慶大の体育会を深掘りしていく連載企画、「What is ○○部?」。14個目の体育会は相撲部!慶應義塾大学体育会相撲部は2025年に創部106年を迎える伝統ある部活。Bクラスでの優勝を目指し、部員3人で活動している。今回は、相撲部が日々汗を流す三田・綱町道場を訪ね、新主将の長谷川理央(新総4・木造)にお話を伺った。
三田キャンパスから徒歩5分ほど。ソッカー部などが活動する綱町グラウンドに佇む、荘厳な相撲場。中に入ると、まわしを締めた力士たちが稽古に励んでいた。

主務の水野健太郎(新総3・明大中野)
現在の部員は3人。主将の長谷川、主務の水野健太郎(新総3・明大中野)、副務の浅野孝太(新経3・慶應義塾)で構成される相撲部は、週4回、短い練習時間の中で質の高い練習を行っている。日々の練習には慶應義塾高校の相撲部も参加し、共に切磋琢磨している。
今回は長谷川、水野、そして来年度から慶大への進学が決まっている慶應義塾高校相撲部の秦翔太朗(新政1)の練習にお邪魔した。
――相撲部に入ったきっかけ
長谷川:もともと相撲をずっとやってきてて、勉強と相撲を両立できるというところで、慶應義塾大学に相撲部があるというので入学を決めました。私は女子として(相撲部への入部が)初めてだったんですけど、すごく温かく受け入れてくださったので、入ろうと思いました。
――これまで相撲をやってきて挫折したことは
長谷川:小学校の頃とかはわりと男の子にも勝てたんですけど、体格差が出てくるとなかなか勝てなくなって、そのときは目の前の勝ちだけにこだわってしまっていて、それは挫折に感じていたなと思います。
――相撲部の雰囲気や特徴
長谷川:もともと男子部員しかいなかったので男子が多いです。練習は週4日で、他の時間でトレーニングや勉強をしたり、プライベートに充てたりしています。相撲だけじゃなく、何かと両立させたり、自分で考えて相撲をやっている人が多いので、いい意味で空気が重くないというところが、うちの部の特徴かなと思います。
――相撲部の歴史や伝統を感じる瞬間
長谷川:OBの方がいらしたりすると、昔の話を教えてくれるので面白いなと思います。あまり私たちはやらないんですけど、ちゃんこを作るときには歴代の作り方だったり、「ここで味が変わったんだよ」ということを教えてもらうのは面白いです。
――相撲部の練習内容
長谷川:基礎練習と実践練習。特に変わった練習はしないです。オフシーズンは実際に相撲を取るよりも、体づくりやトレーニングをメインでやっています。夏場は実際に相撲を取ったりしています。
――練習で意識していること
長谷川:練習時間が2時間と短い時間なので、質の高い練習ができるように、無駄がないように考えてやっています。

質の高い練習を意識
――昨年の活動を振り返って
長谷川:部全体として最後はあまりまとまりがなかったので、今年1年通して、全員で目標に向かえる姿勢を取れたらいいなと思います。
――来年度の意気込み
長谷川:個人としては、来年度も日本代表や世界大会を目指していて、男子はBクラス優勝を目指して頑張ってもらいたいです。あとは部員集めも頑張っていけたらなと思います。
――相撲部に入る後輩へのメッセージ
長谷川:マネージャーでもいいですし、経験者・未経験者問わないので、興味のある人がいたらぜひ遊びに来てほしいです。とにかく1回見にきてもらえたらなと思います。
相撲部の今後の活躍に、「待ったなし」だ。
(取材:梅木陽咲)