【準硬式野球】苦しい展開も、意地の逆転勝ち! 第59回関東地区大学準硬式野球選手権大会 3回戦 vs國學大

厳しい展開となった試合

 

昨季、六大学リーグで悲願の優勝を収めた慶大。関東地区から68校が参加する今大会は、シードのため3回戦からの出場となった。対する國學大、昨季は東都2部リーグで5位の成績であったが、今大会を1回戦、2回戦と勝ち上がり勢いに乗る。試合は途中まで國學大が優勢。一時は5点差をつけられたが、8回裏の猛攻で慶大が逆転。8−9で勝利し、4回戦へと駒を進めた。

3月24日(金)第59回関東地区大学準硬式野球選手権大会 3回戦 vs國學大 @早大東伏見G

 

國學大

13

慶大

×

慶大:竹原、○出町、村石―有賀

國學大:増野、福原、●井上―立石

◆慶大出場選手 ※学年は新学年に統一

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[9]

高田将生(政2・慶應義塾)

 

富田雅基(経4・桐朋)

 

田口勝康(商4・慶應義塾)

[DH]6

泉款太(政2・慶應義塾)

 

猪砂勝太(法2・慶應志木)

 

嶋内隆介(政4・慶應義塾)

[8]

市野澤文太(商2・慶應義塾)

[2]

有賀慎一郎(商4・慶應湘南藤沢)

[7]

石渡大瑚(政2・慶應義塾)

 

合田朋広(商2・慶應志木)

[3]

井筒陽介(経4・慶應湘南藤沢)

[5]

大塚穣(総2・愛知県立一宮)

 

大島一輝(総4・桐朋)

[4]

城下陸(文3・静岡県立韮山)

[6]

鱗原成也(法2・湘南)

 

田中杜人(政2・愛知県立時習館)

 

竹原雅貴(理4・横浜翠嵐)

 

出町赳人(経2・慶應義塾)

 

櫻井忠樹(経4・Dwight School London)

 

村石就昭(経3・慶應志木)

竹原雅貴(理4・横浜翠嵐)

 3月下旬とはいえ、まだまだ寒さの厳しい中行われた試合。

 慶大先発は竹原雅貴(理4)。2回表、國學大に3連打を許すと、制球が乱れ押し出し、スクイズで2点を先制される。さらに3回表に追加点を許し、3−0。試合のペースを國學大につかまれてしまう。

慶大先発竹原(理4)

 しかし4回裏、4番有賀慎一郎(商4)のソロホームランで待望の1点を獲得。6回裏、再び有賀がヒットを放ち慶大に流れを引き寄せると、主将の大島一輝(総4)がホームへ返す。相手のミスも絡んで2点を獲得し、3−3に追いつく。

ホームランを放った有賀(商4)を祝福するベンチ

 ところが7回表、國學大の猛攻が始まる。竹原が打線につかまり3点の追加点を許すと、代わった出町赳人(経2)からも1点を奪われる。8回表にも1点を追加され、スコアは8−3。

 もう勝利は厳しいか、と思われたその時、突然慶大にチャンスが訪れる。8回裏、交代した國學大のピッチャーの立ち上がりが悪く、三者連続で四死球をもらうと、次のピッチャーから代打の富田雅基(経4)がスリーベースヒットを放ち、2点差まで追い上げる。3番市野澤文太(商2)のヒットで1点差、有賀のツーベースヒットでついに逆転に成功した。

スリーベースでチャンスを作った富田(経4)

 8−9でリードした慶大、そのまま9回表を守り抜き試合終了。意地で試合を制し、4回戦へと駒を進めた。

 「本当は負けた試合」(織戸晃監督)と、試合内容は決して良いものではなかった。しかし慶大は、どんなに点差をつけられても勝ちにこだわる。関東大会を制し全日本大会に出場するという目標だけを見据え、「自分たちは逆転できる」(有賀)、と奮い立った。そんな慶大の姿勢が勝利を呼び込んだ試合であった。

逆転のツーベースを放ち笑顔の有賀(商4)

