球 | 三振 | 失点 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
先発 | 竹内丈(新環3・桐蔭学園) | 2 | 15 | 52 | 6 | 0 | 3 | 2 | 6 | 6 |
2 | 宮腰悠生(新環3・慶應) | 1 | 4 | 26 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 |
3 | 広池浩成(新経3・慶應) | 2 | 10 | 45 | 2 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 |
4 | 渡辺和大(新商3・高松商業) | 3 | 13 | 27 | 2 | 0 | 3 | 4 | 1 | 1 |
前々日の立命館大戦、守備では外丸東眞(新環4・前橋育英)が4回無安打・無四球の好投を披露し、打撃ではチーム全体で9安打5得点を挙げ、快勝した慶大。前日は雨天のため、鹿児島国際大と周南公立大の試合が中止となった。この日対戦した社会人チーム・JR九州は昨年の第49回社会人野球日本選手権に九州代表として出場している。経験豊富な強豪を相手に、前日の練習を活かして勝ち切ることができるか。シートノックの前に「シート(ノック)から『DOMINATE』していきましょう!」と声を掛け合い、気合は十分だ。
慶大先発はおいどんリーグにおいて3登板目となる竹内丈。初回、慶大がJR九州の先発・平野皓清(北九州市立大)を前に三者凡退に終わると、その裏すぐにピンチを迎える。1番・七條にフルカウントから中堅手の頭上を越える三塁打を許し、続く是枝丈一郎(長崎国際大)を空振り三振に打ち取るも、3番・美澤の遊ゴロの間に先制される。さらに2死無走者から、4番・山田遼平(上武大)の左前安打、5番・藤江優希(九産大九産高)の中前安打で2点目を奪われ、初回から2点のビハインドを背負う展開となった。
竹内はその後もJR九州打線を抑えきれず、3回には先頭打者を四球で出すと3連打を浴びて2点を追加され、4-0となったところで2番手・宮腰悠生(新環3・慶應)にスイッチ。宮腰は最初の打者を見逃し三振に打ち取り、ストライク先行の安定した投球を見せたが、1死二、三塁の場面で8番・平松大輝(環太平洋大)に適時三塁打を打たれ、2点を失う。続く犠飛でも失点し、この回一挙5点を奪われる苦しい展開となった。

先発・竹内は2回6失点の内容

2番手・宮腰は最小失点で切り抜けた
1点ずつ返していきたい慶大は4回、先頭の常松広太郎(新政4・慶應湘南藤沢)がこの日チーム初安打となる内野安打を放つ。しかし、その後の盗塁が失敗に終わり、この回も結果的に三者凡退となった。

今大会打撃好調の常松はこの日も安打で存在感
4回からは宮腰に代わり、広池浩成(新経3・慶應)がマウンドに立つ。相手の好走塁もあり、1死二、三塁とピンチを招くが、140キロ台の速球を連発し、追加点を許さなかった。

3番手・広池は2回無失点の快投を披露
6回にも追加点を許し、点差は8点。なんとか反撃を仕掛けたい慶大はラッキーセブンの7回にこの日初めてのチャンスを迎える。4番・中塚遥翔(新環2・智辯和歌山)が四球を選んだ後、5番・今泉将(新商4・慶應)が左翼線に落ちる二塁打を放ち1死二、三塁。続く途中出場の丸田湊斗(新法2・慶應)の一ゴロで三塁走者が封殺されるも、2死二、三塁で7番・小原大和が左前にしぶとく打ち返し、待望の1点をもぎ取る。
6回から広池に代わり登板した渡辺和大(新商3・高松商業)は走者を出しながらも7、8回を無失点に抑える好投を披露。その渡辺和の投球に応えるように、慶大打線も8回に追加点を奪う。途中出場の新1年生・竹田が粘り強くカウント1-2から右前に打ち返し、相手右翼手の失策も重なり、そのままホームに生還。思わぬ形での追加点に慶大打線は勢いが増してくる。さらに2死から、2番・吉野太陽(新法3・慶應)が左前安打で出塁し、代走・今津慶介(新総3・旭川東)が起用される。さらに3番・吉田雄亮(新商3・慶應)のところで代打・内田瑛介(新経4・ウェスト・トーランス)が起用されカウント0-2から中前安打を放ち、作戦成功。2死一、二塁という複数得点のチャンスを作るが、4番・中塚が二ゴロに倒れ、追加点とはならなかった。

4番手・渡辺和は与四死球3、1失点の内容
その裏、渡辺和は走者を出すも落ち着いた投球で切り抜け、あとは9回の攻撃を残すのみ。8回の攻撃で風向きが少し慶大寄りになり、最終回でどこまで点差を縮め同点につなげることができるか。JR九州の3番手・植木佑斗(奈良学園大)を前に先頭打者・今泉は空振り三振に倒れるが、丸田、小原が相手の失策と中前安打で1死一、三塁と粘りを見せる。絶好の場面でこの日2点目を挙げた期待の新人・竹田に打席が回る。竹田は期待に応え犠飛で1点を返すが、一塁走者が挟殺され、試合が終了となった。

2月入部ながら打撃でアピールに成功・竹田
序盤の大量失点が響き、JR九州相手に大敗を喫した慶大。投打だけではなく、走塁、守備、声出しにおいても社会人チームの強さというものを見せつけられた試合となった。しかし、終盤には打線を繋げて1点ずつ返していくという粘りも見られた。翌日は、4年連続日本一を目指す社会人野球の絶対的王者・トヨタ自動車との一戦が行われる。この日見られた粘りを翌日に繋げて「DOMINATE」してほしい。
◆活躍選手コメント
小原大和(新環3・花巻東)
このキャンプでレギュラーを取ろうと思っているのでアピールできて良かった
です。リーグ戦まで一ヶ月もないので1日を無駄にせず毎日成長していきたいです!

新人戦でも活躍の小原、この日2安打でアピール
(記事、写真:河合亜采子)