【アメフト】強豪相手に一歩及ばず 連勝は2でストップ 法大戦

昨季のリーグ戦5位から巻き返しを図る慶大。今季はここまで立大・明大と昨季慶大より上位にいた二校を撃破し、勢いに乗っている。今節の相手は昨季の準優勝校である法大。慶大は2年前にタイブレークで敗れている因縁の相手だ。雪辱を誓った一戦は序盤から一進一退の攻防が繰り広げられる。しかし、攻守において勝負所で強さを見せた法大にあと一歩及ばず惜敗。3連勝とはならなかった。

大一番に多くの観客がつめかけた

大一番に多くの観客がつめかけた

 

 

9月27日(土)

関東大学アメリカンフットボールリーグ第3

@アミノバイタルフィールド 17:00KO

慶大2328法大

1Q 107

2Q 07

3Q 0‐0

4Q 13‐14

 

 

攻撃陣を牽引したQB高木

攻撃陣を牽引したQB高木

慶大のキックオフでスタートした1Q。主将のDB三ツ谷郁磨(経4・慶應義塾高)のカバーで攻撃権を得た慶大は、二度のロングパス成功などで敵陣3ydsに攻め込む。TDとはならなかったがFGが決まって3点を成功する。一旦は法大にロングパスからTDを許し逆転されてしまうも、その直後の攻撃でビッグプレーが飛び出す。自陣28ydsでQB高木翼(政4・慶應義塾高)からWR田邊翔一(政2・慶應義塾高)へのスクリーンパスが成功するとそのまま72ydsを独走しTD。3点のリードを保って1Qを終える。

 

 

 

果敢な突破が持ち味のWR李

果敢な突破が持ち味のWR李

続く2Q。体格で劣る慶大はQB高木がスクランブルを試みるも1sr down更新はならず。ここまで粘り強い守備を見せてきた慶大だったが、リターン直後に敵陣24ydsから76yds独走TDを許し再びビハインドを背負う。その後はQBサックをくらうなど攻撃のリズムがつかめず、次第に法大に流れが傾き始めたが、要所でゲインを許さない。終盤にはRB李卓(総2・南山高)が相手をかわし敵陣40yds付近まで攻め込む。しかし、ここで三度のパス失敗もあり得点とはならず、4点ビハインドで折り返す。

 

 

 

逆転を目指して始まった3Q。QB高木を中心にパスで相手陣内へ攻め込もうとするも、法大守備陣のプレッシャーに苦しみなかなか大きくゲイン出来ない。一方で2Qに続き法大の多彩な攻撃の前にゲインを許す場面もあったが、最後の最後で体を張り3Qは両校無得点で終える。

 

終盤で2TDをあげたWR姜

終盤で2TDをあげたWR姜

次の得点が大きな流れを変えそうな展開のまま突入した4Q。最初に主導権を握ったのは法大だった。開始早々、最初の攻撃でロングパスを通されると、敵陣22yds地点からTDを許し点差が開く。それでも慶大はまだ諦めていなかった。QB高木がこの局面で次々パスを通し、さらにはRB李のランで大きく前進して残り6ydsまで攻め込む。最後はWR姜勝大(政3・慶應義塾高)のTDが決まり再び4点差。逆転へチームの士気は高まりつつあったが、法大もここから昨季準優勝の実力を見せ始める。ランで時間を進めながら確実に慶大陣内へゲインすると、最後はランを止め切れずにTD。残り1分で点差が11点に広がってしまった。終了間際にロングパスから最後はWR姜がこの日2つ目のTDを決めて一矢報いたものの、ここで試合終了。強豪・法大にあと一歩及ばず、開幕3連勝とはならなかった。

 

 

「ガチンコで試合してこの結果なので僕らが弱かった」「メンタルの差」。激闘を終えたばかりの久保田雅一郎監督はこう試合を振り返った。この試合、攻撃回数も獲得ヤードも慶大の方が上回っていた。それでも、勝負所でパスを通せず1st downを更新出来なかった慶大と、終盤ランプレーで時間を稼ぎTDにつなげた法大。「(実力差は)小さいようでまだまだ差は大きかった」(三ツ谷主将)ことは否めない。しかし、まだ勝負は終わっていない。次戦は昨季のチャンピオンで、今季ここまで全勝の日大との大一番を迎える。「日大相手にもユニコーンのフットボールを」(久保田監督)。目標の日本一へ、俺達のフットボールで未来を切り開く。

 

(記事 飯田駿斗)

 

三ツ谷主将(⑨)ら選手たちの目には涙が

三ツ谷主将(⑨)ら選手たちの目には涙が

 

監督・選手コメント

 

久保田雅一郎監督

 

―今日の試合を振り返って

「一戦必勝でやってきて、相手に合わせるのではなくて自分達の試合をしようということで、ガチンコで試合してこの結果なので僕らが弱かったということだと思います。」

 

―技術的な面で法大との差は

「差はあまり感じていません。僕らのやっているフットボールでは、僕らはあまり体が大きくないので4Qまで走り切るトレーニングをしていて、技術に関しては法大にひけを取っているとは思っていないです。メンタルの差だけだと思います。」

 

―終盤でランプレーを止め切れなかった守備陣に関しては

「こういう試合になった時にずっと言ってきたんですけど、焦った方が負けだという中で基本的なテクニックを普通にやれれば良かったですけど、具体的に言えば1対1で負けたら勝てないので、チームとして1対1で負けたことが課題ですね。」

 

―ここまでのリーグ戦を振り返ると

「一戦必勝で自分達のフットボールをやろうとして、相手に合わせないという中で今日も法大との勝負ではなくて今まで嵐が丘でやってきた俺達のフットボールをやるということに執着していました。一・二試合目はそれが出来ていましたが今日はやらせてくれなかった。相手によってはまだ力が出せないという事実だと思います。」

 

―今後に向けて

「もう過去の結果は変わらないですけど、未来は常に変えられると思っていますから、今日を変えるということでチャレンジして、日大相手にもユニコーンのフットボールをやりたいと思います。」

 

三ツ谷郁磨主将(経4・慶應義塾高)

 

―今日の試合を振り返って

「まだ整理できていない部分もあるんですけど小さいようでまだまだ差は大きかったなと感じています。相手がどうこうではなくて自分たちがやらなくてはいけないこと、『自分たちのフットボール』それをパーフェクトにできなかったです。今日のビデオを見てしっかりと反省して次勝つしかないんで日大戦に向けて準備していきたいです。社会人の試合とかでも1敗したチームがそこから巻き返してチャンピオンになるということがよく起きているので自分たちにも可能性は多いにあると信じてやっていきたいです。ここから大きく技術が伸びることはないと思うので気持ちを変えていきたいです。」

―次戦に向けて

「もう得失点差でもってくしかないのでオフェンスは大量得点、ディフェンスは1点でも失点を抑えるようがんばります。」

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