【ホッケー(男子)】春季リーグ開幕前取材② 谷直剛×下山雄大×坂田大樹

 

 

左から下山、坂田、谷

左から下山、坂田、谷

ホッケー部開幕前取材の第2回目は、慶大ホッケー部の頼れる攻撃陣である3人の対談をお送りする。主将としてラストシーズンに臨む谷直剛(政4)、得点の量産が浮沈のカギを握る下山雄大(経3)、英国仕込みのホッケースタイルが持ち味の成長株である坂田大樹(法2)の3人に春季リーグへの意気込みなどを伺った。

 

 

 

―まずは他己紹介をしていただきたいと思います、坂田選手はどんな選手ですか

 

 彼は高校までイギリスにいて、中学校までホッケーをやっていて、日本に帰ってきた時にホッケー部に連絡をして入部を決めた、慶大ホッケー部にとって少し変わった経歴を持った奴です。最初はなかなか慣れないこともあったと思うんだけども、今では1年弱続けてきて、今では試合に出られる実力も付いてきたし、実は内に熱いものを持っているんだよね。指摘したことを携帯の待ち受けにしているくらい(笑)

 

坂田 はい、やっていました(笑)

 

下山 もう今言ってくれた通りです、本当に熱いやつですよ。

 

―チーム内ではケビンと呼ばれているようですがこれは

 

坂田 ミドルネームです。そのまま皆さんに呼んでもらっています

 

坂田(左)の活躍に注目が集まる

坂田(左)の活躍に注目が集まる

―慶大ホッケー部に入ったきっかけというのは

坂田 もともと體育會に入りたいなとは思っていて、自分はホッケーの経験もあったので、もう1回やってみようかなと思って入部を決めました。慶大ホッケー部は塾高や志木高からの内部進学の人ばかりなので、最初は戸惑いもありましたし、難しい部分もありますけど、みんないい人たちだったので、すぐに慣れました

 

―続いて下山選手の紹介を

坂田 下山さんはFWのリーダーとしてFW全体をリードしてくれていて・・・(言葉に詰まる)

下山 やめろよ、なんもない人みたいじゃん(笑)

 助け舟を出すと、下山は本番に強い男です。学生日本一の立命館大を相手にも点を何点も取っている経験もあるので、こいつ次第でチームが変わるといっても過言ではないんだけど、最近スランプ気味なんだよね?

下山 そんなことないっすよ(笑)

 まぁ周りからはそう見えていた時期もあるんだよ。だからウチのチームのエース、いや、準エースです(笑)

下山 言い直された(笑)

 

FWリーダーになって自覚は変わりましたか

下山 今までは自分の事ばかり考えていたから、他の後輩たちのことをみていかないといけないので、その辺は変わったかなと思います。

 

勝負強さが売りの下山のプレーに期待

勝負強さが売りの下山のプレーに期待

―では谷選手の紹介をお願いいたします

坂田 谷さんはチームのリーダーとしてみんなを引っ張っていってくれていますし、谷さんがキャプテンになって雰囲気がよくなったところもあって、みんながみんな個人のいいところを生かすようなホッケーができていると思うので、素晴らしいキャプテンだと思います。

 

下山 いろんな選手に対して気を配ってくれているので、キャプテンとしてすごいなと思います。それtp高校から一緒にプレーしていても思うんですけど、前と比べて主将になって角が取れてきたなと(笑)

 

谷 間違いないね(笑)

 

何か心境面で変化があったのでしょうか

谷 恥ずかしながら大学入部したときというのは、自分のホッケースキルに関しても自信があったし、最初のほうは通用した部分もあったから、甘んじていた部分があったと思います。人間的にはまだまだ未熟で、深くは言えないけどもいろんな先輩に迷惑をかけることも正直ありました。そんなときにも先輩たちは僕自身の成長のために、厳しい言葉や態度をしてくれたからこそ、ホッケー部に対して愛情があるし、感謝も人一倍あります。自分は下級生の時から主将をやりたいなとも思っていましたし、そのためには自分のことを見つめなおすことも、周りを見渡すことも必要だし、そうやって信頼をもらっていかなきゃなっていうのは思うようになりましたね。

 

―田中啓介(政卒)前主将から何か声をかけられましたか

 田中さんに言われたのは、慶大のホッケー部は110年の歴史があって、見えないプレッシャーというか、OBもたくさんいらっしゃるので責任に押しつぶされそうになる時もあるけれども、主将としてではなくてホッケー選手としてっていう前提があるわけだから、ホッケーをがむしゃらにやる、ここを忘れてはいけないという言葉をもらいました。主将になりたてのころは、この選手のここを見ようとか、全体を見ようとかいうことに気を配っていたんですけど、田中さんから言葉をいただいたことで、今はがむしゃらにできるようなりました。

 

続いて昨シーズンの試合を振り返りをしたいと思いますが、印象に残っている試合は

 

坂田 明大戦ですかね

 

谷 明大戦は大きかったね。勝てば上位進出、負ければ下位決定っていう試合で、1個も練習試合で勝てていなかった明大が相手だったんですけど、じゃあ明大だからあきらめるのかというわけじゃなくて、そこでチームが一枚岩になれたし、完勝に近い形で勝てたって言うのは大きかったかな。今年の春季リーグも開幕が明大で、組み合わせ的にも負けられないカードだと思うので、そういう意味では今回も境遇は近いかな。

 

昨秋の明大戦では下山選手も得点を挙げました

下山 春季リーグで点を取れていなかったのは悔しかったですが、その明大戦の前の法大戦で得点出来て、明大戦でも得点できたのは大きかったです。そのあとの関西遠征で立命大から点を取れたのも、明大戦で点を取れて波に乗れたのかなと思います。

 

 やっぱり秋の男だからね下山は。正直春はだめなんですよこいつは(笑)でも今年は春もやってくれるでしょ?

