【應援指導部】「日本一」の応援に向けて 涙に勝って成長を/総合練習レポート

應援指導部

今年もこの季節がやってきた。春は別れの季節でも出会いの季節でもない。野球応援の季節である。今回は2日間にかけて行われた総合練習。本番を想定した2日目は、「日本一」の応援をめざすスペシャリストたちが慶立戦での勝利に向けて、燃え上がるような練習を繰り広げていた。

 

2日間にわたって行われた今回の総合練習。2日目は、いよいよ“本番”を強く意識した実戦形式の練習が展開された。ひな壇に立った代表や野球応援担当者の口からは、「俺は絶対にお前らと日本一取るぞ」「私はこの代なら絶対に日本一取れると思う」と、揺るぎない覚悟と熱意が溢れ出す。

ハンドサインの確認が終わるといよいよ実際の神宮を想定した応援練習がスタート。1回の表・裏の練習が終わるとすぐにフィードバックの時間に。「本当に神宮だと思えてないんじゃないか」「練習だと思って応援が流動的になりすぎている」など上級生から厳しい言葉が飛んだ。

続く2回表からは、「これは慶立戦0試合目だ」という意識をチーム全体で再確認。2回裏ではチャンスから得点するシーンを想定。『ソレイユ』や『シリウス』などお馴染みの応援歌で練習会場のボルテージはますます上昇する。しかし、フィードバックでは「状況に応じた対応ができてない」「もうひとつギアをあげて」という声も上がり、課題の残る内容となった。

5回裏の練習では「まだまだ自分の殻を破れていなんじゃないか!」という言葉から練習がスタートする。ビハインドを想定した5回裏の練習は、1死2塁のチャンスの場面でこの日初めて『朱雀』を演奏。会場の一体感が一気に高まると、慶大野球部は逆転に成功。『若き血』『三色旗の下に』の演奏中には本番さながらの歓喜に包まれた。

ただ、ミスも目立った應援指導部。「ハプニングの対応が全くできていない。集中力が切れてるよ」と鋭い言葉が飛び交う。7回の練習では厳しい場面を想定。ビハインドでも笑顔を欠かさないことを大切に、エース・外丸東眞(環4・前橋育英)へエールを送る。

「もうミスは取り返せねぇぞ!」という言葉から始まった8回裏の練習。満塁の場面でこの日2度目の『朱雀』が演奏されると、練習会場は今日一番の盛り上がりに。その後はまたもや逆転し、『若き血』を熱唱。攻撃、守備終了時のスピードも上がり、短い時間のなかでもしっかりと成長が見られた。

練習は21時45分ごろに終了。練習後には「応援に対する熱さは十分にある。ただ今のままじゃ熱さだけだ」「應援指導部から戦況を引っ張っていく応援ができていない」など厳しい言葉も続いたが、「人間誰しも間違えるから」「この代で絶対に日本一を取ろう」など励ましの言葉も見られた。

 

慶立戦まで残り少ない日程のなかで行われた今回の総合練習。課題も多く見つかったが、それは成長のチャンスでもある。「応援で勝たせる」そんな想いを胸に、万全の状態で『若き血』を。「日本一」の応援で打倒・立教だ。

 

(記事:塩田隆貴 取材:岩切太志、工藤佑太、神戸佑貴、塩田隆貴、鈴木拓己、竹腰環)

 

〈フォトライブラリ〉

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