 次戦は明日26日。相手となるのは、2年連続で全日本大会へと出場している国士大だ。厳しい展開になることが予想されるが、目標のためには突破しなければならない壁。3回戦で出た多くの反省点を克服し、今度こそ「守り勝つ野球」を体現してほしい。

 

記事 鈴木優子

 

◆打撃成績

 

 

[9]

高田

三失

 

二安

 

空三振

投ゴロ

 

 

 

富田

 

 

 

 

 

 

 

左3③

 

田口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[DH]6

投犠ゴロ

 

左飛

 

右飛

 

空三振

 

 

猪砂

 

 

 

 

 

 

 

四球

 

[6]

嶋内

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[8]

市野澤

左飛

 

 

見三振

捕邪飛

 

遊ゴロ

左安①

 

[2]

有賀

右飛

 

 

中本①

 

左安

右飛

左2②

 

[7]

石渡大

 

左安

 

二失

 

二失

 

四球

四球

R7

合田

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[3]

井筒

 

二ゴロ

 

死球

 

遊ゴロ

 

死球

右飛

[5]

大塚

 

空三振

 

 

 

 

 

 

 

H5

大島

 

 

 

一飛

 

右安①

 

四球

 

[4]

城下

 

 

二ゴロ

四球

 

四球

 

空三振

 

[6]

鱗原

 

 

空三振

空三振

 

 

 

 

 

田中

 

 

 

 

 

遊ゴロ

 

 

 

竹原

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出町

 

 

 

 

 

 

 

 

 

櫻井

 

 

 

 

 

 

 

中飛

 

村石

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆投手成績

 

投球回数

打者数

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

竹原

62/3

30

83

◯出町

11/3

35

村石

11

監督・選手コメント

織戸晃監督

(今日の試合を振り返って)勝たせてもらった試合です。たまたま相手の代わったピッチャーがチャンスをくれて、うちがそれを生かせたというのが勝てた理由ですが、本当はもう負けた試合ですね。(反省点を挙げるとするなら)先頭バッターを出してしまうと失点につながるということをいつも言っているのですが、今日も先頭バッターを出しすぎですよね。4回出して3回失点につながっているので、やはりいかに先頭バッターを出さないかというのが我々のチームの課題ですね。(今のチーム状況は)去年の秋優勝したチームに比べると、レベルが落ちてしまいましたね。これから春に向けて日数もないですけれど、基本からもう一回立て直して、着実に点を取り簡単に失点しないチームを目指して守り勝つ野球をやるしかないですね。(この冬はどのようなことを意識して練習しましたか)守り勝つ野球というのが我々の目標で、それで去年の秋勝てたのですから、それを継続してやってきたんですけど、まだチームの状態がそこまで来ていない、というのが課題として残ったかなと感じます。(4回戦に向けて)相手の国士大さんは強いチームなので、何とかしぶとく食らいついて、勝てるところを探していきたいです。トーナメントで、負けたら終わり

なので、全力で頑張って勝ちたいを思います。

 

有賀慎一郎(商4)

(今日の試合を振り返って)一番は勝てたということが大きいと思います。自分たちの目標は関東大会の優勝で、まだ3回戦でこういうゲームをしていたら、優勝するチームにはなれない。明後日また試合があるので、もっと自分たちを高めていかないといけないと感じました。(ホームランの打席を振り返って)今日意識したのは、3点取られた後も張り切り過ぎないということでした。自分は結構試合も経験しているので、一歩引いた目で自分に何ができるかを考えた時に、しっかりスイングをすることだった。それだけを意識して楽な気持ちでいったら、たまたまホームランになりました。感触は無かったが、いってくれたなぁ、という感じ。(逆転のツーベースについて)やれることをやるだけというのがチームスローガンなので、ホームランを打った打席と変わらずにフルスイングすることだけを意識してやりました。(チームの雰囲気は)「関東大会優勝して、全日に行きたい」という気持ちがあるので、それを絶対に諦めない、自分たちは逆転できるという強い気持ちがあったから、こういうゲームができたと思います。(次戦への意気込み)ブレずに自分たちのやれることをやっていく、当たり前のことを当たり前にやる。張り切り過ぎず、自分たちの野球ができれば、そこに徹していきたいと思います。

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