【バスケ】因縁の対決に勝利!連敗止める vs法大

3点差まで詰め寄られた窮地に3ポイントを決め、試合の流れを慶大に引き戻した福元。

3点差まで詰め寄られた窮地に3ポイントを決め、試合の流れを慶大に引き戻した福元。

大会6日目。慶大にとって絶対に負けられない法大戦をむかえた。ここまで3連敗といまいち波に乗れない慶大。ここで連敗をストップさせ、どうにか流れを変えておきたい1戦であった。序盤から西戸がボールに食らいつき、華麗なスティールなども見せつけリードを奪う。黒木と途中出場のサワも手堅いリバウンドでチームに貢献。伊藤も6本の3Pシュートを決め、計23得点と大活躍。最後は法大に流れを持って行かれる嫌な展開ではあったが、絶対に落とせない1戦を勝利で飾ることに成功した。

2014/9/17(水) @大田区総合体育館aコート
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第6日目 vs法大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 21 16 22 24 83
法大 15 11 21 23 70
◆スターティングメンバー
PG #4 伊藤良太(環4・洛南高)
SG #19 西戸良(総2・洛南高)
SF #10 大元孝文(環3・洛南高)
PF #6 権田隆人(政4・慶應高)
C #7 黒木亮(環3・延岡学園高)
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆
#4 伊藤良太:23得点、#7 黒木亮:10リバウンド、#19 西戸良:15得点、

#22 トカチョフ サワ:11リバウンド

リバウンドやゴール下で勝利に大いに貢献した黒木。けがからの復帰が待たれる。

リバウンドやゴール下で勝利に大いに貢献した黒木。けがからの復帰が待たれる。

今日のスタメンは伊藤、西戸、大元、権田、黒木の5人。前回の筑波大戦で変えたスタメンをまた元に戻した。1Q、お互いなかなか点数を入れることができない中、口火を切ったのが慶大の西戸であった。大元も西戸に続き、さらに伊藤が鮮やかな3Pシュートを見せつける。しかし法大も加藤を中心に慶大に食らいついてくる。4分が経過したところで真木、サワが投入される。ここで投入直後の真木が敵陣に切り込みシュートを決めると、慶大は立て続けに得点を重ね、16-7と一気に点差を広げる。この調子でさらに点差を広げたいところであったが、真木や伊藤のファウルが重なり、伊藤が1Qで3本の3Pシュートを沈めるも点差を広げることはできない。1Qは21-15、法大6点ビハインドで終了した。

2Q、序盤から会場を魅了したのは西戸であった。スティールで相手を翻弄した西戸に他のメンバーも続きたいところであったが、ここからは両者譲らず一進一退の攻防となった。しかし法大がじりじりと慶大を追い込み、阪口HCはたまらずタイムアウトをとる。この後も25-24と1点差まで迫られ、慶大はこの試合一番の山場をむかえることとなった。逆に法大にとっては絶好のチャンスであったが、相次ぐターンオーバーで自ら流れを慶大に渡してしまった。相手に助けられる形となった慶大はここからは完全に自らのペースを取り戻し持ち前の速攻で法大を圧倒する。2Q終了時には37-26と二桁差をつけて後半に入ることとなった。

黒木とともにインサイドで粘り強いプレーを見せたサワ。

黒木とともにインサイドで粘り強いプレーを見せたサワ。

続いて3Q,序盤は黒木がゴール下で手堅くゴールを決めるなど着々と得点を重ねる慶大であったが、法大も黙ってはいなかった。法大は植村がアシストや自らの得点で波に乗ると、沼田もうまくボールに絡み慶大のディフェンスを崩していく。サワが粘り強くリバウンドを奪うものの、法大に傾いた流れを変えることはできない。50-42となり、残り3分半のところで慶大はタイムアウトを取る。しかしこの後も法大の怒涛の攻めを止めることはできず、50-47と3点差まで詰められる。この慶大の危機を救ったのが途中出場の福元(環3・福大大濠高)であった。ここで福元は値千金の3Pシュートを決める。この1本が再び慶大に流れを引き込むきっかけとなった。福元は試合後に「今日は積極的にボールに絡んでいこうというのがあったので、いい結果につながってよかった」と語った。直後の大元の放った3Pシュートもゴールに吸い込まれる。福元は3Q終了間近、バスケットカウントを沈め、59-47で3Qを終了した。

大事な4Qの入りに躍動したのはまたしても西戸だった。西戸はうまく敵陣に切り込み連続得点をあげる活躍を果たす。その後も伊藤のアシストから大元、西戸が連続で3Pシュート決めるなど73-56まで点差を大きく広げる。このまま勝利に突き進みたい慶大であったが、思わぬアクシデントに襲われる。今日もリバウンドやゴール下からのシュートなどで慶大をけん引していた黒木がオフェンス中に突如倒れてしまった。相手選手と接触した際、足を負傷してしまったのだ。慶大に不穏な空気が漂った場面であった。その後も慶大は83点まで得点を伸ばしたが、最後の1分半はうまくディフェンスが機能せず、一気に8得点を奪われる苦い展開に。しかし法大の追い上げもここまで。絶対に落とせない1戦を勝利で飾ることに成功した。

