【ラグビー】王者に完敗 Jr.選手権は準決勝で敗退に終わる/Jr.選手権準決勝 帝京大戦

ビッグゲインでトライを演出したWTB吉迫

ビッグゲインでトライを演出したWTB吉迫

準決勝の相手はJr.選手権2連覇中の帝京大。リーグ戦では40点以上の大差をつけられてしまった強敵であるだけに、雪辱が期待された。しかし、試合開始直後から立て続けに4つのトライを奪われると、慶大は自分たちに流れを引き寄せられない。後半に連続して2つのトライを決めるものの、無情にも試合終了間際に突き放され19-84の大敗を喫した。

 

関東大学Jr.選手権 vs帝京大

2014/11/29(土)13:30K.O.@帝京大百草園G

 

得点
慶大   帝京大
前半 後半   前半 後半
T
G
PG
DG
12 小計 27 57
19 合計 84
 

得点者(慶大のみ)

T=古岡、田畑、中村敬

G=青井2

 

慶大出場メンバー
ポジション    
1.PR 堀切厚輝(環2・国学院久我山) →16眞鍋泰明(経4・慶應)
2.HO 佐藤耀(総3・本郷) →17末永晃二(商3・慶應)
3.PR 大塚健太(環3・国学院久我山) →18八木悠太朗(経3・慶應)
4.LO 西出翼(経3・慶應NY)  
5.LO 佐藤大樹(総1・桐蔭学園) →19豊田祥平(総2・国学院久我山)
6.FL 古岡是道(法4・慶應) →20高家章徳(商3・慶應志木)
7.FL 岩本龍人(政3・国学院久我山)  
8.No8 徳永将(商3・慶應) →22松村凛太郎(商1・慶應)
9.SH 南篤志(総3・清真学園) →21星卓磨(政4・慶應志木)
10.SO 青井郁也(商1・慶應)  
11.WTB 関東申峻(総4・宮古)  
12.CTB 名頭薗泰輝(商4・慶應)  
13.CTB 田畑万併(環3・桐蔭学園)  
14.WTB 吉迫雅俊(商2・慶應志木)  
15.FB 染原健人(理2・修猷館) →23中村敬介(経3・慶應)
 

小雨の中、慶大のキックオフで試合が始まった。キックで押し合う展開が続くと前半5分、慶大はペナルティを犯し自陣22mライン付近で帝京大にラインアウトを与える。低いキックでモールからボールが蹴りだされ、そのままトライを献上しここから試合は帝京大ペースへ。帝京大のブレイクダウンからの素早い球出しに対応することができず、防戦一方の慶大。17分までに計4つのトライを奪われ0-24と大きくリードを許してしまう。しかし28分、慶大に前半最大のチャンスが訪れる。ハーフウェイラインでマイボールラインアウトを獲得すると、WTB吉迫のビッグゲインでゴール直前までボールを運ぶ。そこから逆サイドへパスで展開し最後はFL古岡がトライ。7-27で試合を折り返した。

 

CTB田畑は果敢なアタックで奮闘を見せた

CTB田畑は果敢なアタックで奮闘を見せた

後半、なんとか追いつきたい慶大はいきなり出端をくじかれる。後半2分からトライを決められると、なかなか帝京大の勢いを止めることができない。21分には7-56とみるみる点差が広がってしまい、「後半も最初の入りでトライを取られてしまったので、そこでゲームが決まって」(古岡)しまう苦しい展開に。慶大は好機を作ることはあるものの、ゴール直前での押し合いに勝つことができず決めきれない場面が続く。33分、このまま終わりたくない慶大は、キックオフ直後から相手にボールを譲らない必死のタックルで攻撃し続けると、帝京大ディフェンスの一瞬の隙をついたCTB田畑が抜け出してトライを決める。さらに35分、自陣深くから吉迫が敵をかわしつつ前半同様のビッグゲインを見せると、帝京大がディフェンスを立て直す前にFB中村敬がトライを取り19-63とする。連続トライの勢いでさらに追い上げるかと思われたが、すでに慶大フィフティーンの体力は底をついてしまっていた。37分から無情にも間髪入れず3つのトライを決められ19-84でノーサイド。大敗を喫しJr.選手権決勝に進出することは叶わなかった。

 

