【野球】完封リレーで1点を守り切りフレッシュ4連覇達成!/ 春季フレッシュトーナメント明大戦 @明治神宮野球場

野球戦評

6月18日(水) 春季フレッシュトーナメント明大戦 @明治神宮野球場

慶大は4回、先頭の一宮知樹(経1・八千代松蔭)が左中間を破る二塁打を放ち出塁すると、その後暴投の間に生還し先制に成功。この1点を鷲見旺宥(環2・岐阜)、松井喜一(経2・慶應)、水野敬太(経2・札幌南)の完封リレーで守り切り、フレッシュトーナメント優勝を決めた。慶大は2023年秋季から破竹の”12連勝”でフレッシュトーナメント4連覇を達成、平24春〜平26春に明大が達成した5連覇以来、史上3度目の快挙となった。

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慶大0001000001
明大0000000000

慶大バッテリー:○鷲見、松井、水野ー市橋

明大バッテリー:●湯田、山口、武藤、渡邉聡ー佐仲、豊田

慶大本塁打・明大本塁打:なし

◆慶大野手成績

位置選手1回2回3回4回5回6回7回8回9回
[8]丸田湊斗(法2・慶應)右飛空三振左飛中安
[9]一宮智樹(経1・八千代松陰)二ゴロ左中2中飛見三振
[4]福井直睦(商2・慶應)空三振左飛捕邪飛空三振
4大村昊澄(法2・慶應)
[3]延末藍太(商2・慶應)空三振遊ゴロ見三振空三振
[DH]安達英輝(商2・慶應)中飛右安四球遊ゴロ
[5]貞包健勝(環2・城北)死球空三振
H5清原勝児(商1・慶應)空三振四球
R6井上雄貴(文2・岐阜)
[2]市橋慶祐(商2・小野)空三振捕邪飛中飛中安
[7]渡邉千之亮(政2・慶應)遊ゴロ空三振中安一飛
[6]5服部翔(政2・星稜)中飛遊飛投犠打

◆慶大投手成績

 選手投球回打者投球数被安打被本塁打与四死球三振失点自責点
先発鷲見旺宥(環2・岐阜)52078304200
2松井喜一(経2・慶應)2838101300
3水野敬太(経2・札幌南)2724100200

フレッシュトーナメント4季連続優勝がかかった一戦。先発マウンドを託されたのは鷲見。2日・法大戦では5回2失点、6日・早大戦では2回1失点の投球。昨秋のフレッシュ決勝戦でも登板している経験豊富な右腕が、4連覇へ導くピッチングができるか。

2季連続で決勝の先発マウンドに上がった鷲見

鷲見は2回、3回ともに無死二塁のピンチを招くも、後続を断ち切り得点を許さない。一方の打線は明大先発・湯田統真(政経2・仙台育英)の前に3回まで無安打に終わる。

4回、先頭の一宮が左中間を破る二塁打を放ち出塁すると、その後暴投の間に生還し先制する。鷲見は4回、5回と2人の走者を背負う苦しい展開も、なんとか無失点で切り抜ける。

チーム初安打を放った一宮

6回からは松井が登板。四球で走者を出すも、2つの三振を奪う好投。7回も続投し0で抑える。

2イニングを零封した2番手・松井

打線は8回、明大3番手・武藤陽世(国日1・仙台育英)に対し先頭・渡邉千之亮(政2・慶應)が中安を放ち、服部翔(政2・星稜)が犠打を決め1死二塁。続く丸田湊斗(法2・慶應)が中安、さらに二盗を決め1死二、三塁とチャンスを作るも、後続が倒れ追加点を奪えない。

打線は9回も無得点に終わるが、その裏は8回から登板した水野が続投。2死から安打を許すも、最後は空振り三振で締め、試合終了。フレッシュトーナメント4連覇を達成した。

ラストバッターを空振り三振に斬った水野

3戦とも2点差以内の接戦をものにした慶大。投打共に新戦力が躍動した。春のリーグ戦は5位という順位に終わっただけに、秋は若き血滾る下級生の躍動が欠かせないだろう。

 

◆活躍選手コメント

フレッシュチーム主将・大村昊澄(法2・慶應)

連覇のプレッシャーがかかっていましたが、神宮でプレーできることに喜びを感じ楽しんで戦うことができました。フレッシュトーナメントの優勝は日本一になるための通過点なので、これからこの経験を活かしてさらにレベルアップしていきたいです。

4連覇に導いたゲームキャプテン・大村

近藤大翔チーフコーチ(経4・慶應湘南藤沢)

なかなか得点が奪えない苦しい展開でしたが、投手陣の粘り強い投球に助けられました。なんとかフレッシュ4連覇を達成することができて、嬉しい気持ちでいっぱいです。秋も5連覇を目指して、引き続き全力で取り組んでいきます!

試合後大村主将と談笑する近藤

鷲見旺宥(環2・岐阜)

緊迫した試合でしたが、暑い中、チーム一丸となって優勝できて良かったです。次はリーグ戦で優勝します!

5回無失点に抑え好投した鷲見

一宮知樹(経1・八千代松蔭)

全員で1点を最後まで守りぬいて勝つことができてよかったです。最高のメンバーと優勝ができて幸せいっぱいです。応援ありがとうございました。

4回に決勝のホームを踏んだ一宮

 

《フレッシュトーナメント4連覇の軌跡》

2023秋季

10月31日 慶大7-0法大(大会規定により7回コールド)

打者陣が4本塁打含む10安打7得点を記録。投手陣も当時1年の渡辺和大(商3・高松商業)、広池浩成(経3・慶應)が完封リレーで法大打線を圧倒した。

11月2日 慶大3ー0東大

3回、無死二、三塁の絶好機を作ると、当時2年の4番・今泉将(商4・慶應)が適時遊安打を放ち、先制に成功。その後もチャンスで着実に得点を積み重ねると、投げては4人の投手が東大打線を零封し、2戦連続完封勝利。

11月3日 慶大7ー6立大

2-4で迎えた5回裏、当時2年の5番・権藤大(商4・慶應)が左中間への二塁打でチャンスメイクすると、3本の適時打で一気に逆転。その後立大の反撃を振り切り、秋季リーグ戦に続きフレッシュトーナメントでも4年ぶりとなる優勝を決めた。

 

2024春季

6月3日 慶大3ー1法大

両軍無得点で迎えた6回、打線が集中4安打、相手の失策も絡み3得点を奪って試合の主導権を握ると、終盤1点を返されるも小刻みな継投でリードを守り切った。

6月5日 慶大11-0東大(大会規定により、7回コールド)

初回に5点を奪うと、その後も加点。7回には当時1年の八木陽(法2・慶應)が右翼席へ神宮初本塁打を放つなど、最後まで攻撃の手を緩めず、大量11得点で投手陣を援護。その投手陣も東大打線を零封し、完璧な試合運びで相手を寄せ付けなかった。

6月6日 慶大10-0立大(大会規定により、5回コールド)

2回に当時2年の吉開鉄朗(商3・慶應)の適時打で先制すると、4回には当時1年の4番・中塚遥翔(環2・智辯和歌山)に一発が飛び出すなど一挙5得点。5回にも4得点を挙げ11安打10得点の猛攻を見せた。先発・広池は5回をわずか58球、被安打1、無四死球の圧巻の投球で、相手打線に二塁も踏ませず。2季連続15回目の優勝を飾った。

 

2024秋季

11月11日 慶大6-3法大

打線は初回に押し出し四球で先制点をもぎ取ると、その後も順調に得点を重ね延べ6得点。8回に3点を返されたものの、最後までリードを守り切り、3連覇へ向け好発進となった。

11月14日 慶大10ー0東大

初回に敵失を突き、当時2年の今津慶介(総3・旭川東)、玉津優志(商3・慶應湘南藤沢)の適時打などで5点を先取。2回には連打から当時1年の福井直睦(商2・慶應)の適時打、4回には延末藍太(商2・慶應)の2点本塁打で加点。そして5回に今津の2本目となる適時打で10点目を獲得し、2季連続で東大にコールド勝利を収めた。

11月15日 慶大5ー3立大 延長11回

1-3で迎えた6回、当時2年の吉田雄亮(商3・慶應)の適時打で1点差に詰め寄ると、8回にも再び吉田の適時二塁打が飛び出し、同点に追い付く。3-3で延長戦に突入すると、11回1死満塁の絶好機で玉津が値千金の決勝2点適時打を放ち、3連覇を成し遂げた。

 

2025春季

6月2日 慶大4-2法大

2回表、市橋慶祐(商2・小野)の犠飛で先制する。その裏に追い付かれるも、3回に山本勇太(政1・慶應湘南藤沢)の2点適時打ですぐさま勝ち越し。4回に1点差に迫られるも、5回に市橋のこの日2打点目となる適時打で追加点を挙げ、そのまま逃げ切った。

6月6日 慶大7Xー6早大 

1-5で迎えた7回、無死満塁から丸田、八木、延末の適時打で一挙5得点を奪い逆転に成功。8回に同点に追いつかれたものの、9回裏に2死無走者から代打・安達英輝(商2・慶應)が左中間へ二塁打を放ちチャンスメイクすると、一宮が神宮初打席で適時打を放ち、最大4点差をひっくり返す劇的サヨナラ勝利を収めていた。

 

(記事:林佑真、写真:河合亜采子、神戸佑貴)

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