 

下山 毎シーズン本気でやるつもりですよ俺は(笑)もちろん頑張ります。

 

―FWとしての課題はありますか

坂田 僕は個人的にはプレスですかね。頭では理解で来ていても、なかなかフィールドで実践できないことが多いので、それを修正したいです。

 

下山 いい形でシュートを打てるシーンが少ないので、もう少しエゴを出してドリブルでサークルインをして、振り切るシュートを打てるようになるのが目標かな。そういう局面が作れたら、他にもチャンスがあると思うので。

 

 もちろんキーパーやDF陣へのリスペクトは変わらないけど、彼らが失点をいくら食い止めても僕らが点を取らないと勝てないわけで、FWの役割は点を取ることだから、それは僕個人もチームとしても一番の課題だよね。

今年からキャプテンマークを巻く谷

今年からキャプテンマークを巻く谷

課題の話が出ましたが、ホッケーの競技認知度が低いという課題もあります。この点についてどう思われていますか

 

下山 やっぱり日本代表が弱いからって言うのはあるかもしれないですね。チームが弱いからメディアからの注目がなかなか行かなくて、一般の人に知ってもらう機会が少ないのかなと思います。だからまずは日本のホッケー界のレベルを上げるための僕らが頑張って、2020年に東京でオリンピックもあるわけだし、今まで日の目を浴びなかった競技も取り上げられると思うから、そこに焦点を当てて頑張っていくべきなんじゃないかなと思います。あとは前にハンドボールの宮崎(大輔)選手がイケメンで、ハンドボールが少し有名になったじゃないですか、ああいう上手くてカッコいい選手が必要かもしれない(笑)

 なるほどね(笑)でもホッケーのルーツってゴルフと一緒で、羊飼いが石ころを打つってところから始まっているわけで。一人で石ころ打っているのがゴルフで、みんなで打ち合うっていうのがホッケーって言うのを知ると、実は親しみがあるスポーツだと思うんだけどね。自分が高校の時に日本代表で試合したときも、いちいち遠征も自費負担なんですよ。それくらい協会も財政は厳しいと思うし、そこで下山が言うような変化が起こると、少し変わるようになると思うんだけどね。イギリスとかどうなの?

 

坂田 そうですね、認知度は高いほうだと思いますよ。あと学校の授業でホッケーはやります。

 

―グラウンドとかもたくさんあるんですか

坂田 私立の学校だったらグラウンドを持っているところは結構ありますし、あ、私もホッケーやっていたっていう人も結構いますね。

 オリンピック競技になるわけだし、魅力もたくさん詰まっていると思うんですけどね。やっぱり試合に来てもらわないと!

 

―初心者の人にホッケーのどこを見てもらいたいですか

下山 圧倒的にスピード感じゃないですかね。サッカーとかと比べてもテンポは良いし。

谷 サッカーは浮き球がOKな三次元なスポーツだけどホッケーはスピードが速い分二次元なスポーツだから、そういう意味では緻密なパスワークとかも必要になるから、スピードがある中での緻密さは面白いと思う。あとはサークルの中からしかシュートが打てないから、いかにサークルの中まで持っていくかを1つのスティックで争うっていう面白さもあるよね。あとは選手たちの必死さを見てほしいかな。

下山 それから、11人vs11人で22人いるわけだから、その中からお気に入りのカッコいい推しメンを・・・

 AKB的なね(笑)

下山 キャーみたいな声援、いいじゃないですか(笑)

 

―慶大ホッケー部としての普及活動などは行っていますか

谷 キッズホッケーっていう朝早くに小学生くらいの子を、OBの方たちと中心にグラウンドで体験してもらおうっていう活動をしています。あとは桜スポーツフェスタ(3月28日実施)のように、地元の方々に知ってもらおうというように体験会も行っています。

 

―今回の関東学生リーグも学生が主体となって運営されていますもんね

谷 慶大からも学連のメンバーを輩出していますし、それも慶大の活動の一つとしていえるかもしれないです。

 

最後に春季リーグへの目標を教えてください

坂田 僕は試合に出られるように準備を尽くして、出られたら得点やアシストの結果を残すように頑張りたいと思います。チームとしてはまず初戦の明大に勝てるように練習していくので、とにかく先を考えず初戦の明大を昨秋のように完勝で終えて、スタートを切りたいと思います!

 

下山 チームとしては関東学生リーグ優勝を目指したいです。もう僕らのチームで関東学生リーグの頂点に立ったことがある人がいないので、このチームで一番上の形式を見てみたいです。個人としては得点王を狙いたいと思います。今年3年生で、試合に出る機会も多くなったし、得点を求められていると思うので、狙っていきたいと思います!

 

谷 チームとしては、もちろんどうでもいい試合は1つもないので、やる試合は全部勝つつもりでやるのは当然です。個人としては、日本一で近い関西の立命館大や天理大と練習試合をして、個人の差というのも見つけられたし、通用する部分もわかったので、そこを伸ばして、とにかくチームのために先頭に立つところは立つし、黒子になるところはなるし、適宜動きたいと思います。最終的には関東のMVPになりたいですね、ベストイレブンくらいは最低条件なくらいの気持ちで!(笑)一生懸命プレーするので、皆さんぜひ応援よろしくお願いいたします!

 

―お忙しい中、ありがとうございました

(取材 荒川智史/写真 河合佳祐)

 

ホッケー関東学生リーグ初戦 vs明大 は明日18日(土)13:15~@慶大日吉グラウンドで行われます!

詳しいホッケー部の情報はこちらでご確認ください。

http://keiohockey2013.wix.com/keioboyshockey

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