リーグ戦でも大敗を喫した相手である帝京大。一度戦ったことで相手の手の内をある程度は理解しているはずであったが、終わってみれば点差はリーグ戦より広がったものとなってしまった。マイボールで攻撃しているはずがラインを下げざるを得なかったり、ターンオーバーされた直後に素早く余っているBKに展開され最後のトライまでつなげられてしまったりする場面が目立った。「もう一度一からやり直すしかない」(田畑)という言葉からも、選手の悔しさやこれからへの意欲が見て取れる。来年こそはこの経験を糧にさらなる成長を見せてくれるだろう。

 

地道なプレーでチームに貢献し続けてきた

地道なプレーでチームに貢献し続けてきた

【ケイスポ的MOM】Jr.戦士を支えたキャプテン FL古岡是道

今年度Jr.選手権全試合でゲームキャプテンを務めた古岡。相手に食らい付く魂のタックルや隙を見逃さないアタックで力強く戦う姿を選手たちに見せ、持ち前のリーダーシップでチームをけん引した。また対抗戦では、先の早慶戦で今季初出場。ラストイヤーの古岡がJr.で終わるわけにはいかない。持ち味を生かし、大学選手権での躍動が期待される。

 

(記事 山田万里子)

 

 

コメント

古岡是道ゲームキャプテン

(今日の試合を振り返って)前半も後半も最初の入りでトライを取られてしまったので、そこでゲームが決まってしまったかなと思います。(ご自身のプレーを振り返って)自分自身、前半のトライとタックルは上手くいけていました。でも一人でやっても勝てるものではなくて、チームとしてどれだけ動けるかが重要なので、僕のプレーがどうというよりはチームでもっとまとまりをもってプレーできればよかったです。(帝京大FWとの力の差は感じたか)ポイント回りのところでFWが勢いよくゲインしてきて、前半の途中からとめられるようにはなったんですけど力の差は感じました。でも、自分たちがやってきたブレイクダウンとディフェンスのセットは通用することもありました。今日得た経験を明日対抗戦で戦うAチームに伝えてやってもらうしかないですね。(ここまでJr.選手権でゲームキャプテンを務めて)Jr.選手権のメンバーというのはAチームに入れるか入れないかぎりぎりの選手で、一人一人のまとまりがあるチームで僕自身キャプテンをやれていい経験だったと思います。自分も選手としてまだまだシーズンが終わったわけではないので、このまま今まで通りのリーダーシップを発揮してチームを引っ張って大学選手権で戦えたらなと思います。(まだ大学選手権などシーズンは続くが意気込みは)ただただ慶應の魂を見せてタックルして、頑張りたいと思います。

 

佐藤大樹

(今日の試合を振り返って)前半はディフェンスで我慢できていたんですけど、後半最初で一気に取られてそこから帝京の流れになって大差がついてしまったと思います。(ターンオーバーされる場面が目立ったが)アタックで外に振ったときにサポートが遅れてしまって帝京の強い選手に越えられてペナルティや相手ボールになってしまう場面が多かったです。それで思ったより攻められませんでした。(ご自身の出来は)僕はそんなに良くないです。タックル入ったところもあったんですけど、仕留められたシーンは少なかったと思うのであんまり良くなかったと思います。Jr.選手権を終えて)もうちょっとみんなでJr.選手権戦いたかったなと思います。(今後に向けて)これでシーズン終わる訳じゃないですし、Jr.選手権も来年以降もあるので、ここで落ち込まず大差をつけられたのを真摯に受け止めてこれからまた頑張りたいと思います。

 

田畑万併

(試合を振り返って)全部負けていました。もう一度一からやり直すしかないですね。監督からも言われたんですけど、本当に自分たちが帝京を倒したかったのかということを考え直して今後やり返せるように努力していきたいと思います。(この試合一番の課題は)FWの近場でどんどん相手に乗られて最後BKが余ってしまってトライされるという形が多かったので、1対1で負けずに止めるというのが大事だと思います。(ご自身としては抜け出す場面も見られたが)後半の後半でやっとそういうことができたので、もっと前半の最初からアタックの起点となってチャンスをつくれるようにしたいです。(トライシーンについて)ただがむしゃらに前が空いたと思ったので走っただけです。とにかくトライを取らなきゃいけないという気持ちがあのトライに繋がったのかなと思います。Jr.選手権を終えて)結果的に準決勝敗退で秩父宮で試合をすることができなかったので、僕は来年もあってJr.で出るかはわからないですが、来年は優勝したいと思います。(今後に向けて)ゼロからもう一度新しいスタートを切って、今までの倍くらい努力して大学選手権で上に行けるように頑張りたいと思います。

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