試合を振り返ってみると、前の試合でもそうであったように今回も伊藤が3Pシュート6本を含む計23得点でチームをけん引する形となった。これに対して西戸は「前回の試合が終わった後に、やっぱり伊藤さんにオフェンスを任せすぎているということも、敗因のひとつに上がった」とコメントをしてくれた。その反省を生かして積極的に1対1の戦いを臨んだのが今日の西戸であった。今日の試合は西戸の積極的な攻めがなければもっと危うい展開になっていたに違いない。またサワのリバウンドも今日の試合において欠かせないものだった。サワはリバウンドを「自分の役割」と自覚している。そういった自覚も自らを成長させる大きな糧となると考えられる。今週末はいよいよ強豪青学大戦と拓殖大戦。慶大らしいバスケを見せることができるかどうか。これが課題となってくるだろう。

(記事 河合佳祐)

阪口HC

(連敗がストップしたが)ほっとしてます。リーグ戦なので、2部に落ちそうなチームというのは大体決まっているので、そことの争いになるのかなと思います。(法大に勝ったのは大きかったのでは)本当は国士舘にも勝ちたかったね。(国士舘大戦からの悪い流れは払しょくできたか)ちょっと(国士舘大、筑波大は)相手が悪かったからね。国士舘とか筑波はすごい選手がいるから。全日本選手が出たとか、こことは比べ物にならない。その割りには筑波には頑張れたね。(福元選手の起用)がんばってたね。色々と今選手と会話をしてるので。(3点差に詰められるシーンがあったが)本当に伸びるか反るかの勝負なんで、今日が崖っぷち、もう死に物狂いで頑張るしかないって。(次の試合に向けて)この2週間辛くて8試合やらないといけないので、こういう(黒木選手の)怪我とかも出てきてしまうのかなと思ってます。だからまた立て直して、身体の手入れをしてもらいたいです。

[SF]福元直人(環3・福大大濠高)

(大事な試合での勝利だが)ほっとしています。チームとしてもここが大事な一戦というのはわかっていたので、その試合で勝って終われたというのがよかったです。(3連敗していたが前の試合から意識したことは)リーグ戦は長いのでそういう意味では一つ一つの試合で一喜一憂していてはやっていけないなというのは個人的に思っていて、それをチームに発信していくとともに、チームでも前の負けを引きずることはないというのは共通意識としてあったので、いいところは継続して悪いところは切り替えてやっていこうと思っていました。(3Qで3点差まで詰め寄られた場面での活躍について)途中から出てやらないといけないことは、あまり気負わずにはつらつとできればいいのかなと僕の中では思っているので、それがよく出たかなと思います。今日は積極的にボールに絡んでいこうというのがあったので、いい結果につながってよかったです。(途中でコートに入るときの意識は)昨年までは頑張ろうとかちょっと気負っていたかなというところがあったので、今年は楽しもうというのが自分の中にあって、わりと何も考えずに気持ちを楽にしてコートに入るようにしています。(次の試合に向けて)次は青学なので強い相手なんですけど、前の東海戦のようになってしまうと何も収穫のない試合になってしまうので、収穫のある試合にできるように、いろいろと試して自分たちが少しでもステップアップできるような試合にしたいです。

[SG]西戸 良(総2・洛南高)

リーグ戦一周目の、負けられない試合だったので、練習で前もってやってきたことが全部出て、うまく勝ちにつながった試合だと思います。(一時3点差まで詰められたが)前の試合が筑波戦で、相手の当たりの強さや攻める気の強さを体感してきての法政戦だったので、負ける気がしなかったという感じでした。シュートもまんべんなくみんな入っていたので、焦りはなかったです。(得意のディフェンスからスティールが見られたが)監督からもディフェンスから速攻につなげたら一番いい形だと言われていて、自分ができる仕事はそこが一番大きいと思うので、実行できてよかったです。(昨年よりも1対1の仕掛けが増えたが)前回の試合が終わった後に、やっぱり伊藤さんにオフェンスを任せすぎているということも、敗因のひとつに上がったので、まんべんなく点数をとるという意味も込めて、自分でも点をとらなきゃいけないという意識はありました。(今週末の試合への意気込み)最終的にはインカレでいい結果を残すことが目的なので、今はどれだけ青学や拓殖といった上位校に自分たちの力が出せるかということを試しながら、胸を借りるような気持ちで一戦一戦頑張っていきたいです。

[PF]トカチョフ サワ(環1・国学院久我山高)

筑波大戦では、スタメンということもあり、自分でやるという気持ちが強すぎて、攻めすぎてしまいましたが、今日は自分の役割であるリバウンドを頑張れました。(そのリバウンドについて)筑波大戦ではリバウンドを取れずに相手にセカンドチャンスを与えてしまいましたが、今日はリバウンドが取れたので、慶大らしいバスケができました。(今日の課題)今日はつまらないミスからターンオーバーを許す場目が目立ったので、そこを改善していかないと上位のチームには勝てないと思います。(次に向けて)相手は青学大、拓大と強いですが、勝ちにいきます。

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