ケイスポ競走班では、第108代新幹部による「主将・副将対談」を企画。新たなスローガン「此処ぞ、勝ち鬨」を掲げた競走部は、どのような目標に向かって進んでいくのか。全3回の連載を通じて、新体制となった競走部の活動に迫ります。最終回となる第3回は「六大学対校陸上編」。新体制で迎える最初の対校戦となる六大学対校陸上。競走部は「男女ともに準優勝」を目標に掲げ、熱戦に挑みます。大会への意気込みや注目選手について、新幹部の皆さんに語っていただきました!
本記事は第1,2部に続く第3部となります。最初からご覧になる場合はこちらの記事からどうぞ!
【競走】新体制インタビュー~此処ぞ、勝ち鬨~ 第1部 新主将・副将紹介編 | KEIO SPORTS PRESS
【競走】新体制インタビュー~此処ぞ、勝ち鬨~ 第2部 慶大競走部2025ver編 | KEIO SPORTS PRESS
六大学対校陸上
日程:4月5日(土)
開催地:日吉陸上競技場
――迫る六大学対校陸上にむけて、チームとしての目標を教えてください!
大島:チームの目標としては、まず「男女ともに準優勝」を掲げています。先ほど鴨下も言ったように、今年は世界陸上の関係で、シーズン前半に重要な公式戦が集中しています。その中でも、最初に迎える大きな大会が六大学対校陸上。この大会の結果は、関東インカレをはじめとする今後の公式戦に大きな影響を与えると考えています。準優勝というのは少し高い目標ではありますが、陸上競技は総合力がものを言うスポーツなので、個々の力を最大限に発揮してチームとして戦うことで、目標を達成する意気込みです。

「男女ともに準優勝」を掲げています
――この大会の個人としての目標は?
大島:そもそも六大学陸上は、早稲田、明治、法政をはじめ、関東インカレでも優勝・入賞するような強豪大学が揃う大会です。特に短距離では、全国レベルの選手が集まるので、僕の中では関東インカレの前哨戦のような位置付けだと考えています。
『ここで勝てなければ、関東インカレでも勝てない』、それくらいの気合で臨まないと、六大学も関東インカレも良い結果にはならないと思っています。今年は僕自身、対抗戦への出場が初めてで、最初で最後のチャンスになりますが、しっかりと上の選手たちに食らいついていきたい。
ランキングで見れば、上位にいるわけではありませんが、上位の選手たちと勝負して大量得点を持ち帰ることで、チームに良い流れを作れると思っています。まずは100メートルで3位以内という高い目標を掲げています。
そして、400メートルリレーには特別な思い入れがあります。特に4×100メートルリレー(4K)や4×400メートルリレー(マイル)は、決勝に残れるかどうかでチームの流れが大きく変わるので、その点でも、六大学陸上は本当に重要な大会だと思っています。強い他大学がひしめく中ですが、優勝を目指して、全力で挑んでいきます!
安田:僕の個人目標は、昨年度に引き続き、3000メートル障害で優勝することです。
昨年も優勝させてもらいましたが、そのとき大島主将が言っていた通り、林(攻玉社・政3)が200メートルで優勝した場面をちょうどアップ中に見ていました。その瞬間の盛り上がり方がすごくて、まさに番狂わせのような展開で強い選手に勝ち、優勝した姿を見て、ものすごく刺激を受けたのを覚えています。
そして、その勢いの流れに乗る形で僕自身も優勝し、「若き血」を歌い、チーム全体が盛り上がる瞬間を作ることができました。今年も林が優勝してくれるはずなので、僕も昨年と同じように3000メートル障害でしっかり勝ちたいと思っています。
さらに、その後には5000メートルとリレー種目が控えていて、特にリレーは順位が大きく変わる可能性がある重要な種目です。だからこそ、まずは自分がしっかり優勝して8点を獲得し、早稲田・法政との差を詰めていく。そして最後のリレーでチームが優勝して、流れをつくることで、早稲田・法政を詰める、あるいは引き離すことができるかもしれません。
男女ともに準優勝という目標に少しでも貢献できるよう、自分の走りで流れを引き寄せていきたいと思っています。

自分の走りで流れを引き寄せていきたい
井上:ここにいる3人とは違って、今年僕は対校ではなくOP参加での出場になります。
調子がなかなか上がらず、対抗戦に絡めないことは正直悔しいですが、それでも六大学陸上は僕にとって特別な大会です。というのも、2年前の六大学で自己ベストを2.5秒更新し、最下位のランキングから出場して8位になった経験があるからです。
そのときの感覚が強く残っているので、今回もタイムを狙いたい気持ちはあるのですが、現状のコンディションを考えると、まずは最低限できることをしっかりやって関東インカレに向けて良い流れを作りたいと思っています。
僕の後には対抗戦の800メートルがあるので、自分がしっかり走ることでその流れを後に繋げられたらと思います。そして、競技の面ではOP出場ですが、応援の面では誰よりもチームに貢献したいです。
安田も3障で厳しい場面があると思いますし、彼がよく言っているように、中長距離種目は声援で結果が変わることがあって、僕自身も800メートル選手としてそれを実感しているので、応援の力でチームを盛り上げ、少しでも力になれたらと思っています。

応援の力でチームを盛り上げ、少しでも力になれたらと思っています
鴨下:私の目標は、女子800メートルで優勝することです。
六大学の800メートルに出場するのは今回が初めて。これまではずっと400メートルを走ってきましたが、強い先輩がいつも1番を取って帰ってきてくれたので、「慶應の女子800といえば優勝」という伝統があるように感じています。だからこそ、それを守るべきポジションとして、良い意味でプレッシャーを感じています。
相手選手もさまざまで、特に800メートルは「どっこいどっこい」の接戦が毎回繰り広げられる種目。何が起こるかわからないし、調子に関係なく展開が大きく変わるレースになることもあるので、最後まで気を抜かずに走り切ることが大切だと考えています。
また、先ほど話にあったように、800メートルは声援によって展開が変わることが多い種目です。特にラスト200メートルは本当に苦しいですが、「その先に若き血があるなら、もうひと踏ん張りできる」と思えることがある。こうして走れる機会をもらえたことに感謝しつつ、関東インカレの予選のような気持ちで挑まないと勝てないと思っています。
何がなんでも1番を取って、0.01秒でも勝って帰ってきたいですし、お昼のレースということで、チーム全体として中だるみを防ぐ意味でも大事なレースになるはず。しっかり走り切って、流れをつくることに貢献したいです。
――六大学陸上での注目選手は?
大島:そうですね、少し短距離の話になりますが、個人的にすごく推しているのが、200メートルに出場する林明良(攻玉社・政3)です。
彼は去年の六大学陸上で飛躍的に成長し、ランキング6位くらいから一気に優勝を果たし、その勢いのまま関東インカレでも4位に入るなど、本当にすさまじい成長を遂げた選手です。今年は2連覇がかかっていて、冬季練習でも非常に調子が良かったので、近くでその成長を見てきたからこそ、六大学での活躍に期待しています。
去年は彼がチームに勢いをもたらしてくれた存在だったと思っています。今年もその強さを存分に発揮してほしいと思っています。

大島が期待する林
昨年の全日本インカレではリレーでアンカーを務めた
安田:注目選手はですね…自分!と言いたいところですが、今回は中距離の選手、5000メートルに対抗戦で出場する成沢(翔英・環3)を推したいと思います。
昨年は長距離ブロック所属でしたが、今年から中距離ブロックに移籍しました。それでも、塾で歴代2番目の記録を持つ実力者で、今回は5000メートルに挑戦します。この種目には箱根駅伝で活躍している他大学の選手も出てきますが、成沢なら十分に勝負できるはずです。六大学の5000メートルのレベルは年々上がっていますが、『そんな中でもしっかり戦い、3位以内に入る』と本人も言っていました。
僕は3000メートル障害で優勝を目指し、成沢には5000メートルで3位以内に入ってもらう。そして最後のマイルリレーではチームとして優勝することで、後半戦に向けて良い流れを作りたいと思っています。長距離種目で失速しがちな流れを今年は断ち切り、3位と2位(多分早稲田・法政)との差を詰めて逆転するためにも、最初の公式戦となる六大学陸上でチームの目標をしっかり達成していきたいです。

成沢は塾内きっての実力者 5000mでは塾歴代2位の記録を持つ
井上: 2人います。1人、中距離ブロックとしてこの人は欠かせないっていうのが、市村瞭太郎(慶應志木・経2)です。彼、昨年はそこまで記録が伸びなくて、多分本人が思ったような結果を出せていなかったと思うんですけど、この冬は本当に中距離ブロックを引っ張ってくれていた1年生だなって思っています。どの練習でも先頭を走ってくれるし、どんな仕事も前向きにこなしてくれる選手です。
で、3月の春季オープンで1.5秒くらい自己ベスト更新して、800メートルって初戦から自己ベスト出すのは本当に難しいと思ってるんですけど、彼は一人で走ってそれを達成した。まだまだ伸びしろのある選手だなって思っています。ランキング的には多分8位くらいで、そこまで上位じゃないと思うんですけど、勝負すればもっといい記録を狙えて、順位もついてくるんじゃないかなって思います。
で、もう1人が跳躍ブロックの須﨑遥也(丸亀・商3)です。多分彼は六大学陸上に出場するのは初めてなのかなと思いますが、高校時代から記録をすごく持っていて、インターハイでも2位になるような選手でした。ただ、これまで怪我があって、六大学には出場できなかったんですけど、今回初めて出場します。
個人的には優勝も期待してるし、特に須崎は昨年の全カレで2メートル16センチの自己ベストを飛んだ時に、めちゃくちゃいい雄叫びを上げてたんですね。それを六大学でも聞きたいなって思っているので、注目しています。
鴨下: そうですね。たくさんいい選手がいる中で、その中でも特に期待したいのが跳躍ブロック所属の佐田那奈(福岡雙葉・看2)選手です。
彼女は高校時代から注目されていて、今年の新入生の中にも彼女に憧れて入ってきたという選手が何人もいるほどの存在なんです。そんな彼女が慶應に来てくれたのですが、昨年は本人にとって苦い一年だったかもしれません。だからこそ、今年は爆発するような活躍を見せてくれるのではないかと期待しています。
私自身も練習のときには彼女の動きを見てイメージをつくってから走ることが多くて、ずっと参考にしている選手でもあります。今回彼女は走高跳に出場するんですが、女子で得点を取るのは簡単ではなく、相手もかなり強い選手が揃っていると思います。それでも、走高跳も800メートルと同じく何が起こるかわからない種目なので、彼女にはぜひ番狂わせを起こしてほしいと思っています!

苦しかった1年を乗り越え、今年は爆発してくれるのではないかと期待しています
本連載は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました!
ケイスポでは、競走部をはじめ沢山の慶大體育會の活動をお伝えしていきます。今後の記事もお楽しみに!
(取材:山口和紀、竹